公開日:2021年2月10日

楽天新春カンファレンス2021 参加レポート

2021年1月28日に『楽天新春カンファレンス2021』が開催されました。

同カンファレンスでは、2020年春以降において100年に1度と言われる社会変革が起こっている現在、これからのデジタル化の加速・インターネットショッピングがどう変革していくのか、そして楽天がコロナ禍においても成長し続けている理由について、EC業界の最前線を見てきた楽天の三木谷社長の独自の展望がよく理解できる貴重な講演が行われました。

本記事では同講演の内容をポイントを絞ってお伝えします。

高付加価値サービスへの転換

まず、これからの時代がどう変革していくのか。
これまで1次産業から2次産業、そして3次産業と進化を遂げてきましたが、これからあらゆる産業・サービス全てにおいてITと結びついてくるという未来は誰しもが予測できるのではないでしょうか?
その中でも『AI・5G・IoT・Blockchain』の4つによってより世の中が進化していくと言われています。

デジタル化の象徴的な例として、中国ではライブコマースの市場が爆発的に拡大しており、11月1日~11月11日(独身の日)の販売期間で3億人の人が視聴するという現象が起きています。

今までのカタログなどの文字情報ではなく、写真や動画&声(イメージ&ボイス)を消費者が求めているということの表れではないでしょうか。
インターネットの普及が進むことにより、消費者が気になっている商品をより具体的に多くの商品と比較・吟味し、良いと思ったものを購入するという傾向はこれから益々加速していくと思われます。

コロナ禍でも成長を続ける楽天

常に企業努力を惜しまず成長を続けてきた楽天。
日本だけでなく世界中で経済が低迷する中、楽天の流通総額は2020年に3兆円を突破という驚異的な成長を遂げています。

その成長の要因として楽天の企業努力として評価したいところが以下3つです。

・「多様性」と「統一感」の両立
・物流プラットフォームの確立
・楽天モバイルの拡大

具体的に一つずつ見ていきましょう。

「多様性」と「統一感」の両立

楽天は、店舗として特性・オリジナリティなどの「多様性」を出しつつも、顧客目線として「統一感」を重視し、買い物のしやすさ・わかりやすさを提供することで「多様性」と「統一感」の両立を図る方針を貫いています。

特に、楽天は楽天市場でのショッピングだけでなく楽天グループ内のサービスが「ID」で繋がっているという点も楽天の強みであると言えます。

物流プラットフォームの確立

数年前の「宅配クライシス」で宅配料金が大幅に変更となった問題を受け、楽天は新たなプラットフォームを確立しつつあります。
それが楽天の「物流プラットフォーム」です。
特に、インターネットショッピングで重要となる流通に力を入れており、物流関連へ2,000億円を投資し、自社物流機能の強化で店舗さんの成長を後押ししています。
実際「楽天スーパーロジスティクス」物流拠点の拡充をはかっており、現時点で3拠点の物流拠点に加え、まもなく神奈川県にもう1拠点新設される予定です。

それだけではとどまらず、さらなる物流プラットフォーム確立の為に、日本郵便とも手を組むことを発表しました。
これにより、楽天は益々安価で効率的な物流が確立されていくでしょう。
実際、現時点で3,980円以上買えば送料無料とするプランに85%の店舗が加入しており、プランを導入している店舗の売り上げが楽天の売り上げの大多数を占めています。
やはりそれだけ消費者にとってネットショッピングでの買い物において「送料」というものが重要視されているということは言うまでもありません。

楽天モバイルの拡大

そして、「楽天モバイル」新規加入者を増やすことに力を入れているということも見逃せない楽天の戦略の一つです。
というのもインターネットショッピングで買い物をするほとんどのユーザーが、パソコンではなくスマホユーザーであるという統計があります。

そこに一早く注目した楽天は、楽天市場での流通を促すためにモバイルユーザーの獲得に力を入れているのです。

以上がここまで楽天が成長・拡大してきた理由であり、今後の成長も見据えての企業努力です。

まだまだEC業界の成長は止まらない

楽天だけでなく、EC業界の成長比率は今後も衰えない、むしろ加速していくと三木谷社長は見ています。
日本国内でEC化が進んだとは言え、まだまだ日本国内のEC流通は世界で見ると低水準であるということが根拠の一つです。
中国やアメリカでは20%前後である比率が、日本国内では6.7%と10%にも満たない現状なのです。
今でも以前に比べたらネットでの買い物が増えたように実感している人も少なくないと思いますが、これがさらに日本でもEC流通が20%へと増えていった際には我々の生活はどうなっているのでしょうか。
「ゼロキャッシュ」
「ブロックチェーン」
と言う言葉が飛び交う昨今、通貨が消えキャッシュレスとなる時代を考えなくてはいけない段階へと世界は進んでいます。

以上、楽天新春カンファレンス2021における三木谷社長の講演内容のポイントについてお伝えいたしました。

今回の三木谷社長の講演からも、今までの常識では測り知れない未来が待っているということ、また不確実ながらも変革に取り組む準備を個々がしていかなければならない、と言えるのではないでしょうか。

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