公開日：2021年2月9日
最終更新日：2024年3月15日

みなさんこんにちは。Amazon出店におけるコンサル、広告運用、運用代行などでAmazonマーケティングを支援する株式会社いつものコンサルタントです。

Amazonに出品されている経営者様、担当者様から、運用代行のご相談を受ける際、「カートを取れない（ショッピングカートボックスを獲得できない）」「売りたい商品がなかなか売れない」「他社との価格競争に陥ってしまっている」といった内容をよくお受けします。この原因の一つに、Amazon内で発生する「相乗り出品」が挙げられます。今回は相乗り出品と、相乗り出品されてしまった際の対策方法の一部をご紹介します。

1）　「相乗り出品」とは？

相乗り出品とは、Amazon内で既に出品されている商品に、他の企業や業者がショッピングカートを追加することを指します。相乗り出品されている場合、価格競争に巻き込まれやすくなってしまうため、売上拡大の販売機会を失ってしまうことにも繋がります。

2）Amazonで出品される商品の種類

まず、Amazonで出品されている商品の中には、「型番商品」と「オリジナル商品」の2種類があります。

１.型番商品

ー他社に卸している商品

２.オリジナル商品

ー出品者独自の商品

通常、相乗り出品される可能性が高い商品は上記の２種類のうち、「型番商品」です。Amazonでは1つの商品に対して複数のページを作成することができません。別の出品者が同じ商品を先にAmazonに出品している場合は、既存の出品情報を照合する形となります。
（参照：Amazon公式HP「初めての商品を出品」）

そのため同じ商品を相乗り出品する側は、商品の画像や説明文、検索対策などの手間をかけず、すでに登録されているこの型番商品のカタログに対して、ショッピングカートを追加するだけで販売を始める事ができるのです。

次に、自分が登録した商品ページにこの相乗り出品をされた際の対策方法をいくつかご紹介していきます。

2-1）価格を下げる

型番商品が相乗り出品されてしまった場合、再度カートを取得できる方法として他社よりも価格を下げることが挙げられます。

しかし、この対策方法は相乗り出品をしている出品者も同様に行えるため、自分以外の出品者もカートを取得しようと価格を下げはじめ、商品カタログの中で価格競争が発生してしまうことがあります。
このような事態が発生してしまうと、終わりのない価格勝負となってしまうため肝心の利益が少なくなってしまいます。
利益の削り合いをしても仕方ないので、こういった場合には他の対策方法を行うようにしましょう。

2-2）セット販売やオマケを付ける

相乗り出品対策の有効な手段の一つに、出品するメインの商品と別の商品とのセット販売や、商品にオマケを付けるといった方法があります。この対策方法を施すことにより、相乗り出品をしようと考えている出品者側も同じようにセット商品やオマケを用意する必要が発生するため、相乗り出品の難易度が上がり真似されにくくなります。

ただし、ここで一点注意すべきポイントは、オマケ付きの商品ページを作成する場合、「商品に関連するオマケを用意する」ということです。
メインの商品と関連性のないオマケを付属してしまうと、Amazonの禁則事項「景品類の提供に関する法令遵守」等の対象となります。規約に則り、検討することが大切です。

（参照：Amazon公式HP「出品者の禁止活動および行為、ならびに遵守事項」）

2-3）商標権を取得する

相乗り出品対策として一番確実なのは、「商標権」を取得するという方法です。専門の事務所にお願いするだけではなく、オンラインサービスの利用や自分で手続きを行い直接登録することも可能であり、相乗り出品対策として様々なメリットが生まれます。

商標権を所持していない場合、Amazonは基本的に取り下げの依頼も取り扱われることはありません。また、相乗り出品をしている相手に直接連絡し、取り下げの依頼をしなければいけないのですが、効力や強制力がないためあまり期待はできません。しかし、商標権を取得している商品で相乗り出品された場合は、商標権が無い場合よりも取り下げを実現できる可能性が高まります。

Amazonの「ヘルプ&カスタマーサービス」ページから「知的財産権侵害についての申し立てとその手続き」より、「知的財産権の侵害を申告」というリンク先から取り下げの申請を行うことが出来るので、確実な対策方法と言えるでしょう。

（参照：Amazon公式HP「Amazon知的財産権ポリシー」）
（参照：Amazon公式HP「知的財産権侵害についての申し立てとその手続き」）

ここまで型番商品のカタログに対して相乗り出品をされた際の対策方法について解説しましたが、最後にオリジナル商品として出品することで可能となる、相乗り出品への対策方法について説明していきます。

3）　オリジナル商品として販売する

Amazonで商品を登録する際に、「オリジナル商品として販売する」ことで、相乗り出品を回避することが可能となり、販売機会を確保できるようになります。相乗り出品されやすい型番商品とは違い、価格競争に巻き込まれずに自由な価格設定が可能になります。そのため、オリジナル商品として販売することで長期的に利益を出し続けることが出来る可能性が見込まれるのです。

ただし、オリジナル商品を新しく出品した際には認知度が低い状態からスタートするため、多くのユーザーに商品を知ってもらうためにAmazonでの検索対策や、スポンサープロダクト広告などを活用して集客対策を行い、商品の認知度を上げることが大切です。

このように、販売している商品が相乗り出品されている場合には、まずオリジナル商品として販売できるようしっかりと対策を行い、売上拡大に向けた施策を随時行っていきましょう。

ここまで、Amazonで相乗り出品をされた際の対策方法について解説してきました。相乗り出品にお困りの方々の参考となれば幸いです。

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