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【最新版】自社ECサイトを分析する手順と、おさえておきたいKPIの指標を徹底解説

【最新版】自社ECサイトを分析する手順と、おさえておきたいKPIの指標を徹底解説

自社のECサイトは、ビジネスの成功の鍵を握っています。しかし、それを最大限に活用するためには、サイトの性能を適切に理解し、適切な分析を行うことが不可欠です。
そこで本記事では、自社ECサイトを分析する手順と、絶対に押さえておきたいKPIの指標について詳しく解説しています。データに基づいた正確な判断と戦略立案によって、自社のEC事業を成功に導いていきましょう。

自社ECサイトを分析する重要性


自社のECサイトを分析することは、ビジネスの成長に不可欠な工程であり、いくつかの重要な理由から行うべきといえます。
まず、自社のECサイトを分析することで、サイト内に存在する課題や問題点が明確になります。たとえば、商品ページに至るまでの流れでユーザーが躓くポイント、または特定の商品が思った以上に売れていない理由など、サイト運営上の課題を具体的に把握することが可能となります。

次に、自社ECサイトの利用者(顧客)を深く理解するためにも分析は不可欠です。どのようなユーザーが多いのか、彼らがどういった行動を取っているのか、何に興味を持っているのかなど、ユーザーの動向を探ることで、より顧客志向のサービスを展開することが可能となります。

最後に、これらの課題解明や顧客理解を基に正しい改善策を実施することで、ECサイトのパフォーマンス向上や売上アップにつながります。これらの分析を通じてECサイトの最適化を進めることで、ビジネス成長の加速が期待できるのです。

自社ECサイトの課題が明確になる

自社ECサイト分析を行う最大のメリットの一つは、サイト運営上の課題が明確になることです。売上が伸び悩んでいる理由や、ユーザーがサイトを離れる原因など、問題点が具体的に見える化されます。

具体的には、例えば商品の閲覧数は多いのにカートに入れられない、あるいはカートに商品を入れたまま購入に至らないなどの課題が見つかる可能性があります。表1に、分析を通して見つかる可能性のある課題を示します。

【ECサイト分析で見つかる課題例】

これらの課題を特定することで、改善策を具体的に検討することが可能となります。結果的に、顧客満足度や利益向上に繋がる効果的な対策が打てるようになります。

自社ECサイトの利用者を理解できる

自社ECサイトを分析することで、具体的なユーザーの行動や嗜好を把握することが可能です。ユーザーの性別、年齢、地域、訪問時間帯などの基本的な属性から、どの商品ページを閲覧し、どれをカートに入れ、または購入まで進んだかといった詳細な行動ログまで、分析を通じて深く理解することが可能です。
例えば、以下のような分析が可能です。

  • ユーザーの性別・年齢層
  • 主な訪問時間帯
  • 主な流入チャネル(検索エンジン、SNSなど)
  • 最も閲覧・購入されている商品

これらの情報をもとに、マーケティング戦略を立てたり、サイトデザインや商品ラインナップを最適化したりすることで、サイトの利用体験を高め、結果的に売上増加につなげることが期待できます。

正しく対策することで売上アップにつながる

自社のECサイトを分析することには、単に問題点を洗い出すだけでなく、その結果を基に適切な対策を設定し、売上アップにつなげるという大きな意義があります。
例えば、分析結果から離脱率が高いことが明らかになった場合、その原因となるページの改善や、ユーザー体験の向上に取り組むことで、サイト内での顧客の滞在時間を延ばし、結果的には購入につなげることが可能となります。

また、転換率(CVR)が低いことが判明した場合でも、商品ページのデザイン改善や、購入への誘導を強化するなどの対策を行うことで、見込み客を実際の購入者へと転換する確率を高めることができます。

これらのように、適切なデータ分析とその結果に基づいた対策実施は、ECサイトの売上向上に直結します。事象をただ見るのではなく、その背後にある要因を理解し、それに適した対策を講じることが求められます。

ECサイト分析の基本的な考え方


自社のECサイトをデータ分析するにあたり、まずは自社のEC事業を成功に導くために必要な考え方を整理する必要があります。

そもそも自社のEC事業で利益を残すためには、以下の2つの観点から施策を検討し、目標となるKGIを決め、その中間指標であるKPIを決める必要があります。

  • 売上を上げる
  • コストを下げる

例えば、売上を上げたい場合は、「売上=アクセス数×CVR×客単価」の構図に分解し、アクセス数を自社ECサイトで上げるべきなのか、客単価を自社ECサイトで上げるべきなのか、を考えていきます。

こうした判断を行うためには、ECサイトの分析を行ってデータに即した理由・根拠を用いながら施策を立案していくことが大切です。

ECサイトごとに求めるべき成果は異なるため、おのずと指標とすべきKPIも異なります。

自社ECサイトを分析する際は、この基本に立ち返って施策を検討していきましょう。

課題点を見つける

ECサイトの分析において最も重要なステップの一つが、自社の「課題点を見つける」ことです。まずは、自社のECサイトが抱えている問題を明確にすることから始めましょう。
具体的には、以下のようなポイントを見ていきます。
1.ユーザーが商品を購入するまでの流れにボトルネックはないか?
2.ページのローディングスピードは適切か?
3.ユーザーが求めている情報は適切に提供できているか?

また、Google Analyticsなどの分析ツールを活用することで、ユーザーの動線や滞在時間、離脱ページなどから課題点を見つけ出すことが可能となります。 これらのデータをもとに、ユーザーがサイト内でつまずくポイントやサイトの改善点を特定しましょう。これにより、具体的な改善策を打ち出すことが可能になります。

取得データを比較する

自社ECサイトの分析では、取得したデータを比較することが重要です。なぜなら単体のデータだけでは、その値が良いのか悪いのかの判断が難しいからです。
具体的には、期間を設けてその間のデータを比較する「時系列比較」や、商品やカテゴリーごとのデータを比較する「項目別比較」があります。
例えば、売上データを見る場合、今月の売上だけを見ても参考になりません。前月比や前年同月比と比較することで、売上が伸びているのか、あるいは減少しているのかを把握することが可能になります。

また、商品別の売上を比較することで、どの商品がよく売れているのか、売れ筋商品の特徴や傾向を見つけることもできます。

CVに近い箇所から分析していく

ECサイト分析において、コンバージョン(CV)に近い箇所から分析していくという手法が非常に有効です。ある商品を購入するまでのユーザーの行動は、「商品ページの閲覧」→「カートに入れる」→「注文情報入力」→「注文確認」→「注文完了」のように進行します。

この流れのうち、CVに近い箇所とは「注文情報入力」や「注文確認」など、購入行動が見込まれるステップを指します。これらの箇所でユーザーが離脱してしまうと、大きな機会損失となります。

対策としては、例えば「注文情報入力」画面で離脱するユーザーが多い場合、入力項目が多すぎてユーザーが疲れてしまう、わかりにくい表記がある、などが考えられます。こういった課題を明らかにし、それぞれに対する改善策を考え実行することでコンバージョン率を上げることが可能です。

自社ECサイトをデータ分析する際に見るべき9つのKPI


ECサイトの運営には、効果的なビジネス戦略を策定するためのKPI(Key Performance Indicator)の選定が必須です。特に重要な9つのKPIをご紹介します。

売上

売上は、ECサイト運営における最も基本的なKPIであり、会社の経営状況を示す重要な指標です。売上を分析することで、商品やサービスの需要、季節性、プロモーションの効果などを把握することができます。

売上分析の例としては、以下のような項目が考えられます。
1.期間別の売上推移:一定期間(日、週、月、四半期、年)ごとの売上を比較し、トレンドを読み解く
2.商品別の売上:各商品の販売実績を比較し、ヒット商品や売れ筋傾向を分析する
3.地域別の売上:地域別の売上を分析し、地域特性による売上傾向を掴む

これらの売上分析から、自社ECサイトの強みや課題を明確にし、次の施策に活かすことが可能です。

アクセス数

ECサイト分析においては、「アクセス数」というKPIは極めて重要な指標となります。アクセス数とは、ECサイトに訪れたユーザー数を指します。これが高いということは、多くのユーザーが自社のECサイトを知っているという証拠であり、その知名度や認知度を示す指標ともなります。

具体的には「日次アクセス数」「週次アクセス数」「月次アクセス数」など、期間別のアクセス数を集計し、分析するのが一般的です。

期間ごとにアクセス数を視覚化することにより、キャンペーン等の施策がアクセス数にどのような影響を与えているのか、または時期による変動があるのか等、様々な視点からECサイトの状況を把握することが可能となります。

CVR

CVR(コンバージョンレート)は、ECサイト分析で非常に重要なKPIの一つです。これは、訪問者のうちどれだけのユーザーが商品を購入したか、または特定の行動(会員登録など)を行ったかを示す指標です。

具体的な計算方法は、「コンバージョン数 ÷ サイト訪問数 = CVR」です。たとえば、100人の訪問者が来て、そのうち10人が商品を購入した場合、サイト全体のCVRは10%になります。

ECサイトの購入の平均コンバージョンレートは、一般的に2~3%といわれています。

ECサイトのCVRを分析することで、どの程度のユーザーが購買行動に至っているかを把握することができます。また、この値を上げることが売上向上に直結します。
具体的な改善策としては、サイト内のナビゲーションの見直し、商品説明の充実、購入ボタンの配置改善などがあります。

客単価

客単価とは、一人の顧客が一度の購入でどれだけの金額を使っているのかを示す指標です。具体的には、売上を注文数で割ることで算出されます。
例えば、以下のように計算します。
・売上:100万円
・注文数:200件

この場合、100万円÷200件=1件あたり5,000円が客単価となります。

この数値が高いほど、一人当たりの購入金額が高いといえます。ECサイト分析では、商品の価格設定やキャンペーンの効果を測る際に重要な基準となるため、定期的にチェックすることが推奨されます。

商品別の売上構成比

商品別の売上構成比は、自社ECサイトで取り扱っている商品全体の売上に対して、各商品が占める売上の割合を示す指標です。具体的には、以下のような分析に活用できます。

【商品別の売上構成比の活用例】

以上の表から、A商品が売上の40%を占めていることがわかります。これはA商品が主力商品であることを示しており、在庫管理やプロモーションの際には特に注意が必要です。さらに、売上構成比が低い商品については改善策を考える必要があります。例えば、販売促進活動を行う、価格改訂をする、新たな販路を開拓するなどの施策が考えられます。

CV数

CV数とはコンバージョンの略で、目的達成数を指します。ECサイトで言うところの、「商品購入」「会員登録」等のユーザーの行動が目的達成と評価されるのです。これらの行動が実際にどれほど行われているかを示す数値が、CV数となります。

例えば、ある日の訪問者数が1000人で、そのうち商品を購入したユーザーが50人だとすれば、その日のCV数は50となります。

ECサイトを分析する際に、CV数は非常に重要な指標となります。この数値が大きいほど、サイト訪問者が目的達成行動を多く取っているということなので、サイトのパフォーマンスが良いと判断できます。逆に、CV数が低いと、サイト訪問者が目的達成行動を取れていない可能性が高まり、サイト改善の必要性を示唆します。

会員登録数

会員登録数は、自社のECサイトにどれくらいのユーザーが興味を持ち、より深く関わりたいと感じて登録したかを示す重要なKPIです。会員登録者は一般的に非会員よりも購入確率が高いとされています。

下記の表は、月ごとの会員登録数の変化を追う例です。

このデータから各月の会員登録増加率を計算し、その傾向を分析します。登録数が増えている場合、その背後にある要因(例:キャンペーン効果、節目の影響など)を探り、成功した取り組みを再現することでさらなる会員獲得に繋げていくことが可能です。

逆に、会員登録数が減少または停滞している場合は、問題点を特定し、解決策を模索すべきです。例えば、登録手続きの煩雑さや、会員特典の訴求不足などが考えられます。

LTV

LTVは、一人あたりの顧客が生涯で購入する商品の合計価格を表す指標で、これを高めるためには、顧客満足度を上げ、再購入を促す施策が重要となります。
具体的なLTVの計算式は以下の通りです。

・LTV = 平均購入単価 × 平均購入頻度 × 平均顧客生涯
・LTV = 平均顧客単価 × 収益率 × 購買頻度 × 継続期間

例えば、平均購入単価が5000円、平均購入頻度が年に3回、平均顧客生涯が3年だとすると、LTVは45000円となります。

一方、F2転換率は初回購入後に再度購入する顧客の割合を表す指標で、これを向上させることでLTVの向上にも寄与します。定期的にニュースレターを配信する、リピート購入特典を設けるなどの施策が考えられます。

LTVとF2転換率を把握することで、顧客一人ひとりが企業にとってどれだけの価値を持つか、どれだけリピート購入につながるかを理解でき、長期的なマーケティング戦略の策定や広告費の配分などに役立ちます。

広告費

広告費はECサイトの成果を分析する重要なKPIです。「どれだけの広告費を投じて、どれだけの成果(売上、CV、会員獲得など)があったか」というROAS(広告の費用対効果)を計測するために不可欠な数値です。

具体的には、「全体の広告費」、「広告別のコスト」、「チャネル別の広告費」など、細かく把握し、分析します。その結果をもとに、広告費の配分を最適化したり、ROASが低い広告活動の改善策を練ることが可能となります。

例えば、次のような表で広告費を管理・分析することが想定されます。

自社ECサイトを分析する際の流れ


自社ECサイトを分析する際の流れは、以下の5ステップから成り立っています。

ECサイトを解析する

自社のECサイトを解析する際、まずはサイト内で何が起きているのか、ユーザーの行動を把握することが重要となります。具体的には、ユーザーがどのページから入店し、どのページで離脱しているのか、また、どの商品やカテゴリが注目されているのか、といった情報が挙げられます。

これらのデータを元に、サイト内の流れやユーザーの行動パターンを視覚化することで、サイト内でのユーザーの行動を理解し、その上でサイト改善の方向性を検討することが可能となります。具体的なデータ解析には、Google Analyticsなどのツールを用いると便利です。

解析データを元にデータを分析する

解析データを元にデータを分析する際は、まず何から始めるべきかというと、それは自社の目標設定です。目標に対してどの程度達成しているのかをKPIで測定します。

例えば、売上目標に対する現在の達成度、訪問者数に対するコンバージョン率、ユーザー一人あたりの購入金額(客単価)などを確認しましょう。

次に、各KPIの数値が低下や上昇している原因を突き止めます。商品ページの閲覧数が減っている場合は、ユーザーが商品情報を見つけられない、サイト内のリンクが不足しているなど、サイト内の問題点を見つけることが必要です。

重要なのは、データだけでなく、「なぜそのようなデータになったのか」を理解することです。これにより、効果的な改善策を立てることが可能となります。

分析結果を基に仮説を立てる

分析結果から得られた知見を元に、自社ECサイトの改善策を考える際には、具体的な仮説を立てることが重要です。例えば、「商品Aのコンバージョン率が低い」というデータが得られた場合、その原因となる要素を考察し、仮説を立てます。

【仮説の例】
1.商品Aの詳細ページまでのクリック数が多い(UIが複雑)
2.商品Aの詳細画像が不十分
3.商品Aの評価・レビューが少ない

次に、これらの仮説を検証するための具体的な行動計画を立てます。

【行動計画の例】
1.UIをシンプルにし、商品Aへのアクセスを容易にする
2.商品Aの詳細画像を増やし、ユーザーにより詳しい情報を提供する
3.商品Aのレビューを募るキャンペーンを行う

このように、分析結果を基に仮説を立て、その仮説を検証する行動計画を立てることで、ECサイトの改善を進めることができます。

施策を実行する

分析結果から立てた仮説に基づき、改善策や新たな施策をECサイトに対して実行しましょう。これらの施策の例としては、ユーザビリティの向上、コンテンツの改善、商品情報の充実、購入プロセスの簡素化などがあります。

例えば、仮説が「商品説明文を詳細にすると購入率が上がる」というものであれば、対象商品の説明文を改善し、1~2週間程度の期間を設けて効果を観察します。その後、施策の結果として購入率に変化があれば、同様の施策を他の商品にも適用していくという流れです。

一方で、施策は必ずしもすぐに結果を出すものではありません。時には反応が見られるまでに時間がかかることもあります。そのため、施策を実行したからといって急に結果を求めるのではなく、一定期間経過を見守り、その結果を分析することも重要です。

効果を検証する

施策実行後、その効果を検証する段階が重要となります。効果検証を行うことで次の対策や施策改善の方向性を見定めることができるからです。

具体的な検証方法として、まずは施策前後でKPIの数値がどの程度変動したか比較しましょう。以下のような表を作成することで分かりやすく検証することができます。

この数値だけではなく、ユーザーの行動も確認してみましょう。例えば、ユーザーの滞在時間やページビューが増加したかなども確認すると良いでしょう。
以上のような検証を行うことで、施策が目標に対して効果的だったのか、また改善すべき点は何かを明確に把握することができます。

自社ECサイト分析に必須な無料ツール3選


自社のECサイトを分析する際には、適切なツールを利用することが欠かせません。ここでは、分析に必須な無料のツール3選をご紹介します。

Google Analytics(アナリティクス)

Google Analytics(アナリティクス)は自社ECサイト分析に欠かせない無料ツールの一つです。このツールを使用すると、アクセス数やページビュー数、滞在時間などの基本的な情報から、コンバージョン率や離脱率、ユーザーの行動パスなど、ECサイト運営に必要な詳細なデータも取得可能になります。

また、Universal Analytics(旧Google Analytics)の後継版であるGA4(Google Analytics 4)の「レポートのスナップショット」では、サイト訪問者のトラフィック源が把握できます。自社ECサイトへの訪問者がどのような経路でアクセスしているのかを知ることは、効果的なマーケティング施策を考える上で重要です。

さらに、「データ探索」を使うことで、ユーザーのサイト内での行動パターンを確認することができます。どのページが閲覧されて、どのページから離脱しているのか知ることで、サイト改善の手がかりを掴むことが可能です。

Google Analyticsは多機能であるため、使いこなすにはある程度の学習が必要ですが、それだけ多くの有益な情報を提供してくれる貴重なツールです。

Google Search Console(サーチコンソール)

Google Search Console(サーチコンソール)は、ECサイト運営に欠かせない無料ツールの一つです。これはGoogleの提供するサービスで、自社サイトがGoogle検索結果にどのように表示されるかを理解し、その結果を改善する手助けをしてくれます。

特に、どのような検索クエリで自社サイトに訪れたユーザーがいるのか、またそのユーザーがサイト内でどのページを閲覧したのかといった詳細なデータを取得することができます。これらの情報から、ユーザーの興味・関心やニーズを把握し、それに応じたコンテンツ改善やSEO対策を行うことが可能になります。

また、Google Search Consoleではサイトの課題を発見できる機能も備えています。例えば、モバイルフレンドリーなページがどれだけあるのか、ページの読み込み速度は適切なのか等、ユーザビリティ面での問題を指摘してくれます。これらの情報を元に、サイト全体の改善を図ることができます。

Microsoft Clarity(ヒートマップ)

自社ECサイト分析に役立つ無料ツールの一つに、「Microsoft Clarity」があります。これはMicrosoftが提供するビジュアルデータ分析ツールで、特に「ヒートマップ」機能が注目されています。

このヒートマップでは、ユーザーのマウスカーソルやクリックした箇所を熱量として可視化し、ユーザーが最も関心をもっているエリアや、クリック率が高いエリアを一目で把握することが可能です。

例えば、以下のような利用方法があげられます。

1.ユーザーが商品詳細ページでどの部分に興味を示しているのかを確認
2.ショッピングカートに至るまでのユーザーの動きを追跡
3.クリックされにくいナビゲーションメニューの改善点を探す

このように、Microsoft Clarityのヒートマップは、ECサイトの改善を促進するための重要なデータを提供します。

まとめ

自社のECサイト分析は、EC事業を成功に導くうえで必要不可欠です。その重要性を理解し、適切なKPIを設定してデータを収集することから始めましょう。

売上やアクセス数、CVR、客単価などのKPIは、サイトの成果を評価し、改善点を見つけるために不可欠な要素です。また、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleなどの無料ツールを活用することで、より詳細なデータを取得し、ユーザー行動を深堀りした分析が可能となります。

この記事を振り返りながら、実施する施策の効果を確認し、必要に応じて修正を加え、ECサイトの成果を最大化させましょう。

いつも. マーケティングチーム
いつも. マーケティングチーム
いつも.のマーケティングチームです。
ECが大好きなメンバーが集まっています。国内からグローバル、自社からAmazon&楽天市場まで、ECにまつわるあらゆることを発信していきます!

ECサイト分析に関するよくある質問

 

ECサイトで見るべき指標は?
ECサイト運営の目的によって異なりますが、代表的な指標は「売上」「アクセス数」「CVR(コンバージョン率)」「客単価」「CV数(コンバージョン数)」「商品別の売上構成比」「会員登録数(登録率)」「LTV(F2転換率)」「広告費」の9つです。
ECサイトのセッション数とは?
ユーザーがサイトに訪れた回数を指し、1人のユーザーが2回サイトに訪れた場合は「2セッション」となります。ちなみにUU(ユニークユーザー)は、Googleアナリティクスなどの計測ツールにおいて、計測期間内にサイトに訪れたユーザーの数を表します。つまり、1人のユーザーが一定期間に何回サイトに訪問しても、「1UU」として計測されます。
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