公開日:2014年12月3日

外国人旅行者の呼び込みからGlobal ECまで ~1~


ビジネスでECサイトを運営する方が一番に考えること。それはもちろん、売上を上げて利益を上げること、ではないでしょうか。
そんなECサイトでの売上アップのためにできることは数多くあり、インターネットで少し調べるだけでも多くの知識が手に入ることと思います。
・アクセスを上げるためには ・転換率を上げるには ・客単価を上げるには、様々な施策を試しながら御社のECサイトも成長を続けていることと思います。
今回のレポートでは、そんな一通りの施策を試したECサイト事業者が更なる売上アップを目指すためのいわば、「次の一手」とも言える「海外進出」の第一歩の踏み出し方をご紹介したいと思います。2020年の東京五輪開催に向けて、国内ECで海外ユーザーをいかに取り込んでいくかを考える上での一助となれば幸いです。


 

2015年4月14日(火)に開催されたベリトランス株式会社主催の「春節、爆買い中国人を捕まえろ!海外ユーザ取り込みセミナー」にて、株式会社いつも.の立川がお話をさせて頂きました。

講師には、ベリトランス株式会社の居山正義氏をはじめ、株式会社インテグレート社と国内海外を始め様々なEコマースや流通業・サービス業でのシステム提供を行っている、株式会社ヴィンクス社からも講師が登壇し、様々な情報が飛び交いました。その内容を本レポート上でシェアさせて頂ければと思います。

まずは今回のメインターゲットとなる、春節による爆買いが記憶に新しい中国人旅行者についてです。

中国版のツイッターとも言える微博(ウェイボー)→中国で最も使用されているマイクロブログで月間アクティブユーザー数1.7億人。1日の平均投稿数が1,6億件(2015年03月31日データ)という膨大なデータから分析した結果をご紹介します。

日本で爆買いする中国人がどのような方法で日本の商品を買っているのでしょうか。
彼らは、日本に来て買った商品を「戦利品」と呼び、どのようなものを買ったかをウェイボーなどのSNSで発信する傾向にあります。そんな戦利品報告ランキングを見てみましょう。
まず昨年2014年の人気商品ランキングでは、

2014年
1位:医薬品
2位:化粧品
3位:紙おむつ

となっています。どれもドラッグストアで人気のある商品ですが、今年はニュースにもなったあの商品が3位に入ってきました。

2015年
1位:医薬品
2位:化粧品
3位:温水便座

実際、日本の名税品売り場では一人でいくつもの温水便座を購入する中国人が殺到し、温水便座の品切れが相次ぎクレームに発展する。というニュースが報じられたほどです。どうしてこのような現象が起こったのでしょうか。

訪日中国人の爆買いは計画的!?

先にも述べたように、訪日旅行者の中国人は日本でゲットした大量の医薬品・化粧品・温水便座や炊飯器などの家電商品のことを「戦利品」と表現します。ここに爆買いマーケットを攻略するヒントがあります。
訪日中国人の購買導線を大雑把に紹介しますと、以下の通りになります。

1.中国本国でリサーチ
2.買い物リストを作成
3.訪日
4.日本国内でインターネット検索
5.日本で買い物
6.SNSで戦利品報告

帰国後…中国本国で口コミ

考えてみれば当然のことと言えるかもしれませんが、中国から日本にやってきた時点で既に大量購入する商品というのは、リストが出来上がっています。(実際に購入リストを作成する方が多いそうです。)ということは、日本国内での中国人旅行者にアピールしてもあまり大きな効果は期待できないという訳です。いかにこの爆買いリストに乗るかが重要となるわけです。

ですから、特に中国人買い物客の爆買いに対するインバウンド対策を行うのであれば、中国でのインターネット広告等で対策を行うことが効果的となってきます。実際に日本の大手ドラッグストアでは、中国の検索サイト百度(中国ではGoogleを押さえて最大のシェア)に広告を投下し、中国のサイトからクーポンなどを発行し、爆買いを誘発させているのです。

また、上記したような購買導線を辿るため、訪日中国人からは日本のWifi環境の弱さを嘆く声が多いという報告もあります。せっかくの“戦利品”をすぐに報告できず、ホテルに帰ってからようやく報告。というところに不満を感じている現れと言えるでしょう。

~2~に続く

・ECに関する経営や売り上げアップのご相談は株式会社いつも.にお気軽にお問合せください。
・また、より実践的な情報がいつも.の本「ECサイト[新]売上アップの鉄則119」に掲載しています。
ご興味のある方はぜひご購入ください。

いつも. マーケティングチーム
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