公開日:2022年2月14日

【2024年最新版】Amazonスポンサーブランド広告の特徴と設定方法を解説

Amazonスポンサー広告の中でも、ブランド認知として重要なの「スポンサーブランド広告」です。

商標登録済の自社ブランドを持ち、Amazonブランド登録を済ませている事業者様が利用できる広告であるため、スポンサープロダクト広告に比べて運用ハードルが高いと感じている事業者様も多いのではないでしょうか。

今回はそんなスポンサーブランド広告の魅力と設定方法を解説していきます。

準備こそ大変なスポンサーブランド広告ですが、商標登録済の自社ブランドを保有する事業者様にとっては大きく認知向上・売上拡大を目指せる施策となりますので、ぜひこの機会に設定のセットアップを完了させましょう。

スポンサーブランド広告とは


スポンサーブランド広告とは、スポンサー広告の1つで、Amazonの検索結果画面の最上部と文中、商品詳細ページに表示される広告のことを指します。

ユーザーが検索したキーワードに連動して広告が表示されたり、商品カテゴリの分類などに応じて広告が表示されたりするのが特徴です。

広告掲載箇所が大変目に付きやすいため、自社ブランドや商品の認知向上を目的として多く利用されています。

また、スポンサーブランド広告は、ユーザーの検索キーワードに応じて広告表示が連動する仕組みのため、購入意欲の高いユーザーが視認しやすく、高いクリック率が期待できる広告でもあります。

課金方式は「クリック課金型」で、広告の露出だけで課金されることはありません。そのため、購買意欲の高いユーザーに効率的に自社ブランド・商品の認知を実現しながら、高い費用対効果を期待できます。

クリック課金型の広告は、楽天RPP広告やGoogle広告などでも経験された担当者が多いと想定されるため、運用の基本的な考え方を引き継げるメリットがあります。

スポンサーブランド広告の3つの表示形式

スポンサーブランド広告を活用することで、自社ブランドや商品の認知向上・コンバージョン率の向上が期待できますが、なぜ認知向上やコンバージョン率の向上に直結していくのか、十分に理解できていない人もいらっしゃるのではないでしょうか。

スポンサーブランド広告には以下の3つの表示形式があり、目的に応じて適切な広告フォーマットを選択することで効果の最大化を図ることができます。

  • 商品コレクション
  • ストアスポットライト
  • 動画

商品コレクション

商品コレクションは、ランディングページを指定して類似商品を表示する広告フォーマットです。

使用されるランディングページは、商品を選択することで自動生成されるランディングページと、Amazonストアをランディングページにする形に分かれます。

広告クリエイティブとしては、ブランド名やロゴ、商品、見出し、カスタム画像などを設定します。

Amazonストアについて詳しく知りたい方は以下の記事で詳しく解説していますので、参考としてご覧ください。

関連記事:【最新版】Amazon(アマゾン)ストアの作成方法と自社ブランドを強くする活用方法まとめ

ストアスポットライト

ストアスポットライトとは、広告リンク先が3つ以上のストアページに設定される広告フォーマットを指します。

先ほどの商品コレクションが「商品」に焦点を当てているのに対し、ストアスポットライトは文字通り「ストア」に焦点を当てた広告となります。

商品コレクションの広告フォーマットでもリンク先を「ストア」に設定することが可能ですが、設定しても時折「商品詳細ページ」に遷移することがあるため、確実にAmazonストアページに遷移させたい場合はストアスポットライトを選択しましょう。

広告クリエイティブには、ブランド名、ロゴ、3ページ以上のストアページリンク、見出しが必要です。

動画

動画は、任意の商品ページをリンク先として設定する動画広告フォーマットです。自動再生の動画で商品認知の向上や、購買の促進を図ります。

動画クリエイティブに使用できる仕様は細かく設定されているため、「Amazon広告キャンペーンマネージャー」から「広告フォーマット」で「動画」を選択して確認してください。

スポンサーブランド広告の配信面

スポンサーブランド広告の配信面は、①検索結果画面の最上部と、②検索結果画面の内部、③商品詳細ページの内部に分かれています。

特に検索結果画面の最上部に表示されるスポンサーブランド広告は、スポンサープロダクト広告の配信面よりも上部に表示され、枠自体の占有率も高いため、視認性が高いのが特徴です。

スポンサーブランド広告のターゲティング方法

スポンサーブランド広告のターゲティング方法には「キーワードターゲティング」と「商品ターゲティング」の2つが存在します。

キーワードターゲティングは、広告として表示したい商品と検索キーワードを設定することで、特定キーワードが表示された時に広告が表示されるようになるターゲティングです。

Amazon内でのSEO対策などで上位表示を狙っている検索キーワードを設定することで、広告したい商品と検索キーワードの親和性を高めることができ、認知向上やコンバージョン率の向上を期待することができます。

また、キーワード検索を行うユーザーは購買意欲が高いユーザーが多いため、検索結果の最上部に自社ブランド・商品の広告が表示されることで、さらにクリック率の向上が期待されます。

一方の商品ターゲティングは、Amazonが提案するカテゴリーや商品を設定画面で選択し、それに関連する検索結果や商品詳細ページに広告を表示させるターゲティング方法です。

キーワードターゲティングよりもややゆるめのターゲティングになりますが、顕在層以外の広範囲のユーザーに自社ブランド・商品を認知させる目的であれば、商品ターゲティングによる広告運用もおすすめできます。

スポンサーブランド広告を始める前に欠かせない準備


スポンサーブランド広告を始める前に「Amazonブランド登録」を済ませておく必要があります。(Amazonストアは必須ではありません。)

そもそも自社ブランドを持っており、商標登録を済ませておかなければ、Amazonブランド登録の手続きを完了させることができません。

商標登録の手続きは申請から半年、もしくは1年かかるため、既に商標登録を済ませたブランドを保有していなければ、すぐにAmazonスポンサーブランド広告は利用できないことを覚えておきましょう。

もしAmazonブランド登録が完了できない場合は、スポンサープロダクト広告で、自社商品の売り上げ最大化を図ることをおすすめします。

スポンサープロダクト広告の設定方法や運用のコツについては以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

関連記事:Amazonスポンサープロダクト広告を改善するコツ【動画解説】

ブランド登録

Amazonブランド登録は、Amazonセラーセントラルで商標登録済の自社ブランドを登録することで設定が完了します。

登録についてはこちらのページから遷移し、チュートリアルの指示にしたがって登録手続きを行ってください。

関連記事:【最新版】ECサイト運営に欠かせないAmazonブランド登録方法と申請手順を解説

スポンサーブランド広告のメリット


スポンサーブランド広告のメリットは、以下のように整理することができます。

  • 検索結果ページの最上部に表示されるため商品を認知してもらいやすい
  • 自社のAmazonストア(複数商品の一覧ページ)に設定が可能
  • 画像・ロゴ・商品など好きな形で広告を出すことができる
  • ターゲットを絞ったキャッチコピーなども配信可能
  • 訴求点を動画広告として配信できる

メリットの多いスポンサーブランド広告ですが、特に最後に挙げているスポンサーブランド広告の1つである動画広告は、活用し始める出品者様も増えてきており実際に広告を見る機会も増えているのではないでしょうか?

動画広告の魅力は以下で詳しくお伝えします。

ユーザーが商品を探す方法を想定する

2020年に導入された動画広告は、独自の枠で掲載され、お客様に対してAmazon内でブランドをアピールするのに役立ちます。

広告の掲載位置については、Amazonの検索結果1ページ目の中段または下段、2ページ目の最上部に表示される仕様です。

お客様の目に留まりやすい配信先なので、デスクトップやモバイルの商品検索結果に目立つように表示すると購入者はブランドや商品を見つけやすくなります。

動画の長さは、カテゴリー問わず、6~45秒のビデオが設定可能です(いつもは15-30秒を推奨しています)。

また、広告はキーワードターゲットを絞ったクリック課金制です。ユーザーは商品詳細ページに直接リンクし、詳細を確認して商品を購入することができます。

画像やテキストだけでは分かりづらい質感や用途がある商品は、動画広告を使って伝わりやすくする強みがあります。

そのためクリック率が上がり、より商品ページやAmazonストアページへ訪れるお客様を増やすことができます。

実際に弊社でサポートさせて頂いている出品者様では、通常のスポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告だけでなく、動画広告自体がクリック率向上につながりやすいため、全体のクリック率が向上し、結果として売上のアップにもつなげるケースが出てきています。

スポンサーブランド広告のデメリット


スポンサーブランド広告のデメリットは以下の通りです。

  • 最低入札額が高い
  • ブランド登録が必須

スポンサーブランド広告の入札額はスポンサープロダクト広告や、スポンサーディスプレイ広告に比べて、枠自体が少なく競合との勝負になりやすいため入札額が上がる傾向があり、設定した入札額によってはコストがかさむ可能性があります。

そのため、使用する際には、スポンサーブランド広告を配信する効果的なタイミングや、他の広告との組み合わせを戦略的に検討し、ブランドの認知度アップ・売上拡大につなげていきましょう。

また、セラーとしてスポンサーブランド広告を活用する場合には「ブランド登録」が必須となっているため注意が必要です(なお、ベンダーには制約がありません)。

スポンサーブランド広告の出稿手順


スポンサーブランド広告の出稿手順は以下の通りです。

1.キャンペーンの作成
2.広告フォーマットとリンク先設定
3.商品の選択
4.クリエイティブの作成
5.ターゲティングの選択
6.キーワードターゲティング
7.商品ターゲティング

それぞれ解説していきます。

キャンペーンの作成

キャンペーンマネージャーで「キャンペーンを作成する」を選択します。

次に「スポンサーブランド広告」の「続ける」をクリックします。

クリック後はキャンペーン名やキャンペーンの予算、公開日~終了日など、基本的な項目を埋めていきます。予算の最低額は「100円」から設定できるため、少額から始めることも可能です。

広告フォーマットとリンク先設定

次に広告フォーマットとリンク先を設定していきます。

今回は「商品コレクション」の動画フォーマットを選択します。

Amazonストアを作成した方は、ランディングページに「Amazon内のストア」を設定し、広告のリンク先を設定しましょう。

リンク先のページにはAmazonストアの「ホーム」や、サブページを設定することも可能です。

商品の選択

Amazonストアを作成していない場合は、「新しいランディングページ」を選択してキャンペーン設定を行います。

商品セクションで3つ以上の商品を選択することで、自動的にランディングページが作成されるようになります。

クリエイティブの作成

広告フォーマットとランディングページが決まった後は、クリエイティブの表示項目を設定していきます。

入力項目には以下の項目があります。

  • ブランド名・ロゴ
  • 商品
  • 見出し
  • カスタム画像

特に「見出し」の項目はAmazonのガイドラインが適用される部分になるため、見出し内容が虚偽の表記であったり、誇張し過ぎた表現であったりしていないか確認しましょう。

また、カスタム画像は、商品画像とは別に表示される比較的大きめの画像フォーマットで、ブランドイメージを醸成させる画像を設定するのがポイントです。

ユーザーの利用シーンを想起させるような画像を設定し、興味を惹けるよう工夫してみましょう。

ターゲティングの選択

クリエイティブ設定を終えた後は、ターゲティング方法の設定を行いましょう。

AmazonにおけるSEO対策などを行っていて、事前に上位表示を狙っているキーワードがあればキーワードターゲティングを選択してさらなる認知拡大・売上拡大を目指しましょう。

特にキーワードターゲティングにこだわりがない場合は、商品ターゲティングによる広告運用を検討するとよいでしょう。

キーワードターゲティング

キーワードターゲティングでは、商品の関連キーワードを設定することで、当該キーワードで検索された際に広告を露出することができます。

露出条件は、キーワードに対して「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」の中から選ぶことができ、露出を強化したいキーワード、露出を制限したいキーワードで使い分けることが可能です。

また、「自動入札」をオンにすることで、 Amazonの検索結果画面上部以外の表示位置での入札価格を自動で調整するように運用されます。

検索結果画面上部の入札競争が激化しているキーワードでは思うように自社ブランド・商品が表示されない場合もあるため、自動入札をオンにすることで、他の露出枠での広告表示を勝ち取ることができます。

商品ターゲティング

商品ターゲティングは、特定の商品やカテゴリー・ブランドなどを指定することで広告配信が行えるターゲティング方法です。

「カテゴリー」の中から「推奨」を選択することで、Amazonが推奨するカテゴリーから広告商品を選ぶことができます。

また、商品ターゲティングでは、任意で「除外商品」を設定することが可能です。

全ての設定が終わった後は、申請ボタンをクリックして設定を完了します。

まとめ

スポンサーブランド広告は、Amazon検索結果の最上部に露出される広告で、自社ブランドの認知向上や、コンバージョン率アップを期待できます。

ただし運用には「Amazonブランド登録」が必要であり、ブランド登録には商標登録済の自社ブランドが必要になるため、計画的な運用準備が必要な広告でもあります。

しっかりと準備を行って運用すれば様々な効果が期待できる広告であるため、Amazonで自社ブランドの販売を行っている事業者は、Amazonスポンサーブランド広告の活用に向けて準備を進めていきましょう。

株式会社いつもではスポンサーブランド広告はもちろん、Amazon運営を幅広くサポートしております。
サポート内容の詳細は下記よりご確認ください。
【Amazon運用代行サービス】の詳細はこちら

Amazon専門チーム
Amazon専門チーム
  
株式会社いつもが誇るAmazon専門チームが、Amazonにおける最新の集客支援の施策や運用のポイント、広告戦略についてお送りします。

Amazon専門チームは、Amazon専門のマーケティングセンターとして、全国のAmazon運営企業から大手メーカーまで豊富な実績を有しています。Amazon社内の担当者と都度打合せを行っており、現在のAmazonの動向や今後の動きなどを把握し、「今」ではなく「その後」の動きに合わせた対策を行うことができるのが強みです。

本ブログでは、米国での最新事例から、今後日本でも起こるであろうAmazonでの対応策まで、幅広くお伝えします。

Amazon支援グループ 事業責任者
丸山 晃一

Amazon(アマゾン)専門のコンサル・広告運用・運営代行サービスはこちら

Amazonスポンサーブランド広告に関するよくある質問

 

Amazonスポンサーブランド広告とは何ですか?
Amazonスポンサー広告の1つで、Amazonの検索結果画面の最上部と文中、商品詳細ページに表示される広告のことを指します。
Amazonスポンサーブランド広告の出稿手順を教えてください。
本記事では、「「キャンペーンの作成」~「商品ターゲティング」まで7つの工程に分けて説明しております。詳しくはぜひ本記事をご覧下さい。
サービス資料4点セット