【EC初心者向け】EC業界の歴史と今後の動向をざっくり解説
EC業界20年の歴史をざっくり解説!
スマホ普及と当日配送がターニングポイントに
日本でECが本格的に始まったのは1990年代の後半で、今から20年前の1997年に楽天市場がスタートしている。そして2000年にAmazonが国内で書籍販売のECを開始し、翌年にはECモール(マーケットプレイス)を開設したんだ。当時は「楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどの『モール』に出店すれば売れる」と言われ、とりあえずECを始めてみようという機運も盛り上がっていった。自社ECサイトを手軽に安価で構築できるクラウド型サービスも台頭してきたことで、2000年代前半は多くの企業がEC事業に参入し、2005年にEC市場は5兆円を超えている。
そして、EC業界のターニングポイントになったのが2009年だ。
この年にiPhone3が日本で発売され、そこから爆発的にスマホが普及していった。つまり、消費者はいつでもどこでも買い物ができるようになったんだ。その結果として、ECとリアル店舗が融合したサービスを展開し、消費者の利便性をさらに高めて、自社のファンを作る取り組みが活発になっていった。
また、2009年にはもうひとつ大きな出来事が起こっている。Amazonが当日配送サービスを開始し、楽天市場も翌日に商品が届く「あす楽」をスタートしたんだ。大手2社の取り組みが引き金となって、ECは「手軽に買い物ができて、かつスピーディーに商品が手元に届く」というサービス競争時代に突入したと言えるね。
日本国内におけるEC業界の変遷
多チャネル化とグローバル化の波が押し寄せるEC業界の未来
消費者がインターネットで買い物をする際、ECモール、自社ECサイト、アプリ、そしてスマホ決済やID決済、さらにはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)など、オンラインのあらゆるチャネルで商品に出会い、オンライン上で決済する時代へと急速にシフトしている。こうした「多チャネル化」に対応することが、これからますます重要になっていくだろう。
また、日本国内から中国、台湾、ASEAN諸国、北米などの海外に商品を販売する「越境EC」はすでに盛り上がっているけど、これからは海外市場を開拓するために、現地法人を設立して本格的にECを展開する企業も増えていくと思うよ。
先輩のワンポイントアドバイス
これからのECのキーワードは「多チャネル化」と「グローバル化」。今後も拡大を続けるEC業界の波に乗り遅れないようにしよう!