台湾・東南アジアに越境ECするならこれだけは抑えて欲しい事をまとめてみた

台湾・東南アジアに越境ECするならこれだけは抑えて欲しい事をまとめてみた

近年、日本企業が台湾へ越境ECをしている流れがあります。台湾は年々ECの市場規模が増えており、なおかつ日本にとって相性の良い国です。

また、台湾での越境ECの成功を足がかりに、東南アジアに進出する計画を立てている企業もあります。東南アジアでは、ECの市場規模が5年で2倍になると予想されているほど、有力なマーケットです。

今回は台湾や東南アジアへの越境ECを考えている方のために、それぞれの市場の特徴と対策について説明していきます。

1「台湾へ越境ECをするならこれだけは抑えて欲しい5つのこと」

まずは、台湾について見ていきましょう。越境ECをするうえで、台湾は日本の企業にとって有力なマーケットだと言えます。

ここでは、その根拠を説明したうえで、台湾ECの特徴や対策について説明していきます。

1−1【台湾への越境ECが注目されるワケ】

台湾は親日家が多く、日本製品の人気が高いことから、日本企業の進出先として注目が集まっています。台湾のEC市場規模は2兆7000億円と推計されており、毎年前年比10%以上の安定成長を続けています。

2016年ごろからは、日本の大手企業が台湾でECを開始する動きも目立ち始めました。特に化粧品や健康食品の通販会社が、現地のショッピングカートシステムを使って自社ECサイトを開設し、日本流の「単品リピート通販」モデルを展開するケースが増えています。

単品リピート通販とは、販売する商品を一点、またはごく少数だけに限定し、売上の主軸をリピート購入に絞る手法です。化粧品や健康食品は同じ商品のリピート購入が多いことから、単品リピート通販との相性は抜群です。

さらに化粧品や健康食品の顧客獲得コストは、日本の半分程度にとどまることも珍しくありません。新規顧客の獲得コストが比較的安く、安定成長が見込める市場であることが、台湾市場の魅力です。

1−2【コンビニ受取が主流の台湾EC】

台湾におけるECの特徴は、商品を受け取る方法として「コンビニ店頭受取」の利用比率が高いことにあります。台湾では、ECサイトで購入された商品の約3割がコンビニ受取だと言われています。

台湾にはセブンイレブンが5000店舗以上、ファミリーマートも3000店舗以上あり、人口あたりのコンビニ店舗数は世界一です。そのため多くの消費者が、コンビニ受取やコンビニ払いを利用しています。

またネット通販の代金の支払い方法として、代金引換が多く利用されているのも、台湾ECの特徴の1つです。台湾では商品を手に取って確かめてから、代金を支払う習慣が根強いようです。

1−3【これを抑えておけばOK!台湾を代表するECモール3社】

台湾を代表するECモールは、以下の3社です。

  • Yahoo!奇摩
  • PC home
  • momo購物網

 

出典:Yahoo!奇摩

「Yahoo!奇摩」は、台湾版のYahoo!です。

出典:PChome

「PChome」は、主に家電製品の販売に強みを持つECモールです。

出典:momo購物網

「momo購物網」はファッションに強いECモールで、日本のアパレル企業が注目しています。

1-4【台湾はモバイルECが主流!Facebookを活用した販促が有効】

台湾では、スマートフォンを中心としたモバイルECが主流です。台湾ではチャットやショートメールで既存顧客とやり取りするのが一般的で、メルマガを使ったプロモーションはあまり普及していません。

また台湾はFacebookの利用率が高いため、マーケティングツールとしてFacebookを活用することは必須となっています。

1-5【過信は禁物!まずは日本の1割程度の売り上げを目標に!】

台湾のEC市場は安定成長を続けていますが、人口は約2300万人、名目GDPは日本の約10分の1の約55兆円にとどまります。そのため、ECの売り上げに対する過度な期待は禁物です。

台湾でEC事業を手がける場合、現地でのEC売上高の計画は、日本におけるEC売上高の1割程度が目安になります。例えば、日本で年商30億円のEC事業者は、年商3億円程度が目安です。

2「東南アジアへ越境ECをするならこれだけは抑えて欲しい4つのこと」

近年では、まず台湾でEC事業を成功させ、それを足がかりに東南アジアへ展開しようとしている企業も出てきています。そのため台湾への越境ECを考えているのなら、その先にある東南アジアのEC事情についても知っておいて損はありません。

ここでは、東南アジアのECの特徴や対策について説明していきます。

2−1【5年で2倍に急成長を続ける東南アジアのEC市場】

東南アジア各国のEC市場は、急成長が続いています。東南アジアの主要国のEC市場規模の推計は、以下のとおりです。

図1:台湾・ASEAN主要国のEC市場規模(出典:大和総研作成資料)

上の図にある国のほか、インドネシアのEC市場規模は9000億円、マレーシアは3000億円、フィリピンは2500億円となっています。ただし、この推計はデータ元によって幅があるので、参考程度に留めておきましょう。

国ごとの市場規模は現時点では小さいものの、各国の成長率は軒並み年率10%を超えています。またEC化率がまだ5%以下と低いこともあり、近い将来に有望なマーケットになると予想されています。

2020年には各国のEC市場が、2015年比で約2〜3倍に拡大する見通しです。

また東南アジア各国の越境EC市場規模は、以下のとおりです。

図2:台湾・ASEAN主要国の越境EC市場規模(出典:大和総研作成資料)

こちらも、参考程度に留めておくといいでしょう。

2-2【決済方法は要注意!クレジットカード払いが定着していない国も】

東南アジアにおけるECの決済手段には、どのような特徴があるのでしょうか?シンガポールとタイ、ベトナムでは、以下のようにクレジットカード決済の利用率が低くなっています。

  • シンガポール…28%
  • タイ…16%
  • ベトナム…8%

これらの国では、ATM銀行窓口や代金引換、コンビニ払いなど、現金での支払いが多い状況です。

欧米や中国、日本ではクレジットカードがECの主な決済手段ですが、東南アジアでは国ごとに利用率が高い決済手段をリサーチしたうえで対応することが必要です。

2-3【LAZADAが高シェア率!東南アジア各国の大手ECモール紹介】

東南アジアのEC市場で高いシェアを持つのが、中国アリババグループ傘下のECモール「LAZADA」です。

図3:アリババグループの「LAZADA

LAZADAは2012年3月にサイト運営を開始し、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムなどで展開しています。

日本企業がLAZADAに出店することも可能です。

その他の大手ECプラットフォームには、シンガポールやマレーシア、インドネシア、フィリピンなどで展開する「MetroDeal」、マレーシアの大手ECサイト「Lelong.my」、インドの大手ECサイト「Flipkart」、シンガポールやマレーシアで展開している「Qoo10」などがあります。

東南アジアに越境ECするのなら、こうした大手ECプラットフォームへの参入も視野に入れておく必要があります。

2-4【東南アジアでもやはりモバイルECが盛ん!】

東南アジアでは、インターネットにアクセスする際のデバイスはスマートフォンが中心です。商品検索や買い物も、主にモバイルで行われます。

またECの販促手段として、SNSが活用されることも多くなっています。

なかでもFacebookは、シンガポールやタイ、マレーシア、フィリピンなどで利用率が人口の50%以上を超えているため、ECの販促においても重要なツールです。Facebookを使って、受注やカスタマーサポートを行うECサイトも増えています。

3「まとめ」

これから越境ECをするうえで、台湾と東南アジアは重要な候補地の一つだと言えます。台湾と東南アジアのEC市場には、それぞれ以下の特徴があります。

  • 台湾…毎年の成長率が10%を超えている
  • 東南アジア…各国のEC市場の規模が、5年間で2~3倍になる見通しが立っている

まずは台湾での成功を目指し、それを足がかりに東南アジアに進出するのがいいでしょう。

越境ECを成功させるためには、各国のEC市場を最低限理解しておく必要があります。台湾や東南アジアへの越境ECを検討している方は、ぜひこの記事を参考にして、各国の特徴を踏まえた施策をしましょう。

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