【最新版】Amazonブランド割引を設定方法から注意点まで徹底解説
Amazonで販売する上で、売上アップにつなげる施策は重要です。様々な施策がある中で、売上アップに効果が期待できる施策の1つとして「Amazonブランド割引」があります。
Amazonブランド割引とは、ブランド登録をしている出品者がユーザーに割引を提供できる機能です。本記事では、Amazonブランド割引の概要から設定方法、注意点まで解説していきます。
そもそもAmazonブランド割引とは?
Amazonブランド割引とは、購買意欲の高いユーザーや見込み客に、専用の割引を提供できる施策のことです。
以下の特定の顧客セグメント(グループ)に対して、10%~50%の範囲で割引を作成することができます。
従来の「クーポン」では、ターゲティングとして全ユーザーやプライム会員に限った配信ができましたが、上記のようなセグメント別での配信ができなかったため、どんな状態の・どんな属性のユーザーにクーポンが届いているのか、分からない状況でした。
しかし、「Amazonブランド割引」がリリースされたことで、セール施策でも細かいセグメントでの配信が可能になっています。
Amazonブランド割引の設定には利用資格が必要
Amazonブランド割引の設定には、以下2つの条件を満たしている必要があります。
- Amazonブランド登録を済ませている
- 顧客セグメント規模が1,000人以上
上記2つを満たしていない場合は、それぞれの状況にあわせて対処する必要があるため、後述の方法を参考にしてください。
ブランド登録している出品者
Amazonブランド登録を済ませている出品者は、Amazonブランド割引の利用資格を持っていますが、合わせてAmazonブランド割引で設定できる顧客セグメントが「1,000人以上」である必要があります。
ブランド登録していない出品者
Amazonブランド登録を済ませていない出品者は、Amazonブランド割引の利用資格を保有していませんので、まずはAmazonブランド登録を済ませるようにしましょう。
以下の記事にて、Amazonブランド登録の申請手順と手続きのポイントを解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。
参考記事:【最新版】ECサイト運営に欠かせないAmazonブランド登録方法と申請手順を解説
Amazonブランド割引で活用できる10個の顧客ターゲティング
Amazonブランド割引で活用できる顧客ターゲティングとして、以下の10個が挙げられます。
- カート追加後購入未完了のユーザー
- 優良顧客
- 高額消費顧客
- リピート顧客
- 有望な顧客
- 最近の顧客
- ブランド離脱リスクのある顧客
- 購入額が減少傾向の優良顧客
- 購入額が減少傾向の有望な顧客
- 補完商品リマーケティング
以下では代表的な顧客セグメントについて解説していきます。
カート追加後購入未完了のユーザー
カート追加後購入未完了のユーザーとは、「過去90日以内にカートにブランドの商品を1つ以上追加したが、購入していないユーザー」を指します。
いわゆるカート落ち(カゴ落ち)を意味しますが、90日以内に1つでも自社ブランドの商品をカートに入れたユーザーが対象になるため、4つのセグメントの中でも比較的1,000人以上の条件をクリアしやすいセグメントといえます。
リピート顧客
リピート顧客とは、「過去12か月間にブランドの商品を2回以上注文したユーザー」を指します。過去12か月に2回以上、自社ブランド商品を購入したユーザーのため、将来的にロイヤルカスタマーになる可能性が高い優良顧客と考えることができます。
こうした購買意欲の高い顧客のセグメントに、10~50%の割引を狙って配信できるのは大きなメリットといえます。
高額消費顧客
高額消費顧客とは、「ブランド顧客のうち、過去12か月間の支出額が上位5%のお客様」を指します。自社ブランドに対して、強い信頼や愛着を寄せているお客様と想定されるため、引き続きロイヤルカスタマーとして自社ブランド商品の売上に貢献するセグメントとなります。
最近の顧客
最近の顧客とは、「ブランドから商品を購入したお客様のうち、直近5%のお客様」を指します。自社ブランドで初めて購入した新規顧客がリピートする可能性が高まります。
Amazonブランド割引の設定方法
Amazonブランド割引の設定手順は以下の通りです。
1.セラーセントラルの「広告」→「ブランド割引」を選択
2.「ニーズに応じたプロモーションを作成」を選択
3.4つのセグメントのうち、配信可能なセグメントにチェックをして「次へ」を選択
3のセグメント選択の際に、自社ブランドの販売実績が()内に記載されますが、1,000人以上の実績を満たしているセグメントしか選択できません。
多くの出品者にとって、「カート追加後購入未完了のユーザー」が利用しやすいセグメントとなりますが、セール施策として自社ブランドの状況に適しているかどうか、精査する必要があります。
Amazonブランド割引の2つの注意点
Amazonブランド割引の注意点として、下記の2つが挙げられます。
事前にセグメントを絞るため割引が表示されないユーザーがいる
Amazonブランド割引は、特定の顧客セグメントのみに割引を提供できます。セグメント非対象のユーザーには割引が表示されないため、一部の商品ページにAmazonブランド割引が適用されないケースがあります。
他のセールやクーポンと重複すると適用されない場合がある
Amazonブランド割引は、他のセールやクーポンと重複すると適用されない場合があります。例えば、他のセールやクーポンでの割引率が、Amazonブランド割引の割引率よりも高い場合は、他のセールやクーポンの割引が適用されることもあるため注意が必要です。
反対に、Amazonブランド割引以外のクーポンやセールと合わせてユーザーに表示される可能性もあるため、想定していた販売額よりも安くユーザーに露出される可能性もあります。
Amazonブランド割引を適用する際は、現在実施しているセール施策やクーポン施策を把握し、ユーザーが併用して利用された場合でも、想定価格より下回らない形で運用することが大切です。
まとめ
Amazonブランド割引は、Amazonブランド登録を済ませている出品者が利用できる強力なマーケティングツールです。正しく活用すれば、売上アップや顧客エンゲージメントの強化といった大きな成果が期待できます。
しかし、その一方で注意点も存在します。
これらの注意点を踏まえ、Amazonブランド割引を効果的に活用し、売上拡大を目指しましょう。
Amazonブランド割引に関するよくある質問
A.Amazonブランド割引とは、購買意欲の高い顧客や見込み客に、専用の割引を提供できる「ブランド割引」のことです。特定の顧客セグメント(グループ)に対して、10%~50%の範囲で割引を作成することができます。
Q.Amazonブランド割引で設定できる顧客ターゲティングは?
A.Amazonブランド割引で活用できる顧客ターゲティングとして、以下10個のセグメントが挙げられます。
・カート追加後購入未完了のユーザー
・優良顧客
・高額消費顧客
・リピート顧客
・有望な顧客
・最近の顧客
・ブランド離脱リスクのある顧客
・購入額が減少傾向の優良顧客
・購入額が減少傾向の有望な顧客
・補完商品リマーケティング