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【2024年版】楽天市場の配送品質向上制度とは?認定ラベルの獲得方法も詳しく解説

【2024年版】楽天市場の配送品質向上制度とは?認定ラベルの獲得方法も詳しく解説

ネットショッピングの利用が高まる中、配送品質がますます重要な要素となっています。特に、楽天市場では「配送品質向上制度」の導入が予定され、出店事業者やユーザーに様々な影響を与えると予想されています。

本記事では、この制度の概要や、配送認定ラベルの獲得方法などを徹底解説します。どのような基準があるのか、配送認定ラベルにはどのようなメリットがあるのか、さらには楽天市場が提供する支援策とは何か、などを紹介していきます。

楽天市場でビジネスを展開している事業者の方は、新しく始まる制度のメリットを最大限享受するために、自社に合った運用方法を検討してみましょう。

楽天市場の「配送品質向上制度」とは


楽天市場の「配送品質向上制度」とは、出店事業者が配送品質を確保し、ユーザーからの信頼を獲得するための制度です。具体的には、出店事業者が楽天市場から提供される基準をクリアして認定ラベルを得ることで、商品に「配送認定ラベル」を表示することが許可されます。

この制度のメリットは2つあります。一つ目は、ユーザーが一目で配送品質の高いショップを見分けることができる点。二つ目は、認定ラベルを取得したショップが信頼性を担保し、商品の購入意欲やリピート購入を促進する点です。この2つのメリットにより、楽天市場全体の品質向上に貢献し、出店者とユーザーの両方にメリットをもたらします。

「あす楽」と「配送品質向上制度」の違い


「あす楽」と「配送品質向上制度」、これらは楽天市場が提供するサービスですが、その目的と機能には大きな違いがあります。

「あす楽」は、名前の通り次の日に商品が届くという「スピーディな配送」を強調したサービスです。一方、「配送品質向上制度」は配送そのものの「品質向上」に重きを置いた制度で、安全かつ確実に商品を届けることを目指しています。

具体的な違いは下記の表にまとめました。

※2024年6月に「あす楽」は廃止となり、「配送品質向上制度」に移行することが決まっています。

配送品質向上制度はいつからスタート?


楽天市場の配送品質向上制度は、2024年4月~6月頃に導入予定とされています。制度が開始されるまでに残りわずかとなりましたので、楽天市場の事業者は今のうちから配送品質の把握と見直しを行っておきましょう。

楽天市場の配送認定ラベルとは


楽天市場の「配送認定ラベル」は、出店者が配送品質向上制度に準拠していることを示す証です。楽天市場で商品を購入するユーザーにとって、このラベルがあることは信頼性や安心感を生む要素となります。

「配送認定ラベル」が付与された商品は、楽天市場の検索結果で商品画像の下にラベルが表示されるため、より早く・より正確な配送を求めるユーザーに対して自社商品をアピールできる絶好の機会となるでしょう。

認定ラベルを獲得するための2つの基準と緩和の条件


楽天市場の「配送認定ラベル」を獲得するためには、以下の2つの基準があります。

【店舗基準】
・納期順守率:96%以上
・6日以内のお届け数比率:80%以上
・出荷件数:100件/月以上
・共通の送料込みラインの導入

【商品基準】
・(午前の注文) 365日いつでも「翌日お届け」指定可
・(午後の注文) 365日いつでも「翌々日お届け」指定可
上記は発表当初の基準になりますが、現在は以下のように基準が緩和されています。
配送認定ラベルの取得条件は、当初の基準から以下のように緩和されています。

【店舗基準】
・商品の性質上、6日以内のお届けが難しい商品は母数から除外可能
※RSLと楽天内のショップを連携させており、受注後にリアルタイムで出荷指示データを連携できる場合のみ

【商品基準】
・土日祝は通常注文の締切時間を最短で午前9時に短縮可能
・年末年始(12/31〜1/3)および月1回は休業可能

【例外商品】
・特定の日のお届けが必要なシーズナルイベント商品
・商品の性質上、基準を満たせない一部の分類に属する商品
例外商品のように、商品の性質によっては基準が緩和されるなど、今後もより多様な商品を販売する店舗運営者にあわせて条件が緩和される可能性があります。

2024年4月~6月にかけて導入される制度になりますので、引き続き動向を注視しておきましょう。

また、配送認定ラベルは「店舗基準」と「商品基準」の両方を満たさなければ付与されないため、取得に向けた取り組みを進める際は注意してください。

配送認定ラベルを取得するメリット


配送認定ラベルを取得するメリットには、以下のようなものがあります。

配送品質向上制度によるユーザーへの影響


楽天市場の「配送品質向上制度」は、ただ事業者に良い影響を与えるだけでなく、ユーザーにとっても多くのメリットがあります。

まず最初に挙げられるのは、配送サービスの信頼性の向上です。認定ラベルが表示されているところから購入することで、安心して商品を手に入れることができます。

次に、配送スピードの向上も見逃せません。制度を通じて品質が確保された事業者は、商品の到着スピードも高速化します。これによって、急ぎで商品が必要な時でも、迅速に対応してくれる事業者を選ぶことができます。

最後に、高品質なアフターサービスも期待できます。配送過程でのトラブルがあった場合でも、対応力のある事業者から購入していれば、迅速かつ適切な対応を受けられます。

以上のように、ユーザーは「配送品質向上制度」を通じて、より良いショッピング体験を得ることができるでしょう。

配送品質向上制度による楽天市場出店事業者への影響


楽天市場の配送品質向上制度は、出店事業者にとっても大きな影響を与えます。特に、商品の配送体制に対する認識と対応力が求められるようになります。

まず、出店事業者は、配送認定ラベル取得のために指定された基準を満たさなければなりません。その中には、商品の発送スピードや、配送トラブルへの対応スピードなども含まれるため、出店事業者自身の物流管理能力や顧客サービスが試されることになります。

とりわけ配送品質の向上のために、自社の配送体制や顧客対応フローを大きく見直す必要が出てくるため、スタッフの業務負担の増加や、新オペレーションへの対応のために運用・管理コストの増加も問題となるでしょう。

今後、顧客の購買意欲を高めるためには、認定ラベルの取得が不可欠です。これは配送品質が確保されていることを示す証であり、顧客に安心感を与える一要素となるでしょう。その結果、顧客満足度やリピート率の向上につながることが期待できます。

楽天市場が認定基準取得のため提供する4つの支援策とは?


楽天市場が認定基準取得のために提供している4つの支援策があります。

  • 配送認定に向けたオンラインコンテンツの充実
  • 相談窓口の設置
  • 楽天スーパーロジスティクス(RSL)における物流支援
  • 受注管理の自動化支援サービス(BOSS)の提供

これらの支援策の中から自社の状況に合ったサービスを活用しましょう。

配送認定に向けたオンラインコンテンツの充実

楽天市場は、出店事業者が配送認定ラベルを獲得するために、多種多様なオンラインコンテンツの提供を行っています。まずはチェックシートで自社の配送課題を確認できる「配送認定ラベルNAVI」を活用します。「配送認定ラベルNAVI」では、オンライン上でいくつかの質問に答えると、商品基準達成のための課題が可視化できるようになっています。

ツールで浮き彫りになった課題は、「楽天大学」内のeラーニングサービスで学ぶことが可能です。認定基準を満たすために必要なナレッジやノウハウを、他店舗の成功事例などから学習できる機会も提供されています。

相談窓口の設置

また、定期的なオンライン説明会の開催に加えて、「物流に特化した相談窓口」も開設されています。365日出荷体制などに関するご相談に対して、担当の物流コンサルタントが課題整理と解決策の提案を行っています。

窓口はこちらのURLからアクセスいただくか、「店舗運営Navi」より「物流相談窓口」と検索することでアクセス可能です。
※店舗アカウントでのログインが必要です。

楽天スーパーロジスティクス(RSL)における物流支援

ほとんどの事業者にとって、365日出荷体制を整えるのは簡単なことではないでしょう。そこで支援策として、「楽天スーパーロジスティクス(RSL)」を活用した商品の入荷作業から保管、発送といった物流業務の効率化が支援されています。

受注管理の自動化支援サービス(BOSS)の提供

楽天スーパーロジスティクス(RSL)に加えて、楽天市場と提携している受注管理システム「BOSS」と連携すれば、土日祝日を含めた365日自動受注処理に対応できるようになります。店舗運営者は土日の作業を行わなくても、「配送認定ラベル」の商品基準を満たすことが可能です。

運用に合わせたスモールスタートを!


配送認定ラベルが可視化されることで、ユーザーにより良い購買体験を提供できるのは間違いないでしょう。しかし「配送認定ラベル」 の取得には、さまざまな企業努力が必要とされます。そのため、まずは自社の運用状況に合わせたスモールな対策を行っていくことがおすすめです。

例えば、自社商品の中でも、特に配送品質制度の基準をクリアできそうな商品・ジャンルを絞り、その商品群のみ基準をクリアできるよう体制を整えていく、という方法がイメージできます。そうすることで、自店舗の本来のオペレーションを維持しながらも、スモールスタートで新しい制度の利用・売上への影響度合いを知ることができます。

せっかく始まる新しい制度にはなりますので、ぜひ積極的に利用する方向で検討しつつ、自社にとって無理のない運用になるよう工夫していくことが大切です。

まとめ

本記事を通じて、楽天市場の「配送品質向上制度」について深く理解できたのではないでしょうか。この制度は、消費者が安心して商品を購入するため、そして出店事業者が信頼性を向上させるための取り組みです。配送認定ラベルを獲得することは、お客様からの信頼を得るだけでなく、楽天市場内での競争力を高める重要な手段となっていくでしょう。

配送認定ラベルを獲得するための基準も厳しく、一定の努力が必要ですが、楽天市場からの様々な支援策を最大限活用し、品質向上に挑戦してみてはいかがでしょうか。スモールに自社の運用に合わせた形で戦略を検討することが成功の鍵となります。ぜひ自店舗のより良いショップ運営にお役立てください。

配送品質向上制度に関しては下記レポートでもまとめておりますので併せてご確認ください。

『配送品質向上制度とは』レポートDLはこちら

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配送品質向上制度に関するよくある質問

 

配送品質向上制度とは何ですか?
楽天市場の「配送品質向上制度」とは、出店事業者が配送品質を確保し、ユーザーからの信頼を獲得するための制度です。具体的には、出店事業者が楽天市場から提供される基準をクリアして認定ラベルを得ることで、商品に「配送認定ラベル」を表示することが許可されます。
認定ラベルを取得するためにはどうすればよいですか?
楽天市場の「配送認定ラベル」を獲得するためには、以下の2つの基準があります。
【店舗基準】
・納期順守率:96%以上
・6日以内のお届け数比率:80%以上
・出荷件数:100件/月以上
・共通の送料込みラインの導入
【商品基準】
・(午前の注文) 365日いつでも「翌日お届け」指定可
・(午後の注文) 365日いつでも「翌々日お届け」指定可
上記は発表当初の基準になりますが、一部条件の緩和も発表されています。詳しくは本記事をご覧ください。
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