公開日:2017年2月28日

楽天スーパーSALEの基礎知識と売れる有効施策を解説!

楽天スーパーSALEの基礎知識と売れる有効施策を解説!

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みなさんこんにちは。楽天市場におけるコンサル、広告運用、運用代行などで楽天市場総合マーケティングを提供する株式会社いつものECコンサルタントです。

楽天市場の出店者にとって外せないイベントの一つである楽天スーパーセール。次回の開催を見据え、すでに準備しているショップさまも多いのではないでしょうか。そこで今回は、楽天スーパーセールで売り上げを伸ばすために特に有効な施策の一部を特別に公開します。

売上UPが期待できる楽天スーパーSALEとは?

楽天スーパーSALEとは、楽天市場が年4回(3月・6月・9月・12月)開催している大型セールイベントのことで、通常時よりも安い商品が各店舗から販売されます。

楽天スーパーSALEの醍醐味は「ショップ買い回りキャンペーン」にあり、購入者がセール期間中に購入した店舗数に応じて、ポイント付与の倍率が上昇します。

例えばセール期間中に楽天市場内の10店舗で買い物を行った場合、購入時に獲得したポイントが10倍になります(通常ポイント1倍+期間限定ポイント9倍)。商品購入時に獲得したポイントに例外はなく、楽天市場で購入した商品すべてのポイントが10倍になるため、通常時の買い物よりもユーザーへの還元率が高くなる特徴があります。

ただしポイントアップ対象に加える店舗には条件があり、1ショップ1,000円(税込)以上の買い物をしたショップのみカウントされます。

つまりユーザーがポイント10倍を獲得するには、最低でも10,000円を使用することになるため、楽天市場に店舗を構えるEC事業者にとっては売上アップの機会となるのです。

もちろん購入するショップの数は10店舗である必要はなく、2店舗であればポイント2倍、3店舗であればポイント3倍、といった具合でユーザーにポイントが還元されます。

したがって楽天市場で10店舗の購入は難しくても、2~3店舗での買い物をセール期間中に済ませてしまうだけで、ユーザーは普段の2~3倍お得にポイントを貯めることができるのです。

楽天スーパーSALEはユーザーにデメリットがないセールキャンペーンのため、多くのユーザーが参加しやすく、各店舗の売り上げも増加する傾向にあります。

楽天スーパーSALEに出店者が注力するメリットとは?

楽天スーパーSALEでは多くのユーザーが「ショップ買い回りキャンペーン」に参加し、楽天市場内を回遊します。したがってユーザーは、つい関連商品を買ってしまったり、買う予定のなかったものもこの機会に購入したり、といった行動を起こすことが予想されるでしょう。

楽天市場側も「ショップ買い回りキャンペーン」を実施しているように、各店舗を回ることを推奨している期間であるため、ユーザーも抵抗なく色々な店舗を見て回る機会となります。

普段よりも様々な経路で自店舗に流入するユーザーに対して、店舗運営者は1人でも多くのユーザーを商品購入へと繋げていくことが求められます。

ここで「普段よりもユーザー流入が多いと予想されるなら、大した対策をしなくても売上が増えるのでは?」と考える方もいることでしょう。

たしかに何の対策を講じなくても、通常時よりは各商品の販売数は増え、売上もアップする可能性があります。

しかし、せっかく多くの商品が売れる機会です。EC運営では「売れる時にもっと売る」ことで、その後の店舗運営に良い影響が出るため、各ECプラットフォームで催される各セールには積極的に参加し、店舗の売上改善に向けて注力する必要があるでしょう。

セール期間中の売上改善は、何も短期的な売上アップに留まりません。楽天市場やAmazonなどのECプラットフォームでは、商品の販売実績やレビュー数などに応じて、検索ランキングの表示順位が変動するため、セール期間中に獲得した販売数を、セール後の店舗来訪数・転換率アップに繋げることができるのです。

楽天スーパーSALEなどの催しは、楽天市場が用意した「店舗運営者の応援企画」でもありますので、ぜひ様々な施策を講じましょう。

また楽天市場では普段から、楽天グループのサービスを利用し、効率的にポイントを貯める「楽天経済圏」のシステムを活用したユーザーたちが多く買い物をしています。

楽天スーパーSALEは楽天経済圏を活用するユーザーたちにとって、3ヶ月に1度の「ポイント稼ぎ」のタイミングでもあるため、「想定していたよりも早いスピードで在庫が無くなった」などといった嬉しい誤算も起こるかもしれません。

せっかく大量の注文が入ったのに、梱包・発送作業に時間がかかり、ユーザーの信頼や評価を下げてしまっては元も子もありません。

楽天スーパーSALEに向けた対策では、商品の販売数増加やレビュー獲得だけを意図せず、在庫管理や、商品の梱包・発送の体制強化も同時に考えていくことが重要です。

楽天スーパーSALEで売上UPに繋がる効果的な施策

楽天スーパーSALEで効果的な施策は、「基本的な施策」と「基本をおさえた上で実施したい施策」の2つに分かれます。楽天スーパーSALEでは、多くのユーザーが自店舗に流入することが想定されるため、「自店舗の作り込み」が売上に直結します。

したがって普段から自店舗のトップページや各商品ページを作り込んでおくと、より楽天スーパーSALEなどのセール時に対応しやすくなります。ではどのようにして施策を講じていくのか、確認していきましょう。

楽天スーパーSALEの基本的な4つの施策

始めに、楽天スーパーSALEの「基本的な施策」を4つご紹介します。

1.イベントページの制作

まずは「イベントページの制作」です。自店舗に訪れたユーザーが楽天スーパーSALE用のイベントページに遷移できるよう、事前にページを作成しておく必要があります。

楽天スーパーSALE用のイベントページを制作した後は、各商品ページの目に入りやすい部分や、店舗トップページのファーストビュー画面などにバナーを設置し、ユーザーに特設ページの存在を伝えることが重要です。

2.メルマガでの事前告知

楽天スーパーSALEのイベントページの制作と同時に、自店舗で購入したユーザーに向けて「セールの事前告知」を行いましょう。

尚、事前告知の手段としてはメルマガが主流ですが、最近はユーザーが利用するメールの仕様上、企業や事業者から届くメールを自動的に迷惑メールフォルダへと振り分ける機能が付いていることがあります。

3.セールの目玉商品の打ち出し

また楽天スーパーSALEで売り出す「目玉商品」を決めることも重要です。

ただ闇雲に「店舗内のすべての商品の販売数を増やそう」と考えて対策すると、失敗に終わってしまいます。なぜなら、1つひとつの商品ページを改善するには膨大な時間と労力が必要になるほか、実際アクセスが集中するページは「普段から売れている商品ページ」だからです。

先ほどから「通常時よりも自店舗へのアクセスが増える」と説明していますが、すべての商品ページに満遍なくユーザーが訪問することはなく、「普段からアクセスを集めている商品ページにより多くのアクセスが集まる」というのが実態に則しています。

アクセスが増えた商品ページから、他のページにユーザーが流れるなどして、自店舗全体のアクセスは増えていくようなイメージです。

したがって楽天スーパーSALEでは目玉商品を決め、その「売れている商品をもっと売るためにはどうすれば良いのか」を考えることが重要なのです。

4.無料広告枠「超目玉枠」「目玉枠」「最安値枠」への商品エントリー

楽天スーパーSALEでは、楽天市場が作成するイベント特設ページにて、「超目玉枠」「目玉枠」という無料広告枠が設けられており、商品エントリーをした中から当選した商品が掲載されることになっています。

とはいえ、どの商品でもエントリーできるわけではなく、最低でも「二重価格表示が可能な販売実績を持つ商品」でなければなりません。自店舗で一定期間しっかりと販売していた実績がない商品は、楽天スーパーSALEの無料広告枠にエントリーできない仕組みになっているのです。

自店舗の中で無料広告枠にエントリーできる商品がないか、楽天スーパーSALE前に確認しておきましょう。

楽天スーパーSALEの基本をおさえた上で実施したい施策6選

楽天スーパーSALEの「基本的な施策」をご紹介したところで、続いて「基本をおさえた上で実施したい施策」を6つ説明していきます。

1.イベントを告知するためのバナーを店舗内に設置

楽天スーパーSALEでは、バナーを作ってイベントを周知したり、「買いやすさ」や「お得感」を演出する価格設定を行ったりすることが有効です。バナーは目に付きやすいように、店舗トップページのファーストビュー画面に表示したり、各商品ページの上部に固定したりするなど工夫を凝らしましょう。

2.平日と土日でセールの内容を変える

平日と土日で企画内容を変えれば他店と差別化を図ることもできます。楽天スーパーSALEとはいえ、「平日は忙しく利用できない」といったユーザーもいることでしょう。

そこで土日のセールでは、平日に忙しく働いているユーザーに向けて、「日頃の疲れを労うグッズ」を抱き合わせで販売したり、「疲労を軽減するプチ情報」を交えたりするなどして、特定の層のユーザーにアピールすることも戦略として考えられます。

もちろん訴求内容は、自店舗で取り扱っている商品によって変える必要があります。忙しく働くユーザーに対して販売できる商品があれば、先述したような戦略で販売できますが、女性向け・親子連れ向けの商品を取り扱っているならば、楽天スーパーSALEの訴求内容も合わせて変えなければなりません。

3.1000円、2000円など「ポッキリ価格」の商品を作る

楽天スーパーSALEで商品価格を1000円や2000円などのポッキリ価格に設定することで、ユーザーの購買意欲を刺激することができます。

ポッキリ価格を設定する際は、「5000円以上の購入で、お会計から20%割引」といった特典も同時に付けると効果が期待できるでしょう。なぜなら、ポッキリ価格のおかげで、商品価格から消費税などを割り出す手間が省け、楽天スーパーSALEの利用ユーザーが簡単に購入予定商品の総額を計算できるからです。

特典を設けることにより、「そこまで緊急性はないけど、買うなら今がお得だからついでに買えるものはないかな」といった購買行動を誘発することができます。

4.半額サーチへの登録

楽天スーパーSALEでは、通常時の商品価格から50%以上割引されている商品を「半額サーチ」に登録することが可能です。半額サーチは、楽天スーパーSALE期間中だけ表示される特殊なサーチ(フィルタリング)機能であり、ユーザーは半額サーチを活用することで、50%以上の値引きがされている商品を効率的に探すことができます。

「50%も割引して楽天スーパーSALEの半額サーチに出品できた暁には、大量のユーザー流入が想定されるため、通常時の広告出稿よりもはるかに高い費用対効果を生むことが予想されます。

アクセスが集まるため「集客効果」が期待できる楽天スーパーSALE期間中の販売数は、セール終了後も商品の販売実績として残りますので、自店舗の主力商品としての活躍が期待できるようになります。

5.最終日に駆け込みイベントを実施

楽天スーパーSALEは初日と最終日に売り上げが伸びる傾向にありますから、最終日に限定セールなどを実施するのも効果的でしょう。

売り出し方としては、「商品を2つ以上購入すると5%割引、3つ以上購入すると15%割引」といった具合で、販売数増加を狙ってみると良いでしょう。この時ユーザー心理には、「楽天スーパーSALEの機会を逃すと、しばらくお得に買える機会はないかもしれない」という焦りがあります。

そうしたユーザー心理をうまく利用し、店舗側も出し惜しみすることなく、ユーザーにより多くの商品を届けられるような工夫を凝らしていくことがポイントとなります。

6.関連キーワードの追加

楽天スーパーSALE中は楽天市場の利用者数が増えるため、検索に使われるキーワードの種類が通常より増える傾向にあります。そのため、普段とは異なるキーワードを商品ページに埋め込んでおけば、新規ユーザーを獲得できる可能性もあります。

これらは基本的な施策ではありますが、徹底できていないショップも多く、しっかり行えば競合との差別化につながります。施策に手が回らないのであれば、必要に応じて業務をアウトソーシングしても良いしょう。

LTV(顧客生涯価値)の概念と重要性について

楽天スーパーSALEに臨む際は、セール中の売り上げや利益だけで施策の成果を判断せず、LTV(顧客生涯価値)の概念を持つことも重要です。
セールで獲得した新規顧客をリピーターに転換し、長期的に利益を回収する視点を持ちましょう。リピーターを獲得するためには、メルマガやサンキュークーポンを使って再訪問を促したり、店舗内の回遊性を高めたりする施策も併せて行うことが必要です。

以下の記事では、メルマガやサンキュークーポンの活用方法について詳しく触れています。

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効果的なサンキュークーポン活用法

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楽天スーパーSALEでのプロモーションに関する注意点について

最後に、楽天スーパーSALEのプロモーションに関する注意点も指摘しておきます。
「激安」「70%オフ」などの文言を根拠なく表示することはガイドラインで禁止されており、もし「70%オフ」と表示するのであれば定価で一定期間以上販売した実績がなくてはいけません。

楽天市場はかつて二重価格表示問題などを受けて規制が厳しくなった経緯があり、ガイドラインに抵触していないか、改めて確認しましょう。

楽天市場における二重価格表示問題や、違反点数制度について詳しく知りたい方は以下のページもご覧ください。

知らなかったでは済まされない!楽天の違反点数制度

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まとめ

楽天スーパーSALEは3ヶ月に1度の大型セールイベントです。イベント当日に向けてしっかりと対策し、自店舗の売上を拡大できるよう最善を尽くしましょう。

楽天スーパーSALEに限らず、イベント期間中に増やした販売実績やユーザーレビューは、イベント終了後も検索ランキングに良い影響を与え続けますので、この機会に1つずつ対策していくことをおすすめします。

 


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楽天スーパーセールに関するよくある質問

 

楽天スーパーSALEとは?
楽天市場が年4回(3月・6月・9月・12月)開催している大型セールイベントのことで、通常時よりも安い商品が各店舗から販売されます。
楽天スーパーSALE期間で売上が伸びるタイミングは?
楽天スーパーSALEは初日と最終日に売り上げが伸びる傾向にあります。よって最終日に限定セールなどを実施するのも効果的です。
楽天スーパーSALEの注意点は?
「激安」「○○%オフ」などの文言を根拠なく表示することはガイドラインで禁止されており、もし「○○%オフ」と表示するのであれば定価で一定期間以上販売した実績がなくてはいけません。
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