中国越境ECモールのW11実績報告

中国越境ECモールのW11実績報告

中国越境ECモールのW11実績報告

天猫の11日単日取引額が話題になっている中で、天猫国際(天猫に属する越境EC専門モール)もW11実績を発表しました。
越境ECを通じて中国市場への進出をお考えの日本企業様にとっては、中国越境ECモールの代表である天猫国際の実績はより気になるでしょう。

■越境ECの概況
W11がスタートして6時間29分で昨年の実績をクリアしたという
ことが発表されています。

swisse(オーストラリアサプリメント)、moony(日本)、chemistwarehouse(オーストラリアドラッグストア)、Aptamil(ドイツ粉ミルク)などのブランドは当日売上が1億元(約16億円)超え、他14ブランドが5000万元(約8億円)以上で、123ブランドが1000万元(約1.6億円)以上だという。

この数字を見るだけで「すごい!」と思われるかもしれませんが、実際Tmall内の越境でない店舗に目を向けると、1億円を突破するのが珍しいことではありません。中国国内ECと比べるとまだまだ差が大きい越境ECですが、22.3%(※1)と成長率は高い状態を維持していて、今後も成長が続く状況です。

※1:9月8日に発表した「中国電子商務報告2017-2018」によると、2017年中国EC全体取引額の成長率は約11.7%に対し、越境EC成長率は22.3%で、前者の約2倍でした。

■TOP5ランキング
輸入国:日本、アメリカ、韓国、オーストラリア

カテゴリー:コスメ、マタニティ、健康食品、アパレル(バッグがメイン)、デジタル品

ヒット単品:YAMANボーテフォトPLUS、YAMAN HRF-10T、a2粉ミルク、花王Merriesおむつ、
Dysonドライヤー

女性が買う商品:健康食品、フェイスパック、エッセンス、おむつ、粉ミルク
男性が買う商品:大人粉ミルク、ElatMD洗顔、おむつ、ドクターシーラボ化粧水、資生堂洗顔

■越境ECユーザー年齢層構成

90後(1990年以降生まれ)が全体の54%を超え、越境ECの主力顧客となっています。

細かく見ていくと、60後は3%、70後は10%、80後は31%、90後は54%と、40代以下の若者層が圧倒的に多いです。

また、天猫国際だけではなく、越境EC専門モールのネットイースコアラも今年のW11成果情報を発表しました。

コアラによると、今年のW11取引額は去年の約2.4倍で、コスメ類は相変わらず高人気で堂々と1位でした。健康食品、スキンケアやマタニティも2倍ぐらいの高い伸び率を維持しているという。

両モールとも詳しい数字を発表しませんでしたが、昨年との比較数字から越境モールの高成長が伺えます。
また、先日中国上海で開催された「中国国際輸入博覧会」で、EC大手のアリババ集団も京東集団も数千億ドルの輸入品を買い付ける意向を表明し、越境に対する注力は明らかにしました。今後の越境ECは、コスメ、スキンケアやマタニティ以外にも、新しい人気カテゴリーがどんどん出てくるでしょう。

モール側からの発信は以上となりますが、消費者側はこのW11についてどう受け止めているのでしょうか。

W11イベントが終わった後、中国各SNSサイトで普通消費者のW11関連口コミをサラッと見てみました。

天猫のWeibo(中国版Twitter)公式アカウントの下に、「まさか私も2000億元プロジェクトに参加したとは思わなかった」「素晴らしい10年を一緒に歩んできました」といったW11を誇りに思っている声がある一方、クレームぽい声も多々ありました。

一番多かったのは、「なぜか住所を編集できないのよ!」「秒殺商品を買いたいのに(住所を入力できないから注文出来なかった)……」と、瞬時に流入した莫大な注文に対応できなかったか天猫の注文フローにある住所確認画面が表示できなかったようです。

また、「友達に付き合ってもらうのが迷惑だよ」「複雑だし、割引も少ない」と、今年W11の販促手法についても多くのクレームがよせてきました。
今年天猫が打ち出したW11販促手法の一つ大きな特徴は、個人ではなく友達の力を借りてクーポン券などを獲得するところです。何人の友達に支持されたら獲得できるとか、友達と組んで他のチームとPKして優勝したらクーポン券獲得とか、SNSで広がって宣伝効果をあげるという狙いがあるでしょうが、ユーザーからのフィードバックはそれほど良くないのが少し伺えます。

 

こういった芳しくないところこそ、今後各モールが注意を払って取り組む方向でしょう。
驚愕な売上数字を再度作れるかはもちろん、ユーザーエクスペリエンスの向上も来年度W11の注目ポイントの一つになるでしょう。

越境ECカテゴリの最新記事