【楽天出店の教科書!】楽天市場の出店の基本と成功事例
日本で普及しているモールECといえば、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングですよね。中でも楽天は流通総額がもっとも高く、同社決算によると2019年度は3.9兆円と4兆円近い売上を上げています。「売れる波」を作れると利益を一気に伸ばせるため、EC事業者にとって楽天市場は欠かせないモールです。
ECコンサルティングをメインにしている弊社では、これまで様々な企業様にご依頼いただき、運用代行や広告運用を含めて楽天市場での成果を上げてきました。
「楽天市場の出店ってどうやってするの?」と疑問を持っている方や「登録したけど売上が上がらず焦っている」という方のお役に立てるよう、楽天市場における出店の基本をまとめました。
末尾には楽天出店における成功事例も記載しております。当記事を最後まで読んで頂く事で、出店の準備から出店後の運用ポイントまでを把握できるはずです。
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楽天市場に出店するには?審査方法から実際の出店までに注意すべきこと
実際に楽天市場に出店する際の流れをご説明します。流れ自体はシンプルなので、まずはざっくり頭に入れましょう。
楽天市場の出店ステップ
楽天市場への出店の流れは次の3段階です。
①出店の手続き
②楽天RMS(管理画面)の使い方を覚える
③商品を出品して実際に販売開始する
1つずつご説明します。
①出店の手続き
・出店申し込み
まずは楽天市場の画面から「出店申し込み」を行います。
社名などの個人情報を入力し、書類を提出します。審査を通過したら契約完了です。
・開店のための準備
契約が完了したら、開店するための準備に取り掛かります。具体的には、店舗や商品の登録とその審査です。
項目は下記の通りです。
- 配送業者との契約
- 連絡先の入力
- 出店料の振込み
- 会社概要ページの作成(店舗情報、営業情報、決済登録、配送方法、消費税登録、返品など)
- 商品ページの作成
- スマホ向けのページ登録
これらの準備が整ったら、「オープン審査依頼」を行います。審査に通過すると、「店舗運営のルール検定試験」を受検。この試験に合格しないと出店はできませんので、審査依頼をする段階で「店舗運営のルール」を確認しておきましょう。
②楽天RMS(Rakuten Merchant Server)の使い方を覚える
楽天RMSは、楽天市場で商品を出品するときに様々な作業ができるシステムのこと。「管理画面」だと思っていただけると分かりやすいです。
具体的には受注作業、顧客管理、ショップや商品ページ作成、分析や改善などの作業ができます。
③商品を出品して実際に販売開始する
楽天RMSの使い方を覚えたら、商品を登録します。楽天市場での商品登録は、Amazonに比べると少し複雑に感じるかもしれません。
商品登録で必須項目は、次の項目です。
- 商品名
- 値段
- 在庫数(1以上でないと販売できない)
- ジャンル設定
- 製品コード
この5つが必須項目です。
お客さんに商品を購入してもらうには、商品の詳細説明や画像が重要なので、必須項目以外も入力しましょう。
各種の入力が終わったら、「店舗運営ルール検定試験」を受検します。こちらに合格しなければ出店できませんので、あらかじめどんなルールがあるのか、勉強しておきましょう。
楽天市場の出店後にやること
販売ができたあとは、分析と改善を繰り返しながら売上アップを目指します。
①分析する
②改善する
それぞれご説明します。
①分析する
楽天RMSの様々な数字から分析していきます。具体的には下記の通りです。
- 10段階の評価の確認
- クレームの確認
- アクセス数などをグラフで確認
- 売上の分析
- 購入した顧客の情報や履歴を確認
売上を上げるためのチェックをしていくイメージです。
②改善する
分析ができた後は問題点を改善します。インターネットで調べると様々な改善項目が出てきますが、実際に何をしたらいいのか、優先順位をつけるのが難しいこともあります。
そんな時は代行会社に介入してもらい、改善を手伝ってもらうのも一つの手。
また、楽天市場の担当ECコンサルタントに相談しながら施策することもできます。ただし、こちらから担当者を指名することができず、経験の浅い担当者が付く場合もあります。
担当ECコンサルタントが頼りないと感じた場合には、「経験豊富な担当者に変えてほしい」とお願いしてみましょう。
社内で改善するのが難しい時には、
- ECコンサルティング会社に手伝ってもらう
- 楽天市場の担当コンサルタントに連絡をする
など、専門家を頼りながら施策しましょう。
【まとめ】楽天市場に出店するには?審査方法から実際の出店までに注意すべきこと
出店〜改善の流れは、下記の通りです。
社内で改善するのが難しい時には、
- ECコンサルティング会社に手伝ってもらう
- 楽天市場の担当コンサルタントに連絡をする
など、専門家を頼りながら施策しましょう。
楽天市場の審査は厳しい
楽天市場の出店審査は、基本的に「厳しい」と言われています。厳しい理由は、楽天市場のクオリティを保つためです。
楽天市場がどんどん拡大し、出品したい事業主も利用するユーザーも増えたため、意図的に厳しくしないと品質が担保されなくなってきたのです。
「厳しい」と言われる楽天市場では、誰でも出店できるわけではありません。出店できない事業者の特徴を下記にまとめました。
楽天市場に出店できないのはどんな事業者か
①個人事業主以外の個人
個人事業主以外の個人が出品するのは不可能です。例えば会社員をしながら副業で転売をするような場合、楽天市場の審査は通過しないでしょう。副業での転売やフリマアプリのような感覚で出品するのは、まず不可能です。
個人で楽天市場を利用する場合は、個人事業主として正式に事業を始める必要があります。
個人で出店したい場合は、個人事業主として開業し、ある程度の実績を出してから申し込みましょう。
②禁止されている商材での出店
禁止されている商材で出店しようとする場合も、審査に通りません。
例えばアダルト商品やブランドのレプリカ品、法令で転売や所持が規制されているものはNG。
下記に一覧表を載せておきます。
参照:楽天市場「出店審査や取扱商材に関する注意事項」
このように、あらかじめ禁止されている商材で申し込んでしまうと、個人事業主であっても審査には通らないでしょう。
③事業や商品が曖昧
最後に、事業や商品に曖昧な点があると審査に落ちることがあります。特に楽天市場は「プロ向け」「大きな組織向け」のため、そもそも個人事業主は審査に通りにくく、開業したてならなおさらです。
請求書や発注書の提出も求められるため、開業したばかりの事業主も厳しいと思います。
厳しい理由は、楽天市場ではとにかく「品質」にこだわっているためです。2017年、楽天市場に「楽天市場 品質向上委員会」が設立されました。
さらに楽天市場では審査の基準を公開していないため、「なぜ落ちたのか」分からない場合もあるんです。
事業や商品に曖昧な点がないか、きちんと確認してから出店準備をはじめましょう。
【まとめ】楽天市場の審査は厳しい
楽天市場の出店審査は厳しいと言われています。審査に落ちる例は下記の通りです。
- 個人の副業として出店を申し込んだ
- 禁止されている商材で申し込んだ
- 事業や商品に曖昧な点があり、実績が不明確
曖昧な点がないか確認してから申し込みましょう。
出店の注意ポイント
「なかなか審査に通らない」「楽天市場に出品したけど全く売り上げが上がらない」という思いをしないために、事前にやるべきことをお伝えします。
それぞれご説明します。
- 楽天市場の状態を知る
- 自分の事業と似た会社が楽天で成功しているかチェックする
まずは「自分の事業が楽天市場で勝てる可能性があるのか」調べることが大切です。楽天市場向きではない場合、そもそも参入しない方がいいですよね。
ちなみに楽天で成功しやすいジャンルには、ファッションや日用品などがあります。逆に本やCD、DVDはAmazonの方が強いと言われています。
楽天市場での流れや成功ジャンルを把握し、自社でも売上UPできそうか?考えましょう。
・費用が高すぎないか計算する
楽天市場は、他のモールと比較すると費用が高めです。詳しくは下の項目で説明しますが、目安は次の通りです。
- 月額料金が一番やすいプランで月8万円台
- スタンダードプランで月10万円台
この料金を払っても利益が出るのか考える必要があります。
・店舗スタッフにはどんな知識が必要か把握する
楽天市場では必ず担当のECコンサルタントがついてくれるものの、写真撮影や画像の加工、簡単なHTMLの調整は店舗スタッフでやる必要があります。手を動かすのは、自分たちなのです。
社内で担当を決め、運営体制を整えておきましょう。
・審査に落ちた人や何度かチャレンジして通った人の生の声を聞く
何度も審査に落ち、出店が遅れることは大きな損失です。あらかじめ「どんな人が審査に落ちたのか」「何を改善したら通ったのか」調べておきましょう。
楽天市場の公式からは情報が出てないため、インターネットで検索すると、生の声を覗くことができます。審査が厳しいことを前提に、事前準備を徹底しましょう。
【まとめ】出店の注意ポイント
楽天市場の出品は基本的に厳しく、出店料も高めに設定されています。
次の2点を押さえて楽天市場に参入しましょう。
- 事前準備をきちんとする
- 不安な場合はECコンサルティング会社に相談する
個人/個人事業主が楽天出店をするために必要なことと注意点
楽天市場は「プロ向け」のモールです。個人が副業で利用したくとも、審査には落ちてしまいます。
個人で出店したい場合は、開業届を出した「個人事業主」として申し込みましょう。個人事業主の場合は、審査に通る可能性があります。
次の章では「どんな個人事業主なら審査に通るのか?」ご説明します。
出店できる個人事業主の特徴
次の3つの条件に合えば、審査に通る可能性があります。
- 必要な書類をしっかりと揃えている
- すでに事業を行なっており、実績がある
- すでに商品がある
必要な書類とは、商材写真、商材の営業許可証、審査に必要な書類、住民票、印鑑証明書、店舗の写真などです。
また、すでに事業を行なっている証拠として、請求書や発注書、仕事している様子の写真の提出を求められることもあります。
自社の商品の写真やその説明も求められます。
個人事業主として出店を申し込む場合は、上記の書類をきちんと揃えた上で申し込むようにしましょう。
次に、審査に通らない個人事業主の特徴をご説明します。
審査に通らない個人事業主の特徴と注意点
一言でご説明すると、上記の逆です。
- 書類に不備がある
- 開業届を出したばかりで実績がない
- 自社の商品が無い
このような状態では、開業届を出していても審査には通りません。
【まとめ】個人/個人事業主が楽天出店をするために必要なことと注意点
まず把握しておきたいことは下記の通りです。
- 個人の副業の場合、楽天の出店審査には通らない
- 個人事業主は審査に通る可能性がある
個人事業主として審査に通るためには、下記を揃えておきましょう。
- 必要な書類をしっかりと揃えている
- すでに事業を行なっており、実績がある
- すでに商品がある
楽天で複数出店するには?
楽天市場では「複数出店」も可能です。これは、楽天市場の中に2店舗以上のお店を持つことで、「2号店」などと呼ばれています。1店舗目と同様に手続きを行い、2号店を出店します。
複数出店のメリットをご説明します。
複数出店のメリット
主なメリットは次の2点です。
- 幅広いターゲット層が取り込める可能性がある
- 1ページ目の多くに自社商品を表示できる可能性がある
戦略がうまくいった場合、今まで取り込めなかった層を取り込める可能性があります。
また、1ページ目を「自社商品だらけ」にすることもできます。今までは「自社とA社から選ばれる」という状況だったのが、「自社と自社から選ばれる」というイメージです。うまく表示できれば、自社商品を選んでもらいやすくなるでしょう。
【まとめ】楽天で複数出店するには?
1店舗目と同様に手続きを行い、2号店を出店することができます。
複数出店のメリットは、より幅広いターゲット層を取り込める可能性があること。
複数出店のメリットが明確な場合は、2号店を出店する手もあります。
楽天 グローバルマーケット出店するには?
楽天グローバルマーケットとは、「越境EC(海外向けインターネット販売)」の楽天市場版です。楽天市場の中では越境ECだけで月商3,000万円を超える事業者もいるほど、市場が拡大しています。
確認しなければいけないのは、「どこの国に売るのか」「何を売るのか」が明確かどうか。これを確認しないと、楽天市場が適しているのかも分からず、作戦を決めることができません。
楽天市場で海外販売を始める場合、まずは日本の楽天市場に登録してから、申し込むことになります。「越境」という言葉から難しいイメージを持っている方も多いですが、実はやることはとてもシンプルです。
海外販売を始める際は、追加の初期費用や月額固定費はかかりません。ただし、サービス利用料として、通常のシステム利用料+4%がかかります。
こちらの公式ページに詳しい情報が載っていますので参考にしてください。
【まとめ】楽天グローバルマーケット出店するには?
まずは日本版の楽天市場に登録しオプションとしてグローバルマーケットに登録する形になります。
楽天出店のメリットを知ろう!
ここで一度、楽天市場に出店するメリットを整理しましょう。
楽天出店のメリット
メリットを一言でお伝えすると、「楽天というブランドを使って自社の売り上げアップができる」ということ。
楽天は日本国内のECモールの中でも特に歴史があり、1997年よりEC事業がスタートしています。また利用者数・流通金額も大きいため、楽天で正しい施策をすれば、楽天のパワーを借りて売り上げを大幅アップさせることが可能です。
メリットを挙げると、下記の通りです。
それぞれのメリットについてご説明します。
・老舗ECモールで信頼感、安心感がある
楽天がECを始めたのは1997年です。他のECモールに比べても古い歴史があります。
自社の信頼がなくとも、「楽天市場で売っている」となれば、ユーザーは安心するものです。ECはクレジットカード情報や住所を入力しますので、セキュリティ面での安心感も重要です。
安心感のある楽天の名前を借りることで、信頼度が上がり、売上UPに繋がる可能性があります。
・流通総額が高い
昨年度の楽天のEC流通総額は4兆円弱と、そもそもの流通総額が多いので、そこに参入することである程度の売上が出ると見込めます。
・ポイント制度が人気のためリピーター客が多い
楽天はイベントがあったり、オリジナルのクレジットカードと連携していたりと、ポイント制度が充実しています。楽天で買い物し続けることでどんどんポイントが貯まりますので、「ネットショッピングは楽天でしかしない」というユーザーもいます。
リピーター客が多いことも楽天市場の強みです。
・楽天市場のイベントやキャンペーンによって集客ができる
楽天市場はイベントが多いです。「楽天会員ポイント5倍キャンペーン」などが頻繁に開催されています。イベント時期はお客さんを集めやすいので、楽天の出店は集客に繋がりやすいです。
・全店舗に担当ECコンサルタントがつき、サポート体制が充実している
出店すると、担当ECコンサルタントが自動で決まります。EC初心者でも相談しながら決められるので心強いです。
ただし担当者の能力には幅がありますので、必ずしも実績のある優秀な担当者がつくとは限りません。
・品質重視のため、真面目に運営することで売り上げを上げられる
楽天市場は品質重視のため、低クオリティの業者やズルい運営をする業者が少ないです。そのため、正攻法で愚直に運営していくことで、売り上げアップが望めます。
・初心者でも「楽天大学」でマーケティングについて学べる
マーケティングについて学べる「楽天大学」というサービスがありますので、初心者でも学ぶ機会があります。ただし有料で、追加料金設定もありますので、本当に必要な時に使いましょう。
・越境ECの費用が安く、手続きも簡単
海外向けのサービスも充実しています。英語・中国語簡体字・中国語繁体字・韓国語であれば、簡単に外国語対応のページを作成できるんです。
すでに日本向けに出店している人であれば、初期費用や月額固定費用が無料で利用可能。売上金額の4%のサービス手数料がかかりますが、楽天全体の費用感に比べると、越境ECの手数料は比較的安価です。
【まとめ】楽天出店のメリットを知ろう!
メリットをまとめると次の通りです。
- 老舗ECモールで信頼感、安心感がある
- 流通総額が高い
- ポイント制度が人気のためリピーター客が多い
- 楽天市場のイベントやキャンペーンによって集客ができる
- 全店舗に担当ECコンサルタントがつき、サポート体制が充実している
- 品質重視のため、真面目に運営することで売り上げを上げられる
- 初心者でも「楽天大学」でECについて学べる
- 越境ECの費用が安く、手続きも簡単
楽天というブランドの信頼を借りて集客ができることが最大の強みです。
出店料が高いこと、新規参入者の出店ハードルが高いことが注意点です。
ECのノウハウのない新規参入者は、担当コンサルタントや外部のコンサルタントに相談しながら施策しましょう。
楽天市場の出品費用と手数料まとめ(Amazon、Yahoo!と比較)
出店する際にもっとも気になるのは「費用」だと思います。この章では、楽天市場の費用はもちろん、AmazonやYahoo!の費用についてもまとめます。
楽天市場の4つのプラン
楽天市場で出店する際は、4つのプランから選ぶことになります。
- ライトプラン
- がんばれ!プラン
- スタンダードプラン
- メガショッププラン
それぞれ簡単にご説明します。
参考:楽天市場「運営スタイルに合わせて選べる出店プラン」(情報取得日:2020年4月25日)
楽天市場の手数料一覧9つ
短期では結果が見えにくいため、「がんばれ!プラン」以上の契約をして、分析と改善を繰り返す方法がおすすめです。
楽天市場の手数料は多岐に渡りますので、一覧表にして簡単にご説明します。
参考:楽天市場「サービス・料金詳細」(情報取得日:2020年4月25日)
主な手数料だけでも9つに分けられます。オプションの手数料もありますが、必須の手数料も非常に多いです。
楽天市場での合計費用をシミュレーション
シミュレーションサービスを利用して、「実際に楽天市場で出店する場合、いくらかかるのか?」を算出してみました。
条件は次の通りです。
- 月額の目標月商:50万円
- 予想客単価:3,000円
- 商品ジャンル:ファッション
先に結果をお伝えすると、もっとも安い「がんばれ!プラン」で月額84,050円、もっとも高い「メガショッププラン」で月額15万2,050円となりました。
ここに初期費用6万円が一律で追加される形です。
一覧表は下記の通りです。
参考:楽天市場「運営スタイルに合わせて選べる出店プラン」(情報取得日:2020年4月25日)
楽天市場全体の特徴としては、売上に応じて大幅に金額が変わるのではなく、「固定金額が重視されること」が挙げられます。もっとも安い「がんばれ!プラン」でも、初期費用6万円+月額84,050円かかりますので、初月に14万円以上発生します。また、支払い方法は半年払いor年間払いなので、支払う金額はかなり高くなります。
楽天市場は、気軽な気持ちで出店すべきものではありません。出店するからにはきちんと成果を出し、高額な手数料に見合った結果を出す必要があります。
では、他のモールECの手数料はいくらなのでしょうか。AmazonとYahoo!ショッピングを例にご説明します。
Amazonの手数料
まずはAmazonの手数料です。
Amazonは「大口出品サービス」と「小口出品サービス」の2つのプランから選べます。手数料は下記の通りです。
参考:Amazon「料金プラン」(情報取得日:2021年6月8日)
楽天は固定費が高い特徴がありましたが、Amazonは費用が変動しやすいです。Amazonは売上によって支払う金額がかなり変わります。特に「販売手数料」が高いので、手数料15%の商品がたくさん売れた時には、販売手数料が高額になります。売上が上がるごとに、費用もどんどん増えていくイメージです。
楽天と比較すると、「固定費は安いが、売上によって支払う金額が大きくなる」ということが特徴です。
Yahoo!ショッピングの手数料
Yahoo!ショッピングの手数料は、楽天市場やAmazonに比べると非常に安いです。
費用は下記の通りです。
参考:Yahoo!Japanショッピング「料金・費用について」(情報取得日:2020年4月25日)
楽天市場やAmazonと比較すると、手数料は約半分〜1/3程度が目安となります。
【まとめ】楽天市場の出品費用と手数料まとめ(Amazon、Yahoo!と比較)
楽天市場の特徴は次の通りです。
・固定費が高い
・もっとも安いプランでも月14万円ほどかかる
Amazonの特徴は次の通りです。
・固定費は安いが、売上に応じた手数料が高い
Yahoo!ショッピングの特徴は次の通りです。
・楽天市場やAmazonと比較すると手数料が安価
まとめ
ここまで楽天市場への出店についてご説明してきました。記事の内容をまとめると、下記のようになります。
まずは楽天市場での出店についてです。
- 楽天市場は出店審査が厳しいため、あらかじめ基準等を勉強しておく必要がある
- 個人事業主でも楽天出店は可能だが、個人の副業としての出店は不可能
- 海外向けインターネット販売サービスは無料で利用でき、英語や中国語、韓国語の翻訳機能も使える
次に楽天市場出店のメリットです。
メリットを一言でお伝えすると、「楽天というブランドを使って集客ができる」ということです。信頼度が高いため、上手く施策すれば、無名のブランドや商品でも「売れる波」に乗せられる可能性が十分にあります。またファンを作りやすいのでリピーターを獲得しやすいというメリットもあります。
他方でとにかく本気で取り組まなければ、売上UPがのぞめないどころか、出店したことにより利益がマイナスになってしまいます。
楽天市場の運営に自信が無い場合は、弊社をはじめとした楽天市場に詳しいECコンサルタント会社に一部の業務を依頼するのも一つの手です。
これから益々、人々はリアル店舗での買い物からネットを使った買い物へとシフトしていくでしょう。そんな中、国内最大のECプラットフォームである楽天へ出店することは、なかば必須と言えるでしょう。
この記事が、これから楽天への出店を行う方にとって有益な情報となる事を願っております。
楽天市場に関するよくある質問
- 楽天市場の売り上げ規模は?
- ECモールといえば、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどが有名ですが、
楽天市場は同社決算によると2019年度は3.9兆円と4兆円近い流通総額で日本国内では最大規模となっています。巣ごもり需要の拡大で足元ではさらに拡大しています。
そんな楽天市場への出店ノウハウ詳細は本記事をご参照ください。
- 楽天市場の複数出店のメリットは?
- 主なメリットは次の2点です。
1.幅広いターゲット層が取り込める可能性がある。
2.1ページ目の多くに自社商品を表示できる可能性がある。
複数出店の方法や施策の詳細については本記事内でご説明しています。ぜひご参照ください。
- 楽天市場に出店するメリットは?
- メリットを一言でお伝えすると、「楽天というブランドを使って自社の売り上げアップができる」ということです。
楽天市場は国内での実績や売上から国内最大規模のECモールと言えます。
ECモールとしての楽天市場の特長については、本記事で詳細をご説明しています。ぜひご覧ください。