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Amazon動画広告とは?種類・費用・掲載方法を初心者向けに解説

Amazon動画広告とは?種類・費用・掲載方法を初心者向けに解説

Amazon販売を行う中で、自社の商品が埋もれてしまっていると感じたことはないでしょうか。

露出が少ない状況をそのままにしてしまうと、売上・ブランド価値の低下を招くだけでなく、競合に市場シェアを奪われてしまう可能性もあります。

しかし、自社の商品やサービスをしっかりとユーザーにアピールできれば、売上を大きく伸ばし、ブランド認知度を高めることができるでしょう。

そこでおすすめの手法が、視覚的な訴求力の高い「Amazon動画広告」です。

株式会社いつもでは、これまでに国内のEC事業者に対して、Amazonの販売戦略を支援してきた実績があります。

本記事では、株式会社いつもが培ってきた下記の知見を余すことなく紹介します。

  • Amazon動画広告とは?
  • Amazon動画広告の種類
  • Amazonスポンサーブランド動画広告の活用メリット
  • Amazon DSP動画広告の活用メリット
  • Amazon動画広告の費用
  • Amazon動画広告の掲載方法
  • Amazon動画広告の活用事例

Amazon動画広告を活用して、売上を最大化させたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

また、Amazon動画広告について、具体的な相談や運用のご依頼がある場合には、お気軽に株式会社いつもまでお問い合わせください。

※閲覧時期により本記事でご紹介の情報は変更・更新されている場合がございます。

Amazon動画広告とは?


Amazon動画広告とは、Amazonショッピングサイトやアプリ上で配信される動画形式の広告です。

ブランド認知度の向上や商品の詳細な紹介・購買意欲の喚起など、さまざまな目的で活用されています。

Amazon動画広告では、視覚と聴覚に訴えかけることで、商品やブランドメッセージを効果的に伝えることが可能です。

また、視覚的なインパクトによりブランド認知度を高め、動画を通じて商品の使用方法や利点を具体的に示すことで、ユーザーの理解と購買意欲を促進できます。

広告の掲載箇所はAmazon内に留まらず、関連プラットフォーム上にも配信されるため、より広範なターゲットにリーチでき、効果的なキャンペーンを展開可能です。

ただし、利用する動画広告の種類によって、特徴や出稿先が異なるので注意しましょう。

以下では、Amazonで利用できる動画広告を種類別に紹介します。

Amazon動画広告の種類


Amazonでは、下記3種類の動画広告が利用可能です。

  • Amazonスポンサーブランド動画広告
  • Amazonスポンサーディスプレイ動画広告
  • AmazonDSP動画広告

それぞれの特徴について、詳しくみていきましょう。

Amazonスポンサーブランド動画広告

Amazonスポンサーブランド動画広告(SBV)とは、Amazon内での検索結果画面や商品ページに表示される動画形式の広告です。

スポンサーブランド広告やスポンサープロダクト広告とは異なり、動画を利用できるため、より膨大な情報を伝えることができます。

なお、Amazonスポンサーブランド動画広告は、Amazonブランド登録が完了しているセラーのみが利用できる広告です。

以下に、出稿可能な動画の仕様をまとめましたのでご覧ください。

参考元:amazon ads「スポンサーブランド動画広告クリエイティブ」

Amazonスポンサーブランド動画広告は、ブランド認知度を高めたい場合におすすめの広告です。

設定したキーワードに対して配信される動画広告のため、動画の内容はもちろんのこと、キーワードの選定にも注力しましょう。

Amazonスポンサーディスプレイ動画広告

Amazonスポンサーディスプレイ動画広告とは、Amazon内での検索結果画面や商品ページだけでなく、外部のWebサイト上にも表示される動画形式の広告です。

動画広告という観点ではAmazonスポンサーブランド動画広告と同じですが、掲載面が増え、広告の表示対象がより広範になる点に違いがあります。

また、広告商品を閲覧したオーディエンスに対してリターゲティングできる点も、大きな違いです。

以下に、出稿可能な動画の仕様をまとめましたのでご覧ください。

参考元:amazon ads「Amazon Adsでスポンサーディスプレイ広告向け動画クリエイティブを開始する」

Amazonスポンサーディスプレイ動画広告は、より広範なユーザーにリーチし、新規見込み顧客を獲得したいといった場合におすすめの広告です。

Amazon DSP動画広告

Amazon DSP動画広告は、Amazonが保有する膨大な閲覧・購買データを活用して配信できる動画広告です。

Amazon内外に広告を表示できるため、より高精度なターゲティングをもとに、新規顧客の獲得を目指すことができます。

また大きな特徴として、Amazonに登録しているセラーでなくても利用できる点が挙げられるでしょう。

Amazonを利用している膨大なユーザーに対して外部誘導ができ、一気に認知度を高められるなど、商品販売をしている事業者には利用メリットが多い広告です。

以下に、オンライン動画広告として出稿可能な動画の仕様をまとめましたのでご覧ください。

参考元:amazon ads「Amazon DSP動画広告: ストリーミングTV広告とオンライン動画広告」

一点、Amazon DSP動画広告は、出品者側で運用できないこと、誰でも利用できる広告ではないことに注意しましょう。

利用するためには、Amazonに直接依頼するか、 DSP広告用のアカウントを保有している広告代理店などに運用を委託する必要があります。

Amazonスポンサーブランド動画広告の活用メリット


Amazonスポンサーブランド動画広告を活用するメリットは3つあります。

  • 商品をより魅力的に訴求できる
  • テキストでは伝えられない情報も訴求できる
  • 費用対効果が高い傾向にある

それぞれどのようなメリットなのかみていきましょう。

商品をより魅力的に訴求できる

Amazonスポンサーブランド動画広告では、視覚と聴覚の両方を活用して商品をより魅力的に訴求可能です。

具体的には、動画を通じて製品の特徴や使い方を動的に示し、ユーザーに製品の利点をより直感的に伝えることができます。

映像と音楽やナレーションを組み合わせることで、商品の価値やブランド世界観を効果的に伝達でき、強いインパクトを与えることができるでしょう。

静止画やテキストでは表現しきれない商品の魅力をユーザーに訴求できる点は、Amazonスポンサーブランド動画広告の大きなメリットです。

テキストでは伝えられない情報も訴求できる

動画を利用することで、テキスト広告では伝えきれない情報を、映像を通じて詳細に伝えることができます。

たとえば、商品の使用方法や実際の使用シーン、製品の動きや質感などは、視覚的な情報が豊富な動画広告ならではの表現が可能です。

また、感情に訴えかけるストーリーや背景にある物語を映像化することで、テキストでは伝えきれなかった強い思いを表現できるでしょう。

Amazonスポンサーブランド動画広告を利用することで、製品の持つ価値を余すところなく伝え、ユーザーの理解と共感を深めることができます。

費用対効果が高い傾向にある

Amazonスポンサーブランド動画広告は、費用対効果が高い傾向にあります。

動画はユーザーの関心を引きやすいため、クリック率やエンゲージメント率が高くなりやすく、Amazonの商品ページやストアをリンク先に設定できるため、ユーザーが購買アクションを起こしやすいことが理由として考えられます。

Amazonの公式によると実際に、広告主がスポンサーブランド広告に続いてスポンサーブランド動画広告を開始した結果、その後3か月間にわたり平均して1か月あたりのインプレッション数が28%、クリック数が33%、CTRが2%、広告費用対効果(ROAS)が4%増加しました*。

Amazon Internalデータ(米国、英国、ドイツ、8月19日~1月21日)
*一部のマーケットプレイスでは、商品や機能をご利用いただけない場合があります。

引用元:Amazon ads「スポンサーブランド広告完全ガイド」

Amazonスポンサーブランド動画広告への理解を深め、メリットを最大限活かして活用できるようになりましょう。

スポンサーディスプレイ動画広告の活用メリット


スポンサーディスプレイ動画広告を活用するメリットは2つあります。

  • 商品の使用イメージを伝えられる
  • Amazon外への訴求・コンバージョンが見込める

メリットを理解して、より適切にスポンサーディスプレイ動画広告を活用できるようになりましょう。

商品の使用イメージを伝えられる

スポンサーディスプレイ動画広告は、商品の使用イメージや具体的な利点を、映像を通じて効果的に伝えることが可能です。

広告の閲覧者は商品がどのように使われるか、どのような状況で役立つかを直感的に理解することができるでしょう。

たとえば、キッチン用品であれば料理をしているシーン、美容製品であれば使用前後の変化など。

実際の使用イメージを動画で見せることで、自分が使う場面を具体的に想像しやすくなり、購入意欲を高めることが可能です。

Amazon外への訴求・コンバージョンが見込める

スポンサーディスプレイ動画広告は、Amazonプラットフォーム外にも広告を配信できるため、Amazonユーザー以外の潜在顧客にもリーチ可能です。

ブランド認知度をAmazon外でも高められ、Amazon外でのコンバージョン(CV)を見込むこともできます。

たとえば、関連するブログやニュースサイト・SNSなどで動画広告が表示されることで、ユーザーの購買意欲を刺激し、最終的にAmazonでの購入に結びつけることが可能です。

スポンサーディスプレイ動画広告を利用することで、広告キャンペーン全体の効果を高め、より多くのコンバージョンを達成することができるでしょう。

Amazon DSP動画広告の活用メリット


Amazon DSP動画広告を活用するメリットは2つあります。

  • 目的に合わせて柔軟な設計が可能
  • 外部のさまざまなサイトに広告配信できる

Amazon DSP動画広告の魅力を知り、利用を検討しましょう。

目的に合わせて柔軟な設計が可能

Amazon DSP動画広告は、広告を出稿する目的に合わせて、ターゲティングや予算・遷移先などさまざまな面で柔軟な設定が可能です。

たとえば、ターゲティングでは、下記6つのオーディエンスを利用できます。

また、広告の遷移先も商品ページだけでなく、自社サイトなど任意のページを指定することもできます。

精度の高いマーケティングで、無駄な広告費を削減したいという方におすすめの広告です。

外部のさまざまなサイトに広告配信できる

Amazon DSP動画広告は、外部のさまざまなサイトに広告を配信可能です。

サイトのジャンルがさまざまなため、年齢や性別・趣味嗜好が異なる多様なユーザーにリーチ可能です。

Amazonのセラーではなくとも利用できるので、広告の配信媒体として1つの選択肢になるでしょう。

Amazon動画広告の費用


Amazonの動画広告には、さまざまな特徴やメリットが存在しますが、費用面はどのように設定されているのでしょうか。

以下では、主にAmazon内で利用できる2つの動画広告の費用を紹介します。

  • スポンサーブランド動画広告の費用
  • スポンサーディスプレイ動画広告の費用

費用も把握したうえで、どちらの広告を利用するのか検討しましょう。

スポンサーブランド動画広告の場合

スポンサーブランド動画広告は、クリック課金(CPC)型の広告です。

そのため、表示されただけでは予算が消費されず、クリックが起こった際にだけ費用が発生します。

スポンサーブランド動画広告の1クリックの相場は、20円〜200円で、1日あたりの平均予算は1,000円〜といわれています。

しかし、この数値は平均相場であるため、変動する可能性がある点に注意しましょう。

スポンサーディスプレイ動画広告の場合

スポンサーディスプレイ動画広告は、クリック課金または、1,000件あたりのビューアブルインプレッション単価をもとに費用が発生します。

クリック単価はスポンサーブランド動画広告と同様の相場であり、クリックが起こらない限りは費用が発生することはありません。

一方、ビューアブルインプレッション単価の場合には、広告の表示回数1,000回ごとに費用が発生します。

「入札額の設定」において「リーチ最適化」を選択した場合にのみ、ビューアブルインプレッション単価が採用されます。

Amazon動画広告の掲載方法


Amazon動画広告について、2種類の広告の掲載方法を解説します。

  • スポンサーブランド動画広告の出稿手順
  • スポンサーディスプレイ動画広告の出稿手順

出稿手順を確認して、スムーズに動画広告を掲載できるようになりましょう。

スポンサーブランド動画広告の出稿手順

スポンサーブランド動画広告は、キャンペーンを作成から「スポンサーブランド広告」を選択し、下記の手順で設定していきましょう。

1.広告フォーマットで「動画」を選択
2.リンク先設定
3.広告商品の選択
4.クリエイティブの作成・動画の追加
5.ターゲティングの選択
「キーワードターゲティング」or「商品ターゲティング」

基本的な出稿手順は、スポンサーブランド広告と変わらないため、広告フォーマットで動画を選択することを忘れないようにしましょう。

スポンサーディスプレイ動画広告の出稿手順

スポンサーディスプレイ動画広告は、キャンペーンを作成から「スポンサーディスプレイ広告」を選択し、下記の手順で設定していきましょう。

1.入札方法の決定
2.広告フォーマットで「動画」を選択
3.広告商品の選択
4.クリエイティブの作成・動画の追加
5.ターゲティングの選択
「コンテキストターゲティング」or「オーディエンスの選択」

どちらの広告も、最後にAmazon側での審査があり、審査期間は24時間から最長で3営業日程度かかるといわれています。

広告の配信有無は、キャンペーンマネージャーの「クリエイティブ」タブから確認が可能です。

Amazon動画広告の活用事例


実際にAmazon動画広告を活用して成功した事例をもとに、具体的な活用方法や効果を紹介します。

1. ホーム&キッチンカテゴリにおける動画広告の効果
ホーム&キッチンカテゴリの商品では、特に質感や使用感を伝えることが重要なため、テキストや画像では伝えづらいタオルの質感を、動画を用いて効果的に訴求することに成功しました。

実施施策

  • 動画広告を通じて、商品の細部や質感を視覚的にアピール
  • 効果の高いキーワードの追加や、単価・予算調整を実施

導入効果
動画広告の導入によって、スポンサーブランド(SB)動画広告経由の売上があがり、広告費売上高比率(ACoS)は13%という高い費用対効果を達成しました。

通常のスポンサーブランド広告(ACoS:26%)と比較しても、より効率的な広告運用が実現した事例です。

2. ベビー&マタニティカテゴリの商品で売上が240%増加
マタニティパジャマの販売事例では、動画広告とプレミアムA+コンテンツの組み合わせにより、売上が飛躍的に増加しました。

実施施策

  • プレミアムA+コンテンツを設置し、商品ページを強化
  • スポンサーブランド動画広告を使用して、ビッグキーワードや他社製品へ広告を配信
  • クーポン設定やタイムセールによって、期間限定の購入促進策を実施

導入効果
これらの施策により、売上は240%増加しました。

また、クーポン経由の売上も505%増加し、転換率も+1.15%の改善が見られました。

ACoSも20.7%と前月比-24.1%を実現し、費用対効果が大きく改善された事例です。

3. ビューティーカテゴリにおける動画広告の成功
ビューティーカテゴリの商品においては、ブラックフライデーウィークに合わせた動画広告を活用し、特にセール期間中の売上を大幅に向上させました。

実施施策

  • スポンサーブランド動画広告の出稿により、商品認知度を向上
  • 特選タイムセールやクーポンの設置を組み合わせ、消費者の購入を促進

導入効果
これらの施策の結果、売上は前月比186%の大幅増加を記録。

セッション数も163%増加し、転換率も117%に改善されました。
特に、動画広告を活用したことで、広告経由売上が248%増加するなど、大きな効果が得られた事例です。

まとめ

Amazon動画広告は、視覚と聴覚を活用して商品やブランドメッセージを効果的に伝えることができる広告手法です。

スポンサーブランド動画広告・スポンサーディスプレイ動画広告・Amazon DSP動画広告など、目的に応じた多様な形式が存在し、それぞれに特徴やメリットがあります。

Amazon動画広告は、視覚的なインパクトと効果的なターゲティングによって、エンゲージメントを生み出すことができ、費用対効果が高いことも大きな特徴です。

初心者でも簡単に始められる動画広告もあるため、賢く利用して、Amazonでの売上を最大化していきましょう。

Amazon専門チーム
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株式会社いつもが誇るAmazon専門チームが、Amazonにおける最新の集客支援の施策や運用のポイント、広告戦略についてお送りします。

Amazon専門チームは、Amazon専門のマーケティングセンターとして、全国のAmazon運営企業から大手メーカーまで豊富な実績を有しています。Amazon社内の担当者と都度打合せを行っており、現在のAmazonの動向や今後の動きなどを把握し、「今」ではなく「その後」の動きに合わせた対策を行うことができるのが強みです。

本ブログでは、米国での最新事例から、今後日本でも起こるであろうAmazonでの対応策まで、幅広くお伝えします。

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Amazon 動画広告に関するよくある質問

 

スポンサーブランド動画広告とスポンサーディスプレイ動画広告の違いは何ですか?
スポンサーブランド動画広告はブランド全体を訴求して、複数の商品を紹介するのに適しています。一方、スポンサーディスプレイ動画広告は、個別の商品やサービスの詳細を動画で紹介するのに適しており、Amazon外にも配信されます。
Amazon動画広告のパフォーマンスをどのように測定できますか?
Amazon広告コンソール(Amazon Ads)を使用して、インプレッション数やクリック数・クリック率(CTR)・コンバージョン率(CVR)などのパフォーマンス指標をリアルタイムで追跡できます。
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