自社ECサイトの売上アップを実現した成功事例をご紹介
※当記事は2022年12月時点の情報を基に制作しています。記事閲覧のタイミングによっては情報が古くなっている可能性がありますのでご了承ください。
今回は、業種の異なる4つの成功事例を紹介いたします
その前に売上アップのためにはどんな要素が必要なのか、重要ポイントを振り返っていきましょう。
成功へ導く戦略の立て方
目標を立てること
戦略を立てる上で必要なことが”目標を立てる”ことです。
売上目標を立てている店舗がほとんどですが、その売り上げを構成する要素(方程式の各要素)に対しての目標を立てている店舗は意外と少ないです。
例えば、下記のような実績の店舗があるとします。
売上実績:50万円
訪問数:5,000
転換率:2%
客単価:5,000円
この店舗は目標を立てていたとしても、下記のようになっている場合が多いです。
売上目標:100万円
訪問数の目標:???
転換率の目標:???%
客単価の目標:???円
客単価はある程度把握しているので目標を置きやすいですが、
訪問数や転換率をどこまで伸ばせばよいのか、まで設定している店舗は少ないと感じます。
この店舗が考えることとしては、下記のように目標を細分化して設定することが重要なのです。
売上目標:100万円
訪問数の目標:8,658
転換率の目標:2.1%
客単価の目標:5,500円
転換率は0.1%上げるだけでも大変な労力が必要です。
また訪問数が増えていくほど、見込みでないユーザーの流入も増えてきてしまうので一般的に転換率は下がる傾向にあります。急に1%や2%増えるような目標を立ててしまうと、実績と乖離が出ることが多いのでご注意ください。(季節要因やイベント、企画を除く)
客単価は、展開している商品によって左右されますので高単価品のラインナップを準備したり、セット売りを用意する、合わせ買いの促進などの施策がおすすめです。
今もってる資源を整理すること
目標を立てる際に注意しなければならないのが、”今持っている資源は何か?”を整理することです。
広告や販促にかかる費用を捻出できないのであれば、広告による集客は見込めません。
また、転換率アップのためにサイト改善をしようと思っても、社内メンバーのリソースが無ければ思うように改善が進みません。
リソースが無ければ改善をしたくてもできなくなってしまうため、外部への委託も視野に入れる必要があります。
一方で、社内にデザイナーやサイト運営に精通しているメンバーがいればチャンスです。
そのメンバーが余計な業務に忙殺されていないか、サイト運営や管理などの専門的な業務に専念できる環境になっているか、あらためて見直す機会にもなりますね。
このように、何を持っていて、何を持っていない(足りない)のか、整理することで売上アップのためにどこから着手できるのか、目安をつけることができます。
目標売上への近道(優先順位)を見極めること
目標設定と、資源の把握ができたら、次は何を先にやるのかという優先順位付けが大事になります。
基本的に下記の順番で判断していきます。
①すぐ効果が出て、取り組みやすい施策
②-1効果が出るまで時間がかかるが、取り組みやすい施策
②-2すぐ効果が出るが、取り組みにくい施策
④効果が出るまで時間がかかり、取り組みにくい施策
※便宜上②-1、②-2という表記をしていますが、リソースや費用の観点からどちらを先にやるかは店舗とその時の状況次第で判断することが多いです。
ちなみにGoogle広告などの広告施策は①に該当することが多く、
SNS施策は②-1に、サイト内の改善は④に該当することが多いです。
ここからは具体的な事例を交えて成功パターンを紹介していきます。
成功事例①(日用雑貨系の企業様の場合)
内容にこだわる必要なし!キャンペーンメールを送ることが大切
リピート率をあげたいけどなかなか購入してもらえない…そのためにメールを送ることが大切なのはわかっているけど、どうしたらいいかわからない…と悩まれていませんか?そんな方にぜひ読んでいただきたい事例をご紹介します。
メール内容の考案が手間で、且つ作成の工数がかかっていた
この店舗はリピート率が課題でした。リピート率を上げるために販促のメールは送るべきとわかっていたものの、毎回メールの内容を考えることは大変だし、サムネイルを作ってくれるデザイナーもいないし、外注できるほどの余裕もない…。社内のリソースを考えるとステップメールを運用することは難しいと思っていました。
店舗独自企画を案内&集客
うちにはメールを送り続けるリソースはないからメールはやらない、はもったいないです!
商品を好んで購入してくれるお客様がリピートしない最大の理由は”忘れているから”。難しい内容は考えすぎず、忘れられないようにとりあえず送る、ということが大事です。
何かしらの接点を持つ、ということを目標に、こちらの店舗では、毎月●日は〇〇の日、というキャンペーンを設けて、会員に対し毎月メールを送信しました。画像なし、内容もこれといって特別な文言はなく毎月決まった日に全く同じ文面のキャンペーンメールを送るだけです。
売上が30%アップ
顧客との接点を持ち続けた結果、リピート率が向上しました。月商80~90万の店舗がさらに毎月25万をプラスオンし、今では重要な収益の柱となってます。
成功事例②(スポーツ用品系企業様の場合)
お客様は自分で決められない!?おすすめの商品を掲載しよう!
こんな経験はございませんか?旅行先で立ち寄った美味しいと噂の飲食店。いざメニューを開いてみるとどれも美味しそうで選べない…!皆さまも一度はあると思います。
ECも同じです。新しく入ったお客様はどれを購入したらいいのかわからないものです。そこで、おすすめの商品を掲載することでコンバージョン率をあげることができます。
購入までのあと一歩が届かない
この店舗はコンバージョン率が課題でした。アクセス数は目標に達しているものの、なにも購入せずに離脱してしまうことに頭を悩ませる日々….。
数値を分析してみると、回遊の指標はそこまで悪くはなく、ある程度サイトを見てもらえていることがわかりました。
「初めての方おすすめ商品」の露出を増加
そこで、先ほど上げたような飲食店の接客をイメージしてみることにしました。お客様がなにを注文しようか迷っている状態と言えます。ましてやオンラインはオフラインとは違い、なにも注文せずに帰ることができます。
お客様に対し、オフラインよりも明確におすすめの商品を打ち出す必要がございます。
この店舗では「初めての方おすすめ商品」として、今までページ下部に合ったコンテンツを上部に配置して、お客様の目に必ず入るようにしました。
コンバージョン率が21%アップ
「初めての方おすすめ商品」がお客様の目に入るようになった結果、新規客のコンバージョン率を21%上げることができました。その結果、売上にも大きなインパクトを与えています。
成功事例③(日用品系企業様の場合)
安いから売れる、ではない!?出荷実績から売れ筋商品を見極めよう
売上を上げるために、手に取りやすい安い商品を打ち出そう、というのは間違いではありません。しかし、それは本当にお客様に求められている商品なのか?を見極める必要があります。
例えば、全く必要性の感じない商品をタダであげる!と言われても欲しいとは思いません。今のは極端な例ですが、ニーズがなければ売れないということです。
実績から売れ筋の商品を捉え、その商品を伸ばしていきましょう。
1人当たりの購入金額の向上に頭を悩ませていた
この店舗は客単価が上がらないことが課題でした。アクセス数は目標に達しているものの、思うような金額・商品点数を購入頂けず、売上は未達成。どのようにしたらコンバージョン率を維持したまま一人当たりの購入金額を上げることができるのか。考える日々でした。
複数セット品のサイト内露出を強化
そこで、お客様の購入実績を分析したところ、同じ商品の2個セットよりも5個セットのほうがコンバージョン率が高いことに気が付きました。
また、一人当たりの購入点数は約3.5個と、2個セットの商品を2つ購入しているユーザーがいることがわかりました。
今まで安いという理由で2個セットの商品の販促に力を入れていましたが、金額が高い5個セットをメインに打ち出すことを決め、購入に至るまでの導線の整備などを行いました。
また、5個セットは送料無料にするなど、手に取りやすいようにしました。
客単価が120%にアップ
販促を2個セットから5個セットをメインにすることでコンバージョン率を維持したまま客単価を120%に上げることができ、目標にしていた売上を達成させることができました。
成功事例④(スポーツ用品系企業様の場合)
SEOは基本が大事!キーワードを選定してサイトを更新しよう
アクセス数を増やすために、SEOをやろう!でもなにから手を付けたらいいかわからない…とお悩みではないでしょうか。検索上位に食い込むにはなにか変わったことをやらないといけないのでは?と思うかもしれません。しかし、その必要はなく、SEOの基本とされる内容をしっかりとこなせば上位表示をさせ、自然検索でアクセス数を増やすことができます。
SEO対策をしたくてもノウハウ不足
この店舗はアクセス数をもっと増やしたいとご相談を頂きました。しかし、社内にSEOに精通した人はおらずノウハウ不足。SEOの必要性は感じていたもののどこから手を付ければよいかわからずにいました。
基本項目のタイトル、ディスクリプションの修正に注力
先ほどお話した通り、SEOは基本をしっかり行えば上位表示を狙うことができます。
まずは、上位表示を狙うべきキーワードを選定し、「タイトルタグとディスクリプションタグ」をキーワードに沿うように適正化しました。また、「パンくずリスト」と呼ばれるウェブサイト内でのウェブページの位置を示す情報を整備、「商品ページ」にキーワードが含まれるように修正を行いました。
3か月で変化が見られた
その結果、3か月目で表示回数が上昇しはじめ、施策を始める前の1年前と比較して表示回数とクリック率が3倍に上がりました。
※なお、食品系のEC業界は近年特にニーズが伸びていることもあり、別記事で詳細を説明しています。食品ECについて詳しくは以下の記事をご確認ください。
関連記事:伸びしろは最大!?急拡大する食品ECの現状と課題
まとめ
いかがでしたでしょうか。
上記は成功事例の一例で、ほかにも色々な施策を行い売上アップにつながった店舗が多くあります。
どの店舗でも共通して言えることは、
ECの売上の方程式を基に、問題点を洗い出し、活用できる資源を整理し、優先順位をつけて施策に臨んだことです。
「やりたいのにできない、だからやらない」ではなく、やるためにはどうすればよいかを常に考え、限りある資源を使ってどれを優先にして施策を実行していくか、の結果が売上アップにつながっています。
今後、色々な視点でノウハウをお伝えしていきますので、また紹介させていただきます。
自社ECサイト売上げアップの成功事例に関するよくある質問
- 自社ECサイトの売上アップ成功事例はどんなものがありますか?
- 日用雑貨・スポーツ用品などを商材として扱う企業様の成功事例を、当記事にて4点お伝えしています。
詳しくは当記事をご覧ください。
- 自社ECサイトの売上アップ成功事例の中ではどんな対策をしていますか?
- 成功事例の中では下記のような対策を行いました。詳しくは記事内で解説しています。
– キャンペーンメールで接点を作り続ける
– 初来店のユーザーに向け、「初めての方おすすめ商品」の露出を増加
– 複数セット品のサイト内露出を強化し、ユーザー訴求の面を増やした
– SEO対策の基礎を徹底