楽天市場のサムネイル画像の作り方|4つの注意点と便利ツールを紹介
楽天市場に出店する際に、避けては通れないのがサムネイル画像の作成です。 商品ページに訪れてもらうための最初のハードルであり、売上に直結する重要な要素となります。
魅力的なサムネイル画像を設定できているかどうかで、その後の売上は大きく変わる可能性がありますが、多くの事業者が「サムネイル画像の作成に時間をかけられない」「どんな画像を設定すれば良いか分からない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
そこで本記事では、楽天市場で成果を出すためのサムネイル画像の作り方と4つの注意点を解説していきます。 作成に役立つ便利ツールもご紹介していますので、サムネイル画像作成を効率化したい方はぜひご覧ください。
楽天市場におけるサムネイル画像の重要性
楽天市場ではユーザーが商品ページにアクセスするよりも先に、最初に目にするのが検索結果画面に表示されるサムネイル画像です。
魅力的なサムネイル画像はユーザーの目を引き、クリック率の向上に繋がります。クリック率が向上すれば、商品ページへのアクセス数が増加し、売上アップに大きく貢献するでしょう。
さらに、クリック率の向上は、検索上位表示に向けた検索最適化や、広告効果の改善など、他の施策の効果を高めることにも繋がります。つまり、サムネイル画像の改善は、楽天市場で成功するための最初のステップとなるのです。
楽天市場における売上の公式
楽天市場で売上を向上させるためには、以下の公式を理解することが重要です。
売上=アクセス数×転換率×客単価
また、売上を最大化するためには、以下の4つの要素を向上させる必要があります。
- アクセス数
- クリック率(CTR)
- 転換率
- 客単価
サムネイル画像は、上記の「アクセス数」や「クリック率」に直接的に影響を与えます。クリック率とは、検索結果ページや商品一覧ページから商品ページへの誘導率のことです。
クリック率の向上が施策を次のステージへと押し上げる
クリック率は、楽天市場での施策全体を次のステージへと押し上げる重要な指標です。
例えば、楽天市場では商品ページへのアクセス数を増やす施策として、以下のようなものがあります。
クリック率が低い状態では、これらの施策の効果を最大限に活かすことができません。
なぜなら、せっかく商品ページへのアクセス数を増やせても、サムネイルが魅力的でなければ商品ページへの訪問に繋がらず、結果として売上アップに貢献できないからです。
弊社で支援している店舗様で、検索されているキーワードやレビュー分析から商品のストロングポイントを見つけサムネイル画像に反映したことで、変更前と比較して、クリック率は205%、クリック数は168.9%まで増加したという事例があり、サムネイル画像の改善は非常に重要な施策といえます。
楽天市場のサムネイル画像ガイドライン
楽天市場のサムネイル画像作成では、以下の4つの注意点を覚えておきましょう。
テキスト占有率は20%以下
楽天市場では、サムネイル画像に含めることができるテキストの量にルールがあり、画像全体の面積に対してテキスト部分が占める割合が20%以下と定められています。
例えば、画像を縦横100マスに分割した際、20マス以内にテキストが収まれば、楽天市場の商品登録品質ガイドラインをクリアすることになります。
このルールを超えて21%以上になると、ガイドライン違反となりペナルティを受ける可能性があります。テキスト量は、ユーザーに伝えたい情報を過不足なく盛り込みつつ、ルールの範囲内に収めるようにしましょう。
枠線は使用禁止
楽天市場のサムネイル画像では、枠線の使用が禁止されています。
例えば、以下のような枠線は使用できません。
- 4辺を囲う線
- L字の枠線
- 1辺を占める枠線
枠線を使用すると、楽天市場の商品登録品質ガイドラインに抵触する可能性があるため注意が必要です。
枠線を使わずに、商品画像やテキスト要素で差別化を図り、ユーザーの目を引くサムネイル画像を作成していくことが重要です。
背景は白基調の写真背景、または単色の白背景
楽天市場では、サムネイル画像の背景に「白」を使用することが決められています。
商品をより良く見せるために、背景色は非常に重要です。背景に白を使うことで、以下のようなメリットがあります。
白背景には、「写真背景」と「単色の白背景」の2つがあります。
- 写真背景:白系の背景で商品撮影を行う
- 単色の白背景:画像編集ソフトで背景を白く加工する
背景は白を基調にするというルールを守り、魅力的なサムネイル画像を作成しましょう。
アニメーションGIFと合成画像は原則使用禁止
楽天市場では、サムネイル画像にアニメーションGIFを使用することは禁止されています。アニメーションGIFは、複数の画像を連続して表示することで動きを出す画像形式です。
また、合成画像も原則使用禁止です。ただし、カラーバリエーションの表現や付属品の加工画像はその限りではありません。
ガイドライン違反によるペナルティ
楽天市場では、ガイドラインに違反したサムネイル画像を使用した場合、ペナルティが課せられる可能性があります。ペナルティは、レベルが1~5に分類されており、サムネイル画像の違反1回につき5点が加算され35点になるとレベル1となります。ペナルティ例として、以下が挙げられます。
- ランキング掲載制限
- 検索表示順位ダウン
- 一部媒体掲載制限
ガイドラインに違反すると、上記のペナルティが引き金となり、売上減少に繋がる可能性があります。サムネイル画像を作成する際は、必ずガイドラインの内容を確認し、遵守するようにしましょう。
また、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
参考記事:「知らなかったでは済まされない!楽天の違反点数制度」
効果的なサムネイル画像の作り方
効果的なサムネイル画像の作り方として、以下の4つのステップを心得ておきましょう。
1.ターゲットユーザーを明確にする
2.商品の魅力を引き出す訴求ポイントを定める
3.コピーと画像の訴求を一致させる
4.ABテストで効果検証を行う
STEP1:ターゲットユーザーを明確にする
誰に商品を買ってほしいのか、ターゲットユーザーを明確にしましょう。ターゲットユーザーが求める情報やデザインは年齢層や性別によって大きく異なります。
例えば、20代女性をターゲットにする場合、
- 明るく可愛らしいパステルピンクを基調としたデザイン
- 流行のファッションアイテムを身につけたモデルの画像
- 「インスタ映え」を意識したおしゃれな写真
などが効果的です。
このように、ターゲットユーザーによって効果的な訴求ポイントは異なります。 誰に商品を届けたいのかを明確にすることが、効果的なサムネイル画像作成の第一歩です。
STEP2:商品の魅力を引き出す訴求ポイントを定める
商品ページを見てもらうためには、まずサムネイル画像でユーザーの心を掴む必要があります。そのためには、数ある商品の中から選んでもらうための「訴求ポイント」を明確にしましょう。
例えば、以下のような訴求ポイントが考えられます。
これらの訴求ポイントを参考に、商品の魅力が伝わるサムネイル画像で表現しましょう。
STEP3:コピーと画像の訴求を一致させる
サムネイル画像と商品名・キャッチコピーなど、テキスト部分の訴求軸を一致させることも重要です。
キャッチコピーで「国産素材使用」と商品の魅力を伝えているのに、サムネイル画像は「おしゃれな使用シーン」をイメージさせるものだと、ユーザーは混乱してしまいます。
ユーザーが「イメージと違う」と感じないように、コピーとサムネイル画像の訴求を統一を心がけましょう。
訴求軸を明確にすることで、ユーザーが商品ページに訪問する際、事前に期待値を高める効果も期待できます。結果として、購買意欲の高いユーザーを誘導し、コンバージョン率(CVR)の向上に繋がるでしょう。
STEP4:ABテストで効果検証を行う
効果的なサムネイル画像を作成するためには、ABテストの実施が欠かせません。ABテストとは、複数のサムネイル画像を掲載し、どちらの画像がより多くのクリックを獲得できるかを検証する方法です。
ABテストを繰り返すことで、クリック率が高く、コンバージョン率の高いサムネイル画像を作成することができます。
楽天市場のサムネイル画像作成に役立つツール
楽天市場のサムネイル画像の作成に役立つツールを2つ紹介します。
ZenFotomatic for 楽天市場
「ZenFotomatic for 楽天市場」は、楽天市場への出品に特化した画像編集ツールです。このツールを使えば、楽天市場のサムネイル画像ガイドラインに沿った画像を簡単に作成できます。
具体的には、撮影した商品写真の背景切抜き、白抜き、リサイズ、センタリング、ロゴ・文字入れ等の作業を1クリックで自動一括処理します。
Canva
Canvaは、Webブラウザ上で操作できる無料の画像編集ツールです。直感的な操作でサムネイル画像を作成できるため、デザインの専門知識がない方でも簡単に利用できます。
Canvaを利用するメリットは以下の点が挙げられます。
作成したサムネイル画像をチェックするツール
作成したサムネイル画像が、楽天市場の商品登録品質ガイドラインに違反しないかどうかチェックするために、以下のツールの利用をおすすめします。
テキスト要素カウントツール
せっかく作成したサムネイル画像も、楽天市場のガイドラインである「テキスト占有率20%以下」というルールに違反してしまうと、ペナルティの対象となってしまいます。
画像内に配置したテキストの占有率を測定するツールを使うことで、ガイドライン違反を未然に防げるようになります。店舗運営Naviの「商品画像登録ガイドライン」→「テキスト要素カウントツール」のページからダウンロードして利用しましょう。
画像判定ツール
楽天市場(RMS)が提供している「商品画像一括判定」の機能を用いることで、作成したサムネイル画像がガイドラインに準拠しているか確認できます。
【商品画像一括判定でできること】
- テキスト占有率のチェック
- 枠線
- 背景
商品画像一括判定を活用すれば、ガイドライン違反によるペナルティを回避しやすくなります。作成したサムネイル画像をアップロードする前に、必ずチェックを行いましょう。
商品画像一括判定
商品画像一括判定ツールとは、登録している商品画像が商品画像登録ガイドラインに適合しているかを最大200件まで一度に判定できる機能を指します。このツールを使えば、複数の商品画像のガイドライン違反を一度に確認できます。
「画像判定ツール」の機能を、一度に複数の画像に適用させたい場合におすすめです。
まとめ
楽天市場で売上をアップさせるためには、サムネイル画像を通していかに消費者にクリックしてもらうかが重要になります。クリック率を向上させるためには、楽天市場のガイドラインを遵守することはもちろんのこと、ターゲットに響く魅力的なサムネイル画像を作成することが大切です。
これらのポイントを踏まえ、今回ご紹介したツールも活用しながら、効果的なサムネイル画像を作成していきましょう。
楽天 サムネイルに関するよくある質問
- 楽天市場におけるサムネイル画像の重要性は何ですか?
- 効果的なサムネイル画像を作成することで、「クリック率の向上が売上アップに繋がる」「クリック率の向上が施策を次のステージへ押し上げる」といったメリットを得ることができるため、効果的なサムネイル画像の作成は重要な施策となります。
- 楽天市場のサムネイル画像のガイドラインとは何ですか?
- 大きく分けて、「テキスト占有率は20%以下」「枠線の使用禁止」「背景は白基調の写真背景、または白色の背景色」「アニメーションGIFの使用禁止」の4つが挙げられます。