公開日:2018年3月28日

Amazonで転換率アップに重要な「商品紹介コンテンツ」を解説

Amazonで転換率アップに重要な「商品紹介コンテンツ」を解説

よくお客様から「アクセスは伸びていますが、転換率が上がらないです。Amazonで転換率アップのためにすぐに実行できる施策はないですか?」とご質問を頂きます。

アクセスの増加は売上の最大化を図る上で重要です。しかし、実際に売上に直結する転換率が上昇しなければ、100アクセスが1000アクセスになっても、売上への貢献度は小さいものになります。

Amazonの商品ページに集客することは出来ても、ユーザーが離脱してしまう数が多いのであれば、そこには「商品ページの改善が必要」というヒントが隠されています。

そこで今回は、なかなか差別化が出来ないAmazonの商品ページの中で、自店舗や商品ブランドの色を出せる「Amazon商品紹介コンテンツ」について解説していきます。

EC市場における転換率とは

そもそも転換率とは、一言でいうと「お客様の中から実際に商品を買う確立」を指します。
また、EC市場の売上は以下の計算式で求めます。

売上=集客×転換率×客単価

集客(アクセス)をどれだけ増やしても、自店舗に訪れたユーザーが商品を購入してくれなければ(転換率が低ければ)、売上は伸びません。

つまり、集客したユーザーをいかに商品を購入する「顧客」へと転換させることができるのかが売上アップの鍵を握るのです。

例えば、1ヶ月に1,000人のユーザーが訪れるAmazonの商品ページがあったとします。商品が3,000円、転換率が1%の場合、商品を購入するユーザーの数は10人となるため、1ヶ月の売上は30,000円になります。

もし転換率を1%から5%に改善できれば、商品は3,000円のまま、購入者は50人、売上は150,000円になります。

1月あたり12万円の差額を年間の売上で換算すると、1年で約150万円もの差が生まれることになります。

このように転換率の向上は、売上伸ばすために必ず意識したい指標なのです。

Amazon商品紹介コンテンツとは

ここから今回の本題に入っていきます。

「Amazon商品紹介コンテンツ」とは、商品詳細ページの「商品の説明」で、画像やテキストを組み合わせることによって商品の訴求力を高める機能です。

実際、商品紹介コンテンツを導入した商品は転換率が上がり、売上アップすることが確認されています。

画像とテキストを組み合わせることで、商品の特徴・差別化ポイント・魅力をより具体的にユーザーへ訴求できるため、購入を検討しているユーザーの購買意欲を刺激することが可能です。

売上の高い商品や、出品者様のオリジナル商品、ページは閲覧されているが売上がまだ少ない商品から、「Amazon商品紹介コンテンツ」を利用してみてはいかがでしょうか。

Amazonではショップ間の差をつけにくいですが、この「Amazon商品紹介コンテンツ」は店舗の努力によって差別化できる部分になりますので、最大限活用して転換率アップに繋げていきましょう。

Amazon商品紹介コンテンツのメリット

「Amazon商品紹介コンテンツ」を活用するメリットは、主に以下の3つになります。

順番に説明していきます。

画像とテキストを充実させることができる

Amazonの商品ページは、商品ページのデザインに独自性がなく、同じフォーマットで作成されています。文章のみとなっており、ユーザーも見続けていると飽きてしまう仕様でした。

したがって以前までは、他社商品・他店舗の商品との差分化が難しいというデメリットがあったのです。

しかし、2019年8月頃から、Amazonの商品ページ内でユーザーへの訴求バリエーションが増え、「商品の詳細情報」以下の部分に画像とテキストで商品訴求できるスペースが設けられました。

また画面幅いっぱいに画像を表示できるようになっただけでなく、画像内に様々なフォントのテキストを挿入してユーザーに訴求する「インフォグラフィック」も設置可能となりました。(インフォグラフィックについては後ほど解説いたします。)

ユーザーにしっかりとAmazon商品紹介コンテンツで訴求し、レビューで比較検討を行ってもらうことで、商品を購入するハードルは以前よりも下がったと推測できます。

ブランドストーリーを訴求できる

Amazon商品紹介コンテンツでは、当該商品だけでなく、商品のブランドについても訴求することが許されています。

もう少し具体的に説明すると、単純な商品の機能やスペックを証明するための画像・テキストだけでなく、「ブランドがどういった理念・方針でものづくりを行っているのか」といった視点もユーザーに提供できるということです。

昨今では、新規顧客獲得の単価が上昇しており、新規顧客の獲得だけを目指すのではなく、一度利用してくれたお客様に再度自社商品を購入してもらうことが重視されてきています。

このように一人のお客さんが生涯自社の商品を購入してくれることを、「LTV(顧客生涯価値)」と表現していて、ブランドの中長期的な成長にはこのLTVの向上が不可欠とされています。

当該商品の魅力を紹介するだけに終始せず、自社ブランドが立ち上がるまでの経緯や、コンセプトなど訴求することで、商品だけでなくブランドに好感を持ってもらうことでお客様からの再購入も意識していきましょう。

SEO対策になる

Amazon商品紹介コンテンツでは、モジュールとよばれる「画像とテキストの様々なレイアウトイメージ」がテンプレートとして用意されています。

どのモジュールを組み合わせるかは、実際に試してみて効果検証を行う必要がありますが、テキストの部分には検索エンジンで検索されるキーワードを含めると、SEO効果が上昇する場合があります。

テキスト部分の対策を行う際は、以下の3つの手順を試してみてください。

①Amazonの検索エンジンとGoogleの検索エンジン双方の検索窓に、
上位表示を狙っている主要キーワードを1つ入力する

②検索窓に下に「サジェストキーワード」という
検索エンジンから提案される2語以上の複合キーワードが表示される。

③このサジェストキーワードを含めるような形で
Amazon商品紹介コンテンツのモジュールのテキストを作成。

もちろんサジェストキーワードを含めたからといって、必ず検索エンジンで上位表示されるとは限りません。

あくまでAmazonやGoogleの検索エンジンで上位表示されるための必要条件であることを覚えておきましょう。

実際にAmazonやGoogleの検索エンジンで上位表示を達成している事業者様は、地味ですがサジェストキーワードを上手くテキスト部分に反映させるなどの工夫を行っています。

また、設定する画像にはなるべくテキストを含めるようにしましょう。

これは日々検索エンジンの画像認識の精度が上がってきており、Googleの画像検索に代表されるように実用化の段階に入っているからです。

しかし、指標の多くは非公開であるため、SEO対策においては、どの検索エンジンでも「絶対」という指標は存在しません。

SEO対策は仮説をもとに実践し、効果検証を繰り返していく地道な作業になることを意識していただければと思います。

インフォグラフィックの重要性

Amazon商品紹介コンテンツにおいて、画像とテキストの配置(モジュール)だけでも変化を付けることができますが、他社との差別化を図る上で重要なクリエイティブが「インフォグラフィック」です。

インフォグラフィックとは、画像内にテキストが含まれる画像を指しており、画像の中に様々なフォントのテキストを配置し、画像内の対象物を補足説明する役割を持っています。

例えば、他社商品と自社商品の誕生ストーリーの違い、訴求ポイントの違い、特徴、利用メリット、活用シーンなど、幅広く独自のコンテンツとして作成することが可能です。

はじめはAmazon商品紹介コンテンツのモジュールを活用し、画像とテキストの組み合わせを試してみることをおすすめしますが、慣れてきた時には効果検証も兼ねてインフォグラフィックをAmazon商品紹介コンテンツに活用してみてください。

Amazon商品紹介コンテンツの作り方

Amazon商品紹介コンテンツの作り方(手順)は難しくありませんので、ここでは端的に箇条書きで解説します。

先述したように、商品説明テキストには、AmazonとGoogleの検索エンジンで調査したサジェストキーワードを含めるようにしましょう。

また、1点だけ注意したいのは、モジュール内で使用する画像を、ガイドで指定されている画像サイズにすることです。

モジュール内に配置した画像サイズがバラバラだと、ユーザーは様々な形で切り抜かれた画像を閲覧することになり、閲覧・通読ストレスの原因となってしまう恐れがあります。

ユーザーの通読ストレスを緩和する重要な部分になりますので、必ず指定された画像サイズに調整して設定するようにしましょう。

Amazon商品紹介コンテンツ作成時の注意点

Amazon商品紹介コンテンツを作成する際は、以下の2つに注意しましょう。

それぞれの注意点について解説していきます。

「商品紹介コンテンツガイドライン」を順守する

Amazon商品紹介コンテンツを作成する際は、「商品紹介コンテンツガイドライン」に書かれていることを遵守しましょう。

Amazon商品紹介コンテンツで紹介できる内容には「商品説明の改善」と「ブランドストーリー」のみが許可されていますので、そちらの内容だけを訴求しているかどうか、確認することが重要です。

また、「画像に含めるaltテキスト(画像の内容を端的に説明するテキスト)が実際の画像と関係のない場合は申請が拒否されてしまう」など、他にも注意して確認すべき項目がありますので、初めて作成される方は一度目を通すようにしてください。

参考記事:商品紹介コンテンツガイドライン|Amazon商品紹介コンテンツ

ユーザーの使用媒体の違いも考慮する

昨今はEC市場でもスマホユーザーの利用が増えているため、「スマートフォンでも閲覧しやすいかどうか」をチェックすることが重要です。

モジュール内で設定する画像のサイズを合わせることは重要ですが、モジュールによって、画像とテキストのバランスが崩れて表示されるケースがあるかもしれません。

「Amazon側が提供しているモジュールだから安心」などと鵜呑みにせず、必ず設定後はスマートフォンでの表示を確認するようにしましょう。

特に画像内にテキストを含めるインフォグラフィックは、PC画面では見やすいものの、スマートフォン画面では見づらくなっているケースがあります。

フォントサイズが上手く調整されているか、またスマートフォン画面で見た時に画像やテキストの発色は問題ないか、といった確認が必要です。

まとめ

Amazon商品紹介コンテンツは、差別化が難しいAmazonの商品ページに多様性を持たせ、「他社商品との差別化」や「ブランドストーリーを伝える」といった役割を担うことができます。

「Amazonの商品ページにアクセスは増えてきたものの、肝心の転換率が上がらない」と悩んでいる方は、この機会にAmazon商品紹介コンテンツの利用を検討してみてください。

また、Amazonでの売上アップを図る担当者様は、Amazon商品紹介コンテンツの利用と合わせて、Amazon広告の最適化も実施していただければと思います。

Amazon広告で積極的に商品を露出することで、ユーザー獲得の新たな導線が創出できるかもしれません。

是非Amazon商品紹介コンテンツと組み合わせて、既存経路における売上アップ最大化と、新しい流入経路の創出を実現してください。

関連記事:【2023年最新版】今から始めても遅くない!Amazon広告の必要性と具体的事例を解説

最新版:Amazon「商品紹介コンテンツ(A+)」作成方法とは?これで転換率UPに期待

Amazon専門チーム
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株式会社いつもが誇るAmazon専門チームが、Amazonにおける最新の集客支援の施策や運用のポイント、広告戦略についてお送りします。

Amazon専門チームは、Amazon専門のマーケティングセンターとして、全国のAmazon運営企業から大手メーカーまで豊富な実績を有しています。Amazon社内の担当者と都度打合せを行っており、現在のAmazonの動向や今後の動きなどを把握し、「今」ではなく「その後」の動きに合わせた対策を行うことができるのが強みです。

本ブログでは、米国での最新事例から、今後日本でも起こるであろうAmazonでの対応策まで、幅広くお伝えします。

Amazon支援グループ 事業責任者
丸山 晃一

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