公開日:2022年12月27日

自社ECサイトの売上アップにつながる方程式を徹底解説

自社ECサイトの売上アップにつながる方程式を徹底解説

※当記事は2022年12月時点の情報を基に制作しています。記事閲覧のタイミングによっては情報が古くなっている可能性がありますのでご了承ください。

「自社ECサイトで売上を伸ばすための方程式」というものがあるのをご存じでしょうか。
この方程式を知っていることで、いまのサイトのどこが問題なのか、問題を解決するために何を優先すべきかが把握しやすくなります。

具体的なお話をする前に、そもそも自社ECに注力すべきか?という点で市場の状況を見ていきましょう。

国内のEC市場構成比と傾向まとめ

国内自社ECの市場規模は約3.5兆円

国内のECプラットフォームは自社サイト・楽天市場・アマゾンが中心となり、どのチャネルも大きなシェア、高い伸び率を見せています。
その内訳は
楽天市場:約5兆円
Amazon:約4.5兆円
自社EC系:約3.5兆円
となっており、楽天、Amazonには及ばないものの決して無視できない市場規模となっています。

EC事業はマルチチャネルの時代へ向かっている

市場規模だけで比較すると、自社EC系の規模が小さく見えがちですが多くの企業でマルチチャネル化が加速しています。
楽天だけでなく、Amazonにも出品したり、自社ECを新たに立ち上げたりする動きが活発になってきているのが現在のEC運営のトレンドです。

ECサイトにおける売上の考え方

必ず押さえたい売上の方程式

自社ECに注力して売上を上げることでモールよりも高い利益率を出すことができます。
そこで重要なのが、どうやって売上を上げていくのか?ということです。

売上を上げるための方程式というものがあり、それを構成する各要素を把握することで
スピーディに対策することができます。

ECサイトの売上の方程式は、
「売上=訪問数(アクセス数=集客)×転換率(コンバージョン率)×客単価」

上記の組み合わせで売上が構成されているため、
訪問数(アクセス数=集客)
転換率(コンバージョン率)
客単価

をいかに上げていくかを考えることで結果的に売上アップにつながるのです。

訪問数(アクセス数=集客)

上記の要素で特に重要な指標が訪問数です。
努力次第では莫大な広告費をかけなくとも、ある程度の集客アップが見込まれます。
※あくまでも”努力”が必要なのと、”ある程度”までアップできる、ということを忘れないでください。

主な集客方法は下記ですので、実施できていない手法があれば取り組みの際の参考にしてください。

  • SEO
  • Google広告
  • Instagram
  • Twitter
  • LINE
  • メルマガ
  • DM(ダイレクトメール)

また、広告を除くSNSは皆さんが思っているより直接的な訪問数は伸びません。
継続的な投稿を時間をかけて実施することで徐々にフォロワーが増え、少しづつ訪問数が増えていくものです。※ほぼバズは起こらないと思ってください。
SNSを半年継続し続けたとしても、インパクトのある訪問数は確保できないことの方が圧倒的に多いので、少しやってみて結果が出なかったからとあきらめてしまった方は認知拡大に向けた実施の再考をしてみると良いと思います。

また、ECサイトばかり気にしていることが多いですがDM(ダイレクトメール)の反響は意外と侮れません。
メルマガやLINEとは異なり、必ず一度はユーザーの目に留まるので確実に伝えたい情報を顧客に伝えることができます(見てもらいやすいビジュアルや惹きのある訴求はもちろん重要です)
DMを実施している店舗は、必ずサイトへの誘導を案内してください。
QRコードを設置していないDMが多く、せっかく受け取って買いたいと思ってくれても、すぐサイトにたどり着けなければ購買意欲が失われてしまうためです。

方程式を意識するうえでの注意点

ECサイトの売上の方程式は理解いただけたかと思います。
しかし方程式を知っているだけでは売上が上がらないので、次にどう活用するかを考える必要があります。
そこで、方程式に基づいて戦略を立てていく必要があります。

方程式に欠かせない戦略の立て方

目標を立てること

戦略を立てる上で必要なことが”目標を立てる”ことです。
売上目標を立てている店舗がほとんどですが、その売り上げを構成する要素(方程式の各要素)に対しての目標を立てている店舗は意外と少ないです。

例えば、下記のような実績の店舗があるとします。
売上実績:50万円
訪問数:5,000
転換率:2%
客単価:5,000円

この店舗は目標を立てていたとしても、下記のようになっている場合が多いです。
売上目標:100万円
訪問数の目標:???
転換率の目標:???%
客単価の目標:???円

客単価はある程度把握しているので目標を置きやすいですが、
訪問数や転換率をどこまで伸ばせばよいのか、まで設定している店舗は少ないと感じます。

この店舗が考えることとしては、下記のように目標を細分化して設定することが重要なのです。
売上目標:100万円
訪問数の目標:8,658
転換率の目標:2.1%
客単価の目標:5,500円

転換率は0.1%上げるだけでも大変な労力が必要です。
また訪問数が増えていくほど、見込みでないユーザーの流入も増えてきてしまうので一般的に転換率は下がる傾向にあります。急に1%や2%増えるような目標を立ててしまうと、実績と乖離が出ることが多いのでご注意ください。(季節要因やイベント、企画を除く)

客単価は、展開している商品によって左右されますので高単価品のラインナップを準備したり、セット売りを用意する、合わせ買いの促進などの施策がおすすめです。

今もってる資源を整理すること

目標を立てる際に注意しなければならないのが、”今持っている資源は何か?”を整理することです。
広告や販促にかかる費用を捻出できないのであれば、広告による集客は見込めません。
また、転換率アップのためにサイト改善をしようと思っても、社内メンバーのリソースが無ければ思うように改善が進みません。
リソースが無ければ改善をしたくてもできなくなってしまうため、外部への委託も視野に入れる必要があります。
一方で、社内にデザイナーやサイト運営に精通しているメンバーがいればチャンスです。
そのメンバーが余計な業務に忙殺されていないか、サイト運営や管理などの専門的な業務に専念できる環境になっているか、あらためて見直す機会にもなりますね。
このように、何を持っていて、何を持っていない(足りない)のか、整理することで売上アップのためにどこから着手できるのか、目安をつけることができます。

目標売上への近道(優先順位)を見極めること

目標設定と、資源の把握ができたら、次は何を先にやるのかという優先順位付けが大事になります。
基本的に下記の順番で判断していきます。
①すぐ効果が出て、取り組みやすい施策
②-1効果が出るまで時間がかかるが、取り組みやすい施策
②-2すぐ効果が出るが、取り組みにくい施策
④効果が出るまで時間がかかり、取り組みにくい施策

※便宜上②-1、②-2という表記をしていますが、リソースや費用の観点からどちらを先にやるかは店舗とその時の状況次第で判断することが多いです。
ちなみにGoogle広告などの広告施策は①に該当することが多く、
SNS施策は②-1に、サイト内の改善は④に該当することが多いです。

すぐに始められる基本的な3つの施策


訪問数、転換率、客単価をそれぞれ改善する施策はたくさんありますが、比較的取り組みやすい施策をいくつかご紹介します。

お金をかけずにSEOで集客アップを狙う

いまは広告にそこまでお金をかけられない、長期的に利益率を改善させたい店舗は積極的にSEO対策を実施すべきです。
通常であれば目に見えて訪問数が増えてくるまでに6か月程かかりますが、
まったくSEO対策をしていない店舗は、競合の状況次第では訪問数を6か月よりも早く伸ばすことも期待できます。

”初めての方におすすめの商品”を提示してCVRアップを狙う

これまであなたのサイトを知らなかったユーザーは、”初めての方におすすめの商品”があると、ついその商品を見てしまうことが多いです。
このお店のおすすめ商品が何なのか、すぐに知れたほうがお店のことも良くわかるので、その後の回遊もしやすい状況を作ることができます。

セット品の露出を増やして客単価アップを狙う

商品のラインナップで客単価が左右されるので、セット品を作ってみてはどうでしょうか。
ただ作るだけではその商品にたどり着けないことが多いので、ランキングの上位に掲載したり、一押し商品としてTopページに目立つように掲載するなど工夫をして、セット品が目に留まりやすいサイト作りも同時に行うことが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回、ECサイトの売上アップの方程式についてお伝えいたしました。
おさらいになりますが、
ECサイトの売上の方程式は、
「売上=訪問数(アクセス数=集客)×転換率(コンバージョン率)×客単価」
の各要素で構成されていることをご説明しました。
また、それを達成するための目標設定、資源の整理、優先順位付けが重要ということもお伝えしました。
次はより具体的な事例を交えて、他の店舗はどう対策を行っているかをご紹介したいと考えています。

いつも. マーケティングチーム
いつも. マーケティングチーム
いつも.のマーケティングチームです。
ECが大好きなメンバーが集まっています。国内からグローバル、自社からAmazon&楽天市場まで、ECにまつわるあらゆることを発信していきます!

自社ECサイトの売上アップ(方程式)に関するよくある質問

 

自社ECサイトの売上はどのように成り立っている?
ECサイトの売上の方程式は、「売上=訪問数(アクセス数=集客)×転換率(コンバージョン率)×客単価」となっています。
– 訪問数(アクセス数=集客)
– 転換率(コンバージョン率)
– 客単価
をいかに上げられるかが売上アップの鍵となります。
自社ECサイトの売上アップで注意しなければならないことは?
– 目標を立てること
– 今持っている資源を整理すること
– 優先順位を見極めること
の3点は特に注意しましょう。
詳しくは記事内で解説しています。
サービス資料4点セット