公開日:2018年6月7日
コストとサービスの取捨選択
これまでEC物流の目線で「コスト削減・効率化」、そして「サービス・付加価値の付与」についてお伝えしてきました。
しかし、その両立は時に難しくもあり、どちらを優先するか、取捨選択しなければならない場面もあります。
たとえばセット販売。[●点以上で送料無料]など展開している事業者様も多いかもしれません。一度の配送で複数商品の購入を誘導すれば売上増が見込めますので、利率や送料のみに着眼すれば、いいことづくめのように思えます。
しかし、実は一概にメリットだけとも言えない場合もあるのです。
例えば、送料無料の条件などを複雑に設定している場合は特に、一度注文が完了した後に、商品を追加購入されるお客様も多いです。そうすると、受注処理時に頻繁に手修正が発生するなど工数がかかってしまう場合があります。
つまり、バックヤードのコスト=物流費が増加します。
では、「商品追加承りません」など、工数削減を優先したルールを決めて、ユーザーへの要望を切り分ければ解決するでしょうか?バックヤードの【効率化】を求めることだけが果たして正解かというと、もちろんこれまた一概には言えなかったりもします。
実店舗のおもてなしと同じく、やはり効率性だけではなくお客様に評価してもらえるポイント、【付加価値】としてやるという判断もあるかと思います。同じ対応ひとつとっても、事業者様の方針によって様々です。
今回はセット販売という事例を挙げてお話していますが、物流の情勢が大きく変わる最中、【コスト】と【サービス】の選択を迫られる場面は増えていくでしょう。
もしかしたらあなたが気づいていないだけで、本当は判断しなければいけないことが、潜んでいるのかもしれません。