EC事業、再構築のススメ ~2~

EC事業、再構築のススメ ~2~

前回はECが小売業化していくというお話をさせて頂きました。今回はそんな業界の流れに合わせたEC再構築の具体的な進め方について触れていきます。 かつては営業利益率で夢のような値を出すEC事業者が存在していましたが、そんなところはもはやありません。小売業の営業利益率は総じて5%前後といったところですが、ECの収益構造も今では小売業に似てきました。

一方で、月商3000万円くらいの規模で一切広告費を使わずに、それ以上規模を拡大するつもりがないといった企業もあります。そうしたところは営業利益率が今でも15%という数字を出しています。つまり他社から目を付けられないゾーンとでも言いますか、“生き残りゾーン”でこっそりと事業を展開しているようなケースです。大手が参入してこないようなゾーンで息をひそめつつちょこちょこと山を作ってECらしく儲けるという可能性もまだ残っています。

 

REASM

 

今は再構築に最適のタイミングに

そこで再構築の進め方です(表を参照)。ここ1年以内のスパンで考えると、まず「商品」ですが、他社と差別化を図って利益も生み出せる自社企画型商品の比率を高め、在庫管理を見直します。次に「価格」面では、消費税対策などが必要になります。さらに「販促」、スマホやタブレットを見据えた「売場」の整備、購入履歴の「分析」、そして送料無料や電話対応といった「顧客サービス」が挙げられます。 さらにここ1~3年を見据えると、例えば店を構える「立地」では、多店舗展開するのであれば楽天・ヤフー・アマゾンなどが挙げられますし、自社も含めどの店を主軸にするかといったことをきちんと考える必要があります。加えて小売業系のところは、O2Oによってネットを効果的に活用することで従来からの実店舗を伸ばすという戦略も良いと思います。 次に「規模」ですが、新しいジャンルに取り組んでカテゴリーを増やすという選択肢があります。「ブランド」戦略では“自社店舗名” “自社オリジナル商品名”による検索数を増やし、最後に「システム・物流、人材、体制」というシステムの変更や幹部の育成が挙げられます。 再構築の視点について触れましたが、確実なのは手駒がそろった今だからこそ社内で真剣に事業の再構築について検討すべきタイミングだということです。それは体力のある大手だけでなく、中小規模の事業者も実行項目を決定すべきだということです。 従来の「ECは小売りとは異なりどんどん伸びる」という神話を見直して、ECも小売業のグループに入ったという現実は認識しておくべきでしょう。かつて大手ショッピングモールの参入で地方の商店街が苦境に立たされましたが、EC業界における大手小売りの参入も同じイメージです。地方の商店街はどう生き延びるか知恵を絞ってやっていますが、EC事業者も次の成長に向けて現状をどう打開するか考え直す時期に来ています。もはや奇策はありません。自社の得意分野を再認識して、やるべきことを絞って、より深くやりきることで活路は必ず見えてくると確信しております。今年は「EC再構築の年」と位置付けて取り組んでいただければと思います。

 

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