グローバルビジネスの基礎知識⑭~ロジスティクス
海外渡航が困難な状況が長期化する一方で、貿易取引については依然として活発に行われています。
国内でのEC事業から、新たに海外進出を計画されている方も多いのではないでしょうか?
グローバルビジネスの基礎知識をお伝えしている本連載の第十四回は、ロジスティクスについてお送りします。
ここでは、船会社や国際複合一貫輸送の非船舶運航業者(NVOCC)がどのようなルートで欧州や北米に運送しているのかから見ていきます。
欧州向けルート
シベリア・ランドブリッジ
シベリア鉄道と船舶やトラック等の複数の輸送モードを利用した日本・アジアと欧州・中近東・中央アジアを結ぶ国際複合一貫輸送方式による輸送ルートのこと。
アメリカン・ランドブリッジ
日本と米国西海岸間を船舶、北米大陸内を鉄道で運送し、米国東海岸-欧州間を船舶運送する輸送ルートのこと。
カナダ・ランドブリッジ
日本からバンクーバー等へ海上輸送し、カナダの国内鉄道を利用して、モントリオールまで運び、欧州の港に海上輸送するルートのこと。
北米向けルート
ミニ・ランドブリッジ
日本の港から北米西海岸まで海上輸送し、港で鉄道に積み替えて東海岸やメキシコ湾岸の港まで輸送するルートのこと。
インテリア・ポイント・インターモーダル
日本から北アメリカ・カナダの西海岸の港まで海上輸送し、内陸部を鉄道やトレーラーにより内陸地点(Interior Point)へ輸送し、荷受人の戸口まで輸送するルートのこと。
なお、日本からパナマ運河を経て北アメリカ東海岸まで海上輸送して、鉄道やトレーラーにより内陸部を輸送する逆回りの輸送ルートを「リバースド・インテリア・ポイント・インターモーダル」と呼びます。
以上は海上と陸路を組み合わせたものですが、海上と空路を組み合わせたものに以下があります。
シーアンドエアー
海上輸送の運賃の安さと航空輸送のスピードの速さを組み合わせた複合輸送のこと。
北米経由欧州向け、東南アジア経由欧州向けなど、遠距離の欧州向けシーアンドエアが中心となっています。海上運輸よりも所要日数が少なく、航空運輸よりも運賃負担が軽いという利点があります。
最後にサプライチェーン・マネジメントとして関心が高まるサードパーティ・ロジスティクス(3PL)についてご紹介します。
サードパーティロジスティクス
企業の抱えるさまざまな業務の内、物流部門を第三者企業に委託する業務形態のことです。製造業者をファーストパーティ、卸・小売業者をセカンドパーティとして、物流業者を第三者であるサードパーティとして位置付けます。
サードパーティ・ロジスティクスは一般に実際の運送に加えて、調達や梱包、在庫管理、棚卸、配送等の一連の物流に関する業務を包括的に管理して、委託企業にとり最適となる物流システムを提案し実行します。
以上、グローバルビジネスの基礎知識としてロジスティクスをお伝えしました。
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