Google である日突然順位が落ちた?
これまでも幾度とありましたが、最近再び、Googleで、通販サイトの検索順位が大きく下落している事例が出てきています。順位が下落しているサイトとは、手軽に作ってしまったサイトです。例えば、「楽天市場」に出店している“支店”のページ情報をそのままコピーして自社の通販サイトである“本店”を作って展開してきたサイトが集客に苦戦し、場合によっては死活問題となっているようです。検索結果でこれまで1ページ目に表示されていたサイトも2ページ目以下となり、Google経由の集客数が20%以上落ちるといった例も出てきています。そこでその現状と対策について見ていきます。
サテライトサイトもコピーと見なされる
今回原因となっているのは「パンダアップデート」というものです。「パンダアップデート」とは、ユーザーが質の高い検索結果を得られるようにGoogleが検索エンジンの仕組みを更新しており、そのアップデートの名称を指します。他のサイトのコンテンツをコピーしただけのものや、ユーザーにとって価値がないサイトなどは検索順位を下げるようになっています。一方で、調査や研究、レポートなどオリジナリティの高いサイトは順位を向上させるといった特徴があります。
昨年7月からこのアップデートが開始されましたが、開始当初は日本ではそこまで大きな影響はないと言われていました。ところがこのところ、検索順位を落とすサイトが増えています。順位を落とすサイトの特徴として2つが挙げられます。1つがSEO対策などで使われる“サテライトサイト”と呼ばれるもので、もう1つが多店舗展開の中で作られる“本店”サイトです。
まず、サテライトサイトですが、そもそもの目的は、検索エンジンで順位を上げる被リンク(※他のサイトやページに貼るリンク)を付けるためのサイトです。幅広いユーザーからのアクセスを獲得するために、本店とは別に設けたウェブサイトのことで、SEO対策としてしばしば使われていました。
ちなみに、サテライトサイトには新しい概念が出始めており、①まったく違うテーマで2つ目のサイトを作る②特定のカテゴリーに特化したサイトを作る──という2つがサテライトサイトの新しいトレンドとなっています。しかし現状、こうした2つの施策を行っているサイトも、「パンダアップデート」によって、“コピー”と見なされて検索の順位が落ちているケースが出てきています。
多店舗展開で本店の検索順位が上がらない
サテライトサイト以上に大きく順位を落としているのが、「楽天市場」や「ヤフー!ショッピング」など複数の仮想モールに出店していて、さらに自社の本店を作ったところ、本店の検索順位が一向に上がってこないというケースです。
今やモールの多店舗展開は、“面”の拡大による売上増と自社サイトへの効率的な展開という意味から、重要であるということは常識になっています。
しかし、安易に多店舗展開をしてしまう場合が多いようです。つまり「楽天市場」を完全にコピーして本店を作ってしまうわけです。運用面は楽ですが、キーワード検索の際に、後から作った本店の検索順位が上がってきません。Googleの検索は「パンダアップデート」によって、コピー&ペーストを嫌うという点があり、最初に立ち上がっているサイトをオリジナルと見なしてそちらを重要視します。そのため、その後にできる類似サイト(この場合は本店)に関しては、検索しても上位に来ない仕組みになっています。
厄介なのは、パンダアップデートによって、一度コピーサイトと認定されると、なかなか解除が難しいという面があります。
このようにGoogleからコピーサイトと見なされ、検索しても上位に来なくなってしまった場合、改善するためにはいくつかの方法があります。その詳しい内容は次の機会にご紹介しましょう。
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