公開日:2018年4月20日

アップセルで送料値上げに対抗

複数回に渡ってお伝えしてきていますが、やはり「物流」と聞いてあなたが気になるのは、「送料値上げ」ではないでしょうか。運送会社の送料値上げがEC業界に与えた影響は大きく、多くのEC事業者がその対応に迫られています。

これまでも送料値上げへの対応手段として、下記の2つが重要とお伝えしてきました。

① 送料値上げに負けないよう売上・利益をアップさせる
② 効率化によりコストを削減する

とはいえ、何から手を付ければよいかわからないですよね?

今回は、送料値上げに対抗する売上アップ施策として「アップセル」という考え方と、実行するに当たって注意したいポイントをご紹介しましょう。

アップセルという手法は、購買履歴を管理して購入者にインセンティブを与え続け、より高額の商品を購入していただけるまで顧客の購買意欲を育成するという方法です。

かつてはリピート通販で主に行われてきた手法でしたが、ECを取り巻くシステムや顧客のニーズなどが進化した結果、少品種のリピート通販だけでなく、多品種のアパレルや雑貨等でも行われるようになってきました。

顧客の購入単価が上がれば、多少の送料値上げでは利益を圧迫することなくEC運営を行うことが可能になりますので、送料値上げ対策としても非常に有効です。

しかし、バックヤードの観点から見ると、アップセルを実現するために注意点があるのです。

 

1. 複雑な受注業務の運用方法

例えば、「購入金額●万円以上でノベルティAとサンプルBを同梱します」というキャンペーンを行ったとします。

一見簡単なように聞こえるかもしれませんが、誰がどのように、キャンペーン対象者を抽出し、業務を行うのでしょうか?

ひとつひとつの注文を確認して、マンパワーでキャンペーン対象者を抽出するのは、非常に時間とコストのかかることです。そして人の手が加わることによってミスも発生しやすくなります。

そもそも、人の記憶と知識で対応できる範囲は限られていますので、遅かれ早かれキャパオーバーとなる時が来るでしょう。そのミスが原因でクレームに繋がったら・・・負の連鎖が止まりません。

では、それをシステムで制御して自動化するのでしょうか?

たしかに先に述べた、ヒューマンエラーや工数の削減には繋がるでしょう。しかし、規模によっては多大な導入コストを費やすことになるかもしれません。適切な知識を持ってシステム選定と運用を行い、大きなコストをかけずに、管理できるかが重要となります。

 

2.同梱物の在庫管理

キャンペーンの見せ方によっては、商品以上に、販促物の価値が高まっていることもあるのではないでしょうか?

「あの期間限定ノベルティが欲しいからこれも買おう」そう思わせたらアップセルは大成功です。そうなると、重要になってくるのは販促物の在庫管理です。

恒常的にノベルティやサンプルなどの管理が出来ていたらベストですが、厳密に管理が出来ている事業者様は多いとは言えないのではないでしょうか?

クロスセル展開を行う上で、普段大まかに扱っているものを正確に管理する必要があり、在庫管理の難易度も上がる事になります。今一度、管理方法を見直す必要があるかもしれないのです。

いかがでしたでしょうか? 手法としてもアップセルは非常に魅力的ですが、注意も必要。

アップセルの対策を行う際には、“特定多数”の顧客管理をシステムで受け止められるかノベルティや資材まで含めた在庫管理ができるかを確認することが重要です。

ご紹介したポイントも参考に、売上を上げて送料値上げに負けない強固な体制を作りましょう。

 

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