成功するインフルエンサーギフティングの実施方法を解説
自社商品をPRする手法の一つに「ギフティング」という施策が存在します。
今回はギフティングの仕組みと施策の流れ、効果的な実施方法についてご紹介しますので、ぜひ自社商品のPR施策の参考にしていただければと思います。
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※当記事は2022年11月時点の情報を基に制作しています。記事閲覧のタイミングによっては情報が古くなっている可能性がありますのでご了承ください。
ギフティングとは?種類と仕組みついて解説
ギフティングとは、インフルエンサーに自社商品のサンプルを提供し、商品の使用感などをSNSユーザーに向けて宣伝してもらうマーケティング施策です。
昨今のSNSの浸透や、各SNSにおけるショッピング機能搭載を背景に、SNSのユーザーに対して影響力を持つインフルエンサーの商品レコメンド・レビューが自社商品の売上に直結するケースが増えてきました。
ギフティングには大きく分けて「無償ギフティング」と「有料ギフティング」があり、それぞれに特徴があるため、自社の状況に最適なギフティング施策が展開できるよう、まずは基礎知識を押さえておきましょう。
無償ギフティングとは
「無償ギフティング」は、インフルエンサーへの金銭的な報酬を支払うことなく、商品・サービスのみを提供し、インフルエンサーに商品紹介をしてもらう手法です。
依頼時にインフルエンサーへの固定報酬は発生せず、商品原価と発送費用のみでコストを抑えることができます。
ただし、インフルエンサーにとっては金銭報酬がないため、依頼を引き受けるメリットが少ないのが実情です。
したがって、無償ギフティングでは投稿を「任意」とし、また投稿内容も「インフルエンサーにお任せ」といった形で依頼するケースが多くなります。
企業としてはプロモーションコストをかけているため、インフルエンサーに希望通りの発信を行ってほしいと考えますが、投稿内容や投稿日時を指定できないなど、様々な制約を受ける施策とも言えます。
有料ギフティングとは
有料ギフティングは、インフルエンサーに金銭的な報酬を支払い、インフルエンサーが提供された商品・サービスの紹介を行う手法です。
無償ギフティングと異なり固定報酬が発生するため、コストは高くなる傾向にありますが、紹介してくれるインフルエンサーの数や幅が広がるメリットがあります。
また、有料ギフティングはPR案件とも呼ばれ、投稿時にPR(広告)であることを明記したり、投稿内容を自社でコントロールしたりできるのが特徴です。
一方で投稿内容によっては、「企業目線の投稿」が強く出てしまいギフティング施策の意味が無くなってしまったり、多額のコストをかけて依頼した割には成果が出ないなどの可能性があります。
PR案件として企業はインフルエンサーの投稿内容に深く関われますが、その一方でコンテンツの案出しや内容決めに時間がかかるなど、スピード面での課題がよく挙げられます。
ギフティングを実施するまでの流れ
無償ギフティングと有料ギフティング、どちらのギフティング施策もインフルエンサーの選定に始まり、商品の発送、コンテンツの投稿、という流れが一般的です。
「ギフティングを成功させるポイント」の前に、簡単に流れを確認しておきましょう。
インフルエンサーを選定する
まずは宣伝したい自社商品を定め、その商品がターゲットとしている層にリーチできるインフルエンサーを選定します。
選定時の主なチェックポイントは以下の通りです。
- インフルエンサーの性別
- 普段の投稿内容
- 抱えているフォロワーはリーチしたいターゲット層と一致しているか
これらはインフルエンサーを選定する上で基本的な項目になりますが、「ギフティング施策が成功するかどうか」において非常に重要なポイントになります。
依頼予定のインフルエンサーが普段どのような投稿を行い、どういったユーザーから支持を得ているのかなどを日頃からチェックしておくと選定がスムーズです。
インフルエンサーへ実施依頼を行う
選定したインフルエンサーにギフティングの依頼を行います。
インフルエンサーの多くは、複数のSNSを併用していることが多いため、連絡がつきやすい媒体を確認し、ギフティングの依頼を行います。
ここで大切なのは「インフルエンサーからの連絡は必ず返ってくるわけではないことを理解しておく」ということです。
企業からすれば「ギフティング案件のご依頼」「PR案件のご依頼」といった形で準備もコストもかかっていますが、そもそもインフルエンサーにメリットが少ない案件内容であれば、インフルエンサーからの返信がないことも珍しくありません。
インフルエンサーも日々忙しく、また一方的な相談になりやすいギフティング案件では、依頼内容が分かりやすい文章や、依頼した想いなどを端的に伝えられることで返信率がアップします。
商品を発送する
ギフティング案件の依頼を承諾してくれた場合は、インフルエンサーから配送先の住所を教えてもらい、自社の該当商品を配送します。
梱包時は「商品の想い」や「商品の特徴・強み」などが載ったパンフレット等を入れておき、インフルエンサーが投稿時に参考としてもらえるよう工夫しましょう。
同封する際「手書き文章」にすると、より熱意のこもった投稿を実施してくれる可能性があります。
インフルエンサーに投稿してもらう
商品発送後に商品を受け取ったかどうか確認し、実際に商品を使用した画像・動画を投稿してもらいます。
自社の担当者は「実際に投稿されているか」や「商品の使い方や説明に間違いはないか」などをチェックしましょう。
稀に間違った情報・内容が投稿されてしまうこともあるため、事前に「投稿前に文章や内容チェックを行いたい」と伝えておくと安心です。
施策の効果測定を行う
インフルエンサーの投稿が終わり次第、「投稿の前後でどのような効果があったか」確認しましょう。
具体的には、タグ付けしたアカウントのリーチ数やフォロワー数の増加、添付したURLへの遷移数などを計測していきます。
ショッピング機能などが搭載されているSNSではそのまま当該商品が購入されるケースもあるため、転換率も計測しておくと良いでしょう。
ギフティングを成功させるポイント
ギフティングの基本的な流れを確認できましたので、ギフティングを成功させるポイントをお伝えいたします。
ギフティングを成功させるポイントは、主に下記の3点です。
- インフルエンサーと商材の相性
- インフルエンサーのフォロワーがリーチしたいターゲット層とマッチしているか
- 商品の特徴などを正確にインフルエンサーに理解してもらえるか
それぞれ重要なポイントになるため1つずつ解説していきます。
インフルエンサーと商材の相性
インフルエンサーと商材の相性は非常に重要です。
そもそもギフティングは他の広告のように「自社が直接ユーザーにアプローチする」のではなく、間にインフルエンサーが入っているため、「インフルエンサーの属性」も考慮する必要があります。
例えば、ファッション系の投稿が多いインフルエンサーに対し、家電製品の自社商材をギフティングしてもらっても高い効果は期待できないでしょう。
もしファッションだけでなく、健康食品や美容、ライフスタイル系の投稿を多くアップしているインフルエンサーであれば、健康家電や料理関連グッズなどもギフティング案件として適切かもしれません。
インフルエンサーのフォロワーがリーチしたいターゲット層とマッチしているか
ギフティング案件でよく見落としがちなのが、インフルエンサーと自社商品の関連性ばかり気にしてしまい、肝心なフォロワー層のマッチ率を軽視してしまう点です。
例えば、化粧品を扱う企業が、年配男性ばかりのフォロワーを抱えるインフルエンサーにギフティングを依頼しても、商品購入というコンバージョンには直結しません。
反対に、依頼するインフルエンサーのメインフォロワーが「20代女性」と把握できていれば、自社の美容商品との相性が良いと分かります。
このようにギフティング案件は、商品内容が投稿された後にユーザーに認知してもらう・買ってもらうことがゴールになることを意識しておきましょう。
商品の特徴などを正確にインフルエンサーに理解してもらえるか
商品理解力・訴求ポイントの理解はインフルエンサーによって様々です。
ギフティング依頼時は自社ブランドの特徴や、商品訴求のパターンなどを予め資料として用意し、商品送付と同時にインフルエンサーに届けるようにしましょう。
ギフティングの該当商品によっては他社との差別化、訴求ポイントが複雑な場合もあるため、インフルエンサーの協力を得ながら認識をすり合わせるミーティングなども実施すると良いでしょう。
ギフティング実施時の注意点
ギフティングはインフルエンサーの拡散力やユーザーからの信頼に肖る形でマーケティングを実施できる優れた施策ですが、実施する際はいくつか注意点があります。
- 投稿を義務化し過ぎない
- ステルスマーケティングを防ぐ
- SNS媒体別のガイドラインを遵守する
- 施策の結果記録・振り返りを行う
いずれも重要なポイントになるため、1つずつ解説します。
投稿を義務化し過ぎない
有料ギフティングの場合はコンテンツ投稿を契約内容に定めたり、コンテンツ内容を指定したりできますが、無償ギフティングの場合は投稿を義務化しないように注意しましょう。
無償ギフティングはその特性上、コンテンツ投稿を強制するものではなく、あくまでインフルエンサーのレビューを期待する施策になるため、コンテンツ投稿について強く言及すると、かえってインフルエンサーからのブランドイメージが悪くなってしまう恐れがあります。
ステルスマーケティングを防ぐ
ギフティングはインフルエンサーによって生成されるコンテンツでユーザーへとアプローチするため、フォロワーによっては「インフルエンサーが独自にレコメンドしている商品」と勘違いしてしまう可能性があります。
本来はギフティングであるにも関わらず、ギフティングだと分からないようにコンテンツ投稿する手法は「ステルスマーケティング(ステマ)」とよばれ、インフルエンサーを信頼して日々閲覧しているユーザーを欺く行為といえます。
ユーザーはインフルエンサーと信頼の上で繋がっているため、企業側の配慮が足りずに「PR」のハッシュタグを付けなかったり、「提供商品のレビューである旨」を記載しなかったりすることによって、SNS上で炎上してしまうリスクがあります。
SNSにおける炎上はインフルエンサーの信頼のみならず、企業のイメージダウンにも繋がりかねないリスクに当たるため、ステルスマーケティングとなってしまう投稿内容でないか、十分にチェックしましょう。
SNS媒体別のガイドラインを順守する
ギフティング案件でコンテンツ投稿を行う際は、SNS媒体別のガイドラインを遵守しましょう。
例えば、Instagramのガイドラインでは「「いいね!」やフォロー、コメントを含むやり取りの見返りに、現金や現金同等物の提供を申し出たりしないでください。」と記載されていますが、その内容が「ギフティングの実施とどう関わるのか」をはっきりさせておく必要があります。
「きっと大丈夫だろう」といった形でギフティングを実施すると、SNSの利用規約・ガイドラインへの違反として批判を浴びたり、ペナルティを受けたりする可能性もあるため、実施時はしっかりと運営側に確認を取ることが重要です。
施策の結果記録・振り返りを行う
「ギフティング施策を行って何となく売れた気がするからOK」といった施策の振り返りを行っていると、最適な広告予算が決定できないだけでなく、反省を活かした施策が実施できません。
無償ギフティングであっても、商品原価や送料はコストとして発生しているため、「そのコストに対してどのくらいの売上が出たか」は数字データで振り返られるよう、予め指標を把握しておきましょう。
ギフティング実施時の課題
ギフティングを実施する際の注意点は把握したものの、下記の課題を解決できない企業様は意外と多く、様々なご相談をいただきます。
・どんなインフルエンサーがよいかわからない
・ギフティングの進め方が分からない、時間・人的リソースがない
・どう分析すればよいかわからない
・インフルエンサーを探すのに時間がかかる
・インフルエンサーとの連絡に時間がかかる
・ギフティングが成立するかわからない
・連絡場所が多く、収集が難しい
・実際にどんな効果があったかわからない
それぞれよく頂戴する質問のため、ここでは端的に回答します。
ギフティング施策の細かい進め方や注意点、自社に合った施策立案について詳しく知りたい方は、弊社のSNSマーケティングに精通したプロフェッショナルがご相談に乗っておりますので、是非ご活用いただければと思います。
どんなインフルエンサーがよいかわからない
インフルエンサーの選定に迷う時は下記のポイントをチェックしましょう。
・自社商品とインフルエンサーの相性
・自社商品のターゲットユーザーとインフルエンサーのフォロワーが一致する
・普段の投稿に対するフォロワーのエンゲージメント率が高い
・商品理解力・マーケティング理解力が高い
ギフティングでは自社が直接ユーザーにアプローチするのではなく、インフルエンサーのコンテンツ投稿によってアプローチするため、インフルエンサーとの相性はもちろん、商品理解力なども問われます。
「ただフォロワーが多いから」「拡散が見込めるSNSだから」といった短絡的な決め方をせず、「フォロワーのエンゲージメント率が高いかどうか」も選定基準に盛り込みましょう。
ギフティングの進め方がわからない、時間・人的リソースがない
ギフティングの流れは簡単に調べることができるものの、いざ実際進行を任されると、様々な場面で足踏み状態に陥ってしまうコトもあるかもしれません。
例えばインフルエンサーの選定時は、選定基準がわからずになかなか決められないことも起こり得ます。
また「とりあえずコンテンツ投稿まで完了したが、当該SNSで指標とすべき項目がわからず、施策の適切な振り返りができなかった」などの実施後のトラブルも発生します。
こうしたノウハウ不足・リソース不足が課題として挙げられる場合は、自社で無理に抱え込まず、運用代行支援を行っている企業にサポートを依頼するとよいでしょう。
弊社でもインフルエンサーギフティングサービスを提供していますので、お困りの方はご一読いただければと思います。
どう分析をすればよいかわからない
ギフティング施策の振り返りは、各SNSで用いられる指標をもとに分析していきます。
したがって、担当者が普段使っていないSNSで施策を展開する際は、「どの項目の数字がどのくらい施策の成果に影響しているのか」がわからないでしょう。
そうした場合はまず書籍やインターネットで情報を検索し、基本的な施策の流れ・分析方法を把握します。
もしそれでも解決しない場合は、運用代行支援を行っているプロ集団に協力を仰ぐとよいでしょう。
インフルエンサーを探すのに時間がかかる
ギフティング実施時はある程度「理想のインフルエンサー像」をイメージして選定作業に入りますが、調査の方法によっては条件に合うインフルエンサーを探すまでにかなり時間を要してしまいます。
「自社で探す時間がない」「利用したいSNSに精通している担当者がいない」などの状況であれば、インフルエンサーギフティング支援を行っているプロに相談し、豊富なネットワークから最適なインフルエンサーを選び出した方が効率的といえます。
インフルエンサーとの連絡に時間がかかる
いくらフォロワーが多いインフルエンサーでも、普段からアクティブに当該SNSを利用しているかどうかは分かりません。
依頼したいインフルエンサーが普段どんなSNSでアクティブに活動しているかは継続的にウォッチするほかありません。
そもそもギフティング依頼時の返信率は10%以下ともいわれており、数日間待っても返信がないようであれば、次候補のインフルエンサーに連絡しましょう。
ギフティングが成立するかわからない
無償ギフティングの場合、商品の提供を行ってもインフルエンサーに投稿してもらえるかどうかは確約されていません。
効果を検証する前にそもそもギフティングが成立するかわからない課題もあるため、多くの企業様が頭を抱えています。
もし無償ギフティングだけを実施しているのであれば、有料ギフティングの実施も検討し、インフルエンサーのコミットを期待する方向に方針を切り替えるとよいでしょう。
まとめ|インフルエンサーギフティングについて
インフルエンサーギフティングでは、インフルエンサーの選定から商品の発送、コンテンツ内容の確認と投稿後の効果検証など、やるべき作業が多く存在します。
また、それぞれのフェーズで注意すべきこと、課題となる点が多くあり、施策を進める上でリソース不足に陥る企業も少なくありません。
そこで弊社ではSNSマーケティングに精通したプロフェッショナルが企業様の課題をお聞きし、インフルエンサーギフティングの施策設計や、30,000人の登録インフルエンサーから選定、インフルエンサーとのやり取りを代行するなど、リソース不足を解消する運用代行サービスを提供しています。
投稿後の効果検証・レポート作成も運用代行プランに含まれるため、トータルでお任せしたい企業様のニーズにも対応可能です。
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ギフティングに関するよくある質問
- ギフティングとは何ですか?
- インフルエンサーに自社商品のサンプルを提供し、商品の使用感などをSNSユーザーに向けて宣伝してもらうマーケティング施策です
- ギフティングはどのように行えばよいですか?
- ギフティングには大きく分けて「無償ギフティング」と「有料ギフティング」があり、それぞれ取り組む流れは似ていますが注意点などは様々です。
本記事で、流れや注意点について詳しく説明しております。