ウォルマートがネットフリックスと連携し、新たなオンラインストアを開設
世界最大規模の小売業者であるウォルマートは2021年10月11日のリリースにて、米動画配信サービス最大手のネットフリックスと連携して、新たなオンラインストア「Netflix Hub(ネットフリックス・ハブ)」を開設したことを発表しました。(Walmart and Netflix Team Up for Exclusive New Retail Hub That Will Bring Popular Stories to Life 2021年10月11日)
本記事ではこのオンラインストアの概要とその意図についてお送りします。
ネットフリックスの人気シリーズのグッズをオンライン販売
ウォルマートは、同ストアがネットフリックスの消費者向けグッズを扱う米国最大のオンラインショップになるとしています。
同ストアで発売されるのは、ネットフリックスで配信されている人気ドラマシリーズの音楽コレクションやフィギュア、玩具、アパレルなどです。
ウォルマートは、同ストアをネットフリックスのお気に入りのストーリーを家に持ちこむことができる公式のワンストップショップとして位置付けています。
小売・動画配信の両雄が協力して、Amazonに対抗
ネットフリックスは190カ国以上で動画配信サービスを行っており、有料会員数は2億人を超えます。(Netflix company profile)
他方で、動画配信サービスをめぐっては、Amazonが2021年5月、映画会社のMGMを買収し、プライム・ビデオサービスのコンテンツ拡充を実現するなど、ネットフリックスを猛追しています。実際に、ネットフリックスの有料会員の実質増加数は下記のグラフの通り、2020年上半期には在宅需要の高まりで激増したものの、2021年の上半期には、減速傾向を見せています。
(出典:Netflix Second Quarter 2021 Earnings 2021年7月20日)
この度の連携は、Amazonと小売業での主導権を争うウォルマートと動画配信サービスでAmazonと争うネットフリックスが共に協力して共通のライバルであるAmazonに対抗していくことを意味すると言ってよいでしょう。
以上、デジタルシェルフ総研が最新の米国での動画配信と小売業サービスの連携についてお送りしました。デジタルシェルフ総研は引き続き、米国市場に着目した最新ニュースをお届けしてまいります。