世界最大のEC展示会「IRCE」にて

世界最大のEC展示会「IRCE」にて

今年もアメリカで開催された、当社が日本独占公式パートナーを務める世界最大のネットショップのカンファレンスとエキシビションである「IRCE2014」に訪問してきました。6月10~13日にシカゴで開催されたのですが、参加人数は1万人にのぼりました。そこで今回は、IRCEで見聞きしたことで興味深かった内容についてご紹介したいと思います。

数字に見るアメリカのEC動向

まず、IRCEを創設した企業であり、アメリカのEC企業のトップ500のランキングを掲載した書籍を発刊している「インターネットリテイラー社」の編集長が二日間、基調講演を行いました。

そこで紹介された数字を簡単にご紹介しますと、アメリカのEC市場の2013年の売上高は前年比で16.9%伸びて2630億ドルでした。このECの伸び率は日本とほぼ同じです。ちなみに小売市場全体では3.7%の伸びです。ネットショップの台頭に伴い、リアル市場は冷え込んでいるようです。

ただ、ネットショップもいいことばかりではなく、インフラがストレス状態にあります。つまり物流が大変なことになっているようです。例えば、送った商品の到着が大幅に遅れたり、配送する商品や個数を間違ったり、届いた商品が壊れているということが起きています。

さらに電話の応答時間が遅れてきています。2012年には電話の待ち時間が22%増えていましたが、2013年には25%待ち時間が増えました。毎年2~3割増えています。しかも休日は平均で2分45秒待たされたということです。一方でEメールの反応時間はかなり早くなっています。2012年は平均で21.4時間かかっていたのが、2013年には13.2時間で返信しています。

モバイルの利用率も増えています。オンラインで買い物をしている時間のうち55%がモバイルを使っています。面白い数字としては、2014年4月の統計では、1日にテレビを見ている平均時間が2時間27分でしたが、スマートフォンは2時間31分で、スマホの閲覧時間がテレビの視聴時間を上回っています。そして端末別の動画視聴時間のデータでは、パソコンでは1日22分ですが、モバイルでは1日33分で、スマホで動画を見るほうが多いようです。また、アンケートでは「今後モバイルは成長すると予測する」と回答した企業は全体の75%を占めたということです。アメリカでも「スマホ対応」というのはキーワードになっているようです。

 

小売チェーンがEC市場に攻勢をかけている

先ほどアメリカEC市場全体の伸び率は2013年に16.9%伸びたと説明しましたが、トップ500社を見ると、17.1%伸びています。特徴としてウォルマートなどの「小売チェーン」のECの伸びが顕著なようです。EC売り上げのトップ25社の中で成長率が30%以上だった企業は5社しかありませんが、そのすべてがチェーン店です。

その5社とは、「ウォルマート」、そしてオムニチャネルの先駆けとして有名な「メイシーズ」、日本でも知られている「コストコ」、ホームセンターの「ホームデポ」、百貨店の「ノードストローム」が名を連ねています。これら企業が使ったECの販促費は、1社あたり10億~20億ドル(約1,000億円~2,000億円)です。また、ECの平均成長率が34.4%ですが、チェーン店の伸び率は39%とEC全体の伸び率を上回っており、チェーン店の成長率は高くなっています。

チェーン店は今まで店頭が売上の主でしたが、メイシーズのオムニチャネル宣言や、ウォルマートも全品の在庫をネットで表示して店頭で受け取れるようにして、各社がネットの売上に攻勢をかけている格好です。 これは言い換えるとウォルマートがアマゾンに勝負を挑んでいるともとれます。アマゾンの成長率は19.96%ですが、ウォルマートは30.26%の成長率を示しています。しかし、アマゾンの“成長額”はウォルマートのEC“売り上げ”とほぼ同額です。アマゾンは92億ドル“増えて”いますが、ウォルマートはECの“売り上げ”が100億ドルです。ウォルマートも健闘していますが、そもそもの規模感はアマゾンと比べ物になりません。ウォルマートが追いつくにはまだまだ時間がかかるでしょう。

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