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顧客データを活用したおもてなしで、ECサイトでの顧客満足度を向上

顧客データを活用したおもてなしで、ECサイトでの顧客満足度を向上

みなさん、こんにちは。株式会社いつものコンサルタントです。

「ECサイトでのおもてなし」と「顧客満足度」についてどのようにお考えでしょうか。
リアル店舗とは異なり、ECサイトでは販売員が直接お客様に商品説明などの接客をつけることが難しいと思われています。しかし、ECサイト上でもお客様に対してのおもてなしを行うことは可能です。
ECサイトでもおもてなしに注力することは、顧客との関係性を築き顧客満足度を向上させることに繋がります。
今回は、この顧客満足度の向上に大きく寄与する「ECサイトならではのおもてなし」についてお伝えしていきます。

従来のD2C・EC市場でのおもてなし

過去のD2C・EC市場では、顧客の性別や年齢などに合わせたサイトデザインを行うことで「顧客を意識する」ことはあっても、「顧客一人一人」に気を配ったおもてなし・接客を行う方法は確立されていなかったため顧客満足度の向上にも限界がありました。

事業者側も顧客と接する必要性を感じつつも、従来の指標では顧客1人に投資を行うことに対する明確なリターンが見えず業界全体で後回しになってきた背景があったためです。

具体的な例を挙げると、
・売り上げ
・購買平均単価
・訪問数
・コンバージョン率
・新規割合
など「いかに売り上げを伸ばすか」という点において、焦点が当てられておりました。

このようにECサイト上でのおもてなしを後回しにした結果、ほとんどのECサイトで似たような販促が行われるようになり、広告の取り合いや熾烈な価格競争が頻発しました。

さらにECサイトを利用するユーザーからは「返品しやすい」「安くなければ意味がない」などといった、一種の偏見とも言えるような誤解が生まれてしまったようにも考えられます。

「安かろう悪かろう」という間違った風評は結果として販管費を増幅させ、商品単価とロイヤリティの低下が生じ、顧客満足度を高めることも難しくなっていました。
(試着対応など、返品自体がサービスである場合は別です。)

しかし、現在のD2C・EC業界では、顧客に対するおもてなしは必須とも言えます。

令和3年に経済産業省が発表している「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、D2Cの潮流として、売り上げ上位企業の中にはECプラットフォームと自社ECサイトを併用している企業が多いそうです。この理由の一つに、「自社ECサイトは、ECプラットフォームと比べて、より消費者との直接的な繋がりが持ちやすいため」とあります。

つまり、企業の間では、消費者にとって「自分に向けた」おもてなしを感じるようにすることが、顧客満足度の向上だけでなく、結果的に売り上げにも繋がるという考えが生まれているともいえるでしょう。

では、ECサイト上で顧客満足度を上げるために実施できるおもてなしとは何でしょうか?
それは顧客データを活用した施策にあります。

顧客データを活用したおもてなしで顧客満足度UP

そもそもECサイトは顧客データが自動的に集まることが強みであり、これはニーズを先読みするためのデータが揃っていることを表します。
これまでECサイトで集まる顧客データは、「カートに蓄積されていき購買履歴を活用する」ことが主流でした。

しかし、現在では受注管理、在庫管理システムでも顧客データを持てるようになりAPIを利用して自動連携させられるようになっています。
これにより、どの場所でもスムーズに配達できるようになったことに加え、対応もれや同じ顧客への重複メールなどのミスを減らすことが可能になりました。

更にマーケティングの世界でも、今後はよりパーソナルを軸にしたものに近づいていくことが考えられます。小売店舗が仕入先の膨大な商品の中からお店に合った商品を選定しているように、一個人、パーソナルのためにお店の中の商品を選定する時代なのです。

D2C・EC業界においても同じです。D2C・EC市場規模の拡大とともに商品数が増え続けた結果、顧客がサイトにある商品全てを見ることができなくなっています。
そこで、ECサイトで集まった潤沢な顧客データから「顧客の代わりに商品を選ぶこと」も顧客満足度アップに向けたおもてなしと言えます。

顧客に向けたおすすめ商品の表示

ECサイトやWEBサイトなどで使用される、ユーザーの閲覧履歴や購入履歴から算出されたデータを解析し、そのユーザーに沿ったおすすめのコンテンツ、商品ページを表示することができるシステムをレコメンドといいます。

例えば、独自のレコメンドサービス「Amazon Personalize」を有しているAmazonを例に挙げると、
Amazon内では検索履歴や購買履歴などを基に
・あなたにおすすめの商品
・あなたの興味を引きそうな商品
などの表示が実施されます。
(参照:AWS公式HP「Amazon Personalize」)

「顧客の代わりに商品を選ぶ」といったECサイトならではのアプローチで、Web上での接客を実施し、顧客満足度を向上させることができるのです。

従来のECサイト利用者の購入履歴だけでなく、商品の閲覧・検索履歴を分析し顧客個人への趣味嗜好に沿った最適な商品を提案することで、より顧客満足度の向上が期待できます。

顧客満足度アップに向けたサービスの展開

次に、カスタマーセンターについて解説していきます。
顧客満足度を向上させるためにはリアル店舗と同様に、直接顧客の声を聞くことが出来る環境や、商品購入後のサポートやトラブルの解消などの窓口を設けることが必要です。

そこで重要となるのがカスタマーサポートでの対応となります。
カスタマーサポートの対応に不備があると、不信感を抱かれることとなり、定期購入の解約や評判の悪い口コミなどに繋がる恐れがあります。結果として顧客満足度を下げるだけでなくブランドやECサイト全体のイメージダウン、売り上げの低下の要因となってしまう場合もあるでしょう。

反対に、顧客対応を充実させ信頼を得ることができれば、リピートや顧客満足度のアップへ繋げることが可能になります。
お客様からいただいた要望点や、意見などは運営全体で共有し、サービス改善に取組むようにしましょう。
また、ECサイトでのカスタマーサポートは、企業の顔となる側面もあることを意識しておくことも大切です。

まとめ

ここまで、ECサイトでの「おもてなし」と「顧客満足度」についてご説明いたしました。
ECサイトは顧客データが自動的に集まることが強みであり、顧客データを活用したおもてなしをすることが顧客満足度向上と、売り上げアップに繋がります。
パーソナルな情報に強いD2C・EC業界だからこそ、顧客データをフル活用してパーソナライズを進化させていく。これこそ、顧客と強い関係を築き、顧客満足度を上げるためにできるおもてなしの形ではないでしょうか。