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食品ECで年間イベントと顧客育成によりリピーターを獲得する方法

食品ECで年間イベントと顧客育成によりリピーターを獲得する方法

株式会社いつもの食品D2C・ECコンサルタントです。前回の記事「食品ギフトで売上アップを実現する顧客育成手法とは」では、食品系D2C・ECショップがお中元やお歳暮などのギフト商品で大きな売上を作るために、お試し商品から顧客育成を行い、商品理解を十分にして頂いた上でギフトに繋げるという手法が有効であることをご紹介しました。

今回は少し視点を変えて、「食品ECに関する年間イベントと商品のトレンドを把握する方法」と「イベントで新規を獲得してリピートに繋げる方法」について、事例を交えてご紹介していきましょう。

食品ECに関する年間イベントと商品の検索トレンドを把握する方法

食品ECは、お中元・お歳暮や帰省土産、母の日・父の日に敬老の日など、1年間を通して様々なイベントが行われます。まずは、食品ECのジャンル別にイベント毎の売上と、Googleで検索されるキーワードのトレンドを把握する方法を説明します。

食品ECジャンルの年間売上カレンダーを把握しよう

食品系のD2C・ECショップが売上を伸ばすためには、自社商品の特性に合ったイベントを把握し、しっかりと準備をして販売に力を入れることが重要です。
まずは、楽天市場が公開している「食品ジャンルの年間売上カレンダー」を見てみましょう。

こちらを見ると、食品ECに関するイベントは年間を通じて休みなく存在することが分かります。ここでのポイントは、食品ECのジャンルによって季節性があるため、「流通が上昇する時期」と「流通の山が出来る時期」をしっかりと把握することです。

「流通の山が出来る時期」は、主にイベントや食品の旬にあたる時期が多く見受けられます。一方の「流通が上昇する時期」は、食品ECのジャンル別によって流通が上昇する期間の長さが異なり、「フルーツ」や「麺類」のジャンルなどは流通が上昇する時期は2~8月ですが、11月~12月の年末にかけて流通の山ができます。また、「水産物」や「肉・肉加工品」ジャンルは流通が上昇するのは短期間のため、販売に注力し始める時期を見極めることが重要と言えるでしょう。

次に、商品に関するキーワードの検索が上昇する時期を具体的に把握する方法を説明します。

Google Trendsを活用して商品に関するキーワードのトレンドを把握しよう

Googleが提供する「Google Trends」は、Google検索エンジン上で検索されるキーワードやトピックの検索トレンドを確認できる無料ツールです。Google Trendsを利用することで、「どの期間に、どのキーワードが多く検索されているのか」を大まかに把握することができるため、インターネットで商品を販売するD2C・ECショップは必須のツールと言えるでしょう。

Google Trendsの使い方の例として、「ショートケーキ」の検索トレンドを見てみましょう。

過去5年間における国内の「ショートケーキ」の検索トレンドは、12月第1週ごろから急増し第4週ごろに山を迎えて急減していきます。ここで読み取れることは、Googleを利用する日本のユーザーは、12月第4週のクリスマスに向けて12月第1週ごろから「ショートケーキ」を検索し始めていると推測できます。つまり、この傾向を楽天市場の売上の山と重ね合わせると、12月第1週ごろからクリスマスに向けて楽天市場でショートケーキを買い求めるユーザーが急増すると考えられます。
もちろん、キーワードの検索が上昇することは競合が増加することも意味しますので、戦略的に販促を行うことが大切です。

ここまでは、商品の特性に合ったイベントとキーワードの検索トレンドを把握することをお伝えしました。
続いて、実際にイベントで新規顧客を獲得する方法と成功事例について説明します。

食品ECのイベントで新規顧客を獲得する方法と成功事例

EC食品ジャンルは、年間を通してイベント毎に新規顧客比率が上がる傾向にあります。
これまではご自宅用からギフトに流すのが一般的な考え方でしたが、最近では商品の特性に合わせて、イベント毎にギフト目的の新規顧客を獲得してご自宅用でのリピートに繋げるという流れが一般的になりつつあります。EC販売の成功事例を2つご紹介します。

【地ビール会社】「父の日」で新規顧客を獲得し、リピーターを創出

ある地ビールで有名な会社では、「父の日」にギフトとして大量の注文を獲得しており、その出荷件数は数万件にも及びます。そのうち、新規顧客の全体比率が6~7割ほどを占めるため、「父の日」にギフトとして商品を購入してもらい、後日気に入った方に向けて定期購入を訴求してリピートに繋げるというモデルが成功しています。

【北海道スイーツ店様】1番人気商品と新商品のパッケージ商品でリピーターを創出

チーズケーキが1番人気の商品であるスイーツ店様は、チーズケーキという商材だけに毎月のリピートに繋げるのが難しい点があります。そこで、夏場であればゼリーや、北海道のスイーツ店という特徴を活かして地産のメロンを使った商品を開発するなど、季節に合わせた新商品を作る工夫をしています。こうした新商品と1番人気の商品であるチーズケーキをセットにしたパッケージ商品(送料無料)がEC販売で非常に良く売れており、リピーターの獲得に成功しているのです。

このように、顧客育成のプログラムを作る上でお勧めしたいのが、毎月のようにあるイベントに合わせて商品企画を行うことです。そのイベント毎で新規顧客を獲得し、リピートしてもらう商品のストーリーを作るのです。もちろん商材によって違いがあるので、自社の特徴に合わせて顧客育成プログラムを組む必要がありますが、多くの成功事例が存在しますので、他社を参考にするのも良いでしょう。

EC販売で顧客育成を目的とした独自のイベント日を設ける「○○の日」

EC販売で定期的に商品をリピートしてもらえる顧客を育成する方法として、自社独自のイベント日を設ける「○○の日」を作る方法があります。
分かりやすい例では、お肉屋さんが「毎月29日」を肉の日と設定し、商品を安く買えたりポイントが付くなど、お得に買えるイベントを行って定期的に購入する癖付けを行うという方法です。
リピーターを定着させるポイントは、まずは癖付けを行うために、イベントとして一日に集客させることです。一日の売上がしっかり立つようになれば、「毎月29日」だけではなく「毎月9の付く日」などイベントを広げていくことで、顧客育成を段階的に行いスムーズにリピートに繋げることができるのです。

商材によって、ギフト需要やリピートなど、どこに売上の山を持っていくのかを考える必要がありますが、自社商品のニーズをしっかり把握すれば無理なく顧客育成を行い、売上アップの施策を行うことができるようになるでしょう。

以上、食品ECにおいて、年間イベントと顧客育成によりリピーターを獲得する方法のポイントについてお届けしました。