オンライン上の棚「デジタルシェルフ」の獲得状況および消費者行動に特化した調査期間「デジタルシェルフ総研」立上げについて
デジタルシェルフ総合研究所 主任研究員 立川より設立のご挨拶
「消費者の行動変化に、企業が追いつけていない現実」
突然ですが、この文章をお読みの貴方は一番最近購入したモノは何でしょうか?
コーヒー?化粧品?はたまた家電なども有り得ますでしょうか。
いずれの商品を購入する上でも、「その場で衝動買い!」という消費者傾向は非常に少なくなっており、「インターネット上に存在するそれら商品の関連情報に接触してから買う」が現代のスタンダードになりつつあります。
実店舗ではその情報を捉えきれないほど多くの商品が並び、店頭の販売員も相対的に少なくなっているため、店舗で商品を購入する際にもスマートフォンで情報を確認する必要性が増してきているのは明らかなのですが、従来の消費行動をあらわすAIDMAのように、店舗を知り、商品に気付いて、販売員の説明や店頭POPで納得して購入するというパターンが脱却しきれておらず、企業が消費者の行動変化に追いつけていないと言わざるを得ません。
Eコマースビッグデータによるマーケティング支援を行う株式会社いつも(東京都千代田区)は、第三者調査機関として「デジタルシェルフ総合研究所」(主任研究員:立川 哲夫、以後デジタルシェルフ総研)を新たに立ち上げました。
「オンラインショッピングにおける日本企業の競争値を世界標準にしたい」
デジタルシェルフ総研 主任研究員 立川
今回我々が本組織を結成した理由、それは「オンラインショッピングにおける日本企業の競争値を世界標準にしたい」
運営母体となる株式会社いつもは、オンラインショッピングのD2C・ECマーケティング支援を行い、約14年で延べ10,000件を超えるEC事業拡大サポート実績を持ち、その中で海外ベンダーとのコミュニケーションも増えて来ました。
その中で感じたことは、日本国内のデータ活用がまだまだ欧米・中華圏に比べ弱い、ということでした。
実際に、米国の小売各社は、実店舗にはアマゾンと競合せず集客効果の高いPB(プライベートブランド)を強化しながら、自前でEコマースの運営に着手するなど、アマゾン対策とも取れる経営戦略の舵を大きく切る一方で、逆にアマゾンという巨大な影響力を持つプラットフォームを活用して、アマゾン内における棚(シェルフ)の一等地に自社商品を露出し認知を促すという動きも同時に加速させています。
また、中国大手のECプラットフォームでは、ソーシャルを中心に消費者が直接情報を集めて消費行動に移しており、少なくとも日本の5年先を行く状態となっています。
現状そういったデータは日本に存在していません。強いてあげれば自社サイトで獲得できた一部顧客のリピートデータなどを保有している企業があるくらいで、日本におけるECの巨大プラットフォームのデジタルシェルフシェアまでを網羅してデータ分析ができているところはありません。 包括的なデジタルシェルフデータを観測・分析し、競合とのシェア争いの中でどのチャネルやどの項目で劣っているのかを数字で理解し、限られた投資をどのチャネルのどのポジションに集中させるかといった戦略設計が当たり前になされている海外企業のレベルに対して、我々が出来ることは何だろう?と考えた結果、オンライン購買に特化した実用的な情報発信による啓発という選択肢にたどり着きました。
「オンラインに特化した、ブランド商品のデジタルシェルフの獲得状況、ユーザー購買データを多角的、かつカジュアルにアウトプットしていく」
では、どんなデータをどのように発信していくのか?
ただ調査データを発信するだけでは、コンテンツが消費されていくだけの一過性のものとなってしまいます。
デジタルシェルフ総研が目指す発信コンテンツは、5種類です。
① UXにたどり着くまでに重要となる「デジタルシェルフ」関連調査
② 各種オンラインモールに付随したユーザー動向調査
③ 海外ECモールの最新動向及びデジタル上の一等地獲得データ
④ アナリストによる定点観測と近未来予測
⑤ ブランドメーカーのD2C戦略と事例
現在の一番の問題として「企業が消費者の行動に追いつけていない」が挙げられます。
ただ、これまでの情報形態では、それらを自社に消化するイメージがつかない、難易度が高くて理解出来ないという課題がありました。
我々は、情報をカジュアルに発信し、消化しやすくすることで、ビッグデータの活用法、加えてそれによって得られる高精度のユーザー戦略のメリットを感じてもらい、マーケティング活動のレベルアップにつなげてもらうことを目標としています。 インバウンド外国人向けのコンテンツがまだ強力な魅力を持つように、我々は日本にはまだ秘めた底力があると信じています。少子高齢化や国際競争力の低下を嘆くのではなく、これらの状況をプラスにし、オンラインショッピングに関わる全ての人のチカラになるべく、デジタルショッパー総研一同精進して参ります。