【2024年最新版】Googleショッピング広告とは?メリットデメリットと入稿方法も解説
近年、オンラインショッピングの利用が増えている中、ECサイトは「どのように自店の商品を消費者に見つけてもらうか」が重要な課題となっています。この問題を解決する一つの手段として注目されているのが「Googleショッピング広告」です。
ここではGoogleショッピング広告とは何か、運用のメリットとデメリット、そして出稿方法について詳しく解説します。また、掲載の仕組みや注意点についても触れていきます。
これからGoogleショッピング広告を使って販売促進を考えている方はもちろん、すでに運用中の方には今一度仕様を確認できる内容となっていますので、自社のビジネスに活かしていただければ幸いです。
そもそもGoogleショッピング広告とは
Googleショッピング広告とは、Googleの検索結果ページやGoogleショッピングタブに表示される広告です。商品の画像、価格、店名などの情報が記載され、検索ユーザーが商品を直感的に理解することができます。
具体的な表示形式は以下の通りです。
このように、Googleショッピング広告では商品の魅力を直接ユーザーに伝えることができるため、ECサイト運営者やネットショップ事業者にとって有効なマーケティング手法となっています。
Googleショッピング広告を出稿する3つのメリット
Googleショッピング広告の出稿には以下の3つのメリットがあります。
- リスティング(検索)広告よりも上部に表示される
- 商品を見せてからサイト誘導が可能
- クリック単価を安く出稿できる
リスティング(検索)広告よりも上部に表示される
Googleショッピング広告は、検索エンジンの結果ページ(SERP)上部に表示されるため、見込み顧客の視界に入りやすくなります。
このような位置づけにより、Googleショッピング広告はユーザーの目に留まりやすくなり、その結果として購買意欲の高いユーザーを自社サイトに誘導しやすい特徴を持っています。
つまり、ショッピング広告は高いコンバージョン率を実現する可能性を秘めていると言えます。
商品を見せてからサイト誘導が可能
また、商品の画像と価格を見せてからユーザーを商品サイトに誘導できる点が挙げられます。
この特徴によって、以下の2つの大きなメリットを享受できます。
1.視覚情報による誘導: ユーザーは商品の写真と価格を見て興味を持ち、クリックして詳細を確認します。そのため、商品の価格と見た目が明確になり、ユーザーの購買意欲を引き出すことが可能です。
2.高いコンバージョン率: 商品情報を見た後に自社サイトへ誘導するため、到着するユーザーはすでに商品への興味が高まっています。よって、購入に至る確率(コンバージョン率)が高くなります。
さらに、商品ごとにリンク先の設定が可能になっているため、効果の高い購買ページへとユーザーを誘導させることも可能です。
クリック単価を安く出稿できる
Googleショッピング広告は、リスティング広告と比較すると競争率が低い傾向にあります。そのため、同じ予算でもより多くのクリックを獲得することが可能です。
また、広告の視認性も高く、ユーザーに直接商品画像や価格を見せることができるため、クリック率も上がりやすい広告フォーマットと言えます。
Googleショッピング広告を出稿する2つのデメリット
Googleショッピング広告の出稿には大きなメリットがありますが、それには少なからず手間と時間が必要となります。
これらの点を理解した上で、Googleショッピング広告への出稿を検討することが重要です。
フィード作成や更新に手間がかかる
Googleショッピング広告を出稿するには、商品情報を一覧にしたデータフィードを作成する必要があります。
データフィードには商品名や価格、画像URL、在庫状況などの詳細情報を記載し、Google Merchant Centerにアップロードします。しかし、このフィード作成は、商品数が多いと非常に手間がかかるため、あらかじめリソースの確保が必要となります。
また、フィードの更新も忘れてはいけません。価格変動や在庫切れなど、商品情報が変わった際には必ずフィードを更新する必要があります。
これらの作業を自動化することも可能ですが、そのためのシステムを構築するとなるとここでも人的リソースとコストがかかってしまうことを理解しておきましょう。
キーワード単位の入札調整ができない
Googleショッピング広告は、商品中心の広告配信が特徴であり、多くのメリットをもたらしますが、一方で「キーワード単位の入札調整ができない」というデメリットも存在します。
一般的な検索広告では、特定のキーワードに対して入札金額を設定し、その金額に応じて広告の掲載される順番を調整することが可能です。
例えば、「スニーカー」よりも「ランニングシューズ」の方が自社サイトへの誘導が重要な場合、後者のキーワードに対して高い入札金額を設定し、上位表示を目指すことができます。
しかし、Googleショッピング広告では、このようなキーワードごとの入札調整は行うことができません。商品が何であれ、その出稿にかかる費用は一律です。これは、一部の商品に対して高い広告費を投じたい場合、その自由度が制限されるというデメリットにつながります。
Googleショッピング広告出稿の流れ
Googleショッピング広告の出稿の流れは以下の通りです。
1.Google Merchant Centerアカウントを開設
2.データフィードを作成・アップロード
3.ショッピングキャンペーンを作成
以下で詳しく解説します。
Google Merchant Centerアカウントを開設
まずはGoogle Merchant Centerアカウントを開設する必要があります。こちらのページにアクセスし、「始める」を選択した後、必要な情報を入力していきます。必要な情報には以下のようなものがあります。
- ビジネスの名前(ビジネス名)
- 店舗の所在地(国)
- タイムゾーン
- WebサイトURLの設定
これらの情報を入力した後、Webサイトの所有権を証明するための確認作業を求められるため、Google Analyticsアカウント、Googleタグマネージャーアカウント、WebサイトへのHTMLアップロード、のいずれかの方法を使って証明します。
次にGoogle広告アカウントと紐付けを行い、アダルトコンテンツの有無、ポリシー審査へと進み、設定を完了させると、Google Merchant Centerアカウントの設定は完了です。
データフィードを作成・アップロード
Google Merchant Centerに商品情報を送信するには、商品フィードを作成しなければなりません。データフィードとは、商品情報をまとめた一覧表のことで、商品名、価格、画像URL、商品ページのURLなどを含むファイルです。
データフィードの作成には、ExcelやGoogleスプレッドシートを使用します。入力する商品データの属性には、「必須」と「任意」の2つの要素があるため、こちらのページで確認し、漏れがないよう登録していきましょう。
作成した商品フィードを選択し、画面右上の「今すぐ取得」をクリックすることで、商品フィードの審査が開始されます。審査期間には3日程を要するため、次のキャンペーン作成の準備をしておきましょう。
ショッピングキャンペーンを作成
Google Merchant CenterアカウントからGoogle広告の紐付けを完了した後、Google広告の「販売促進」「ショッピング」を選択してキャンペーン作成を開始しましょう。遷移先の画面で、先ほど作成したGoogle Merchant Centerアカウントを選択します。
そして、スマートショッピングキャンペーン、もしくは通常のショッピングキャンペーンの選択を行う必要があります。
前者は、入札戦略として、全体の費用対効果を最大化する設定(コンバージョン値を最大化する設定)しかできないため、入札戦略を自動で行いたくない場合は、後者の通常のショッピングキャンペーンを選択しましょう。
ショッピング広告の掲載の仕組みとは
Googleショッピング広告は、Google Merchant Centerというツールに事前に登録した商品データをもとに表示されます。データフィードと呼ばれるこの商品情報には、商品の名称、価格、画像URL、商品ページURLなどが含まれています。
具体的な流れは以下のようになります。
1.まず、商品情報をGoogle Merchant Centerにアップロードします。
2.次に、Google Adsでショッピングキャンペーンを作成し、広告を配信します。
3.ユーザーが商品を検索すると、オークション形式で入札競争が行われ、該当する商品のショッピング広告が表示されます。
4.ユーザーは広告をクリックすることで、直接商品ページにアクセスできます。
このように、Googleショッピング広告は商品の具体的な情報を提示しながら、直接商品ページに誘導することが可能です。そのため、ユーザーが求める商品情報を手軽に提供でき、効果的な広告展開を行うことが可能となります。
Googleショッピング広告を掲載する際の注意点
Googleショッピング広告を掲載する際は以下の2点に注意しましょう。
- フィードを常に最新の状態にしておく
- ショッピング広告が掲載できない商材を理解しておく
以下で詳しく解説していきます。
フィードを常に最新の状態にしておく
Googleショッピング広告を効果的に活用するためには、商品情報のフィードを常に最新の状態に保つことが重要です。フィードとは、商品情報を一覧化したデータのことで、商品の名前、価格、画像 URL 等を含みます。
商品の在庫状況や価格が変動した場合、それらの情報がフィードに反映されていないと、ユーザーが商品ページにアクセスした際に期待していた情報と異なる状況に出くわすことになります。これはユーザー体験の低下につながり、結果的に広告のパフォーマンス低下を招く可能性があります。
定期的なフィードの更新はもちろん、商品情報に大きな変更があった際にはすぐに反映させることで、ユーザーに対して常に最新の情報を提供し、購買体験を向上させることができます。
ショッピング広告が掲載できない商材を理解しておく
Googleショッピング広告は、多くの商材に対応していますが全ての商品を掲載できるわけではありません。特に、成人向けコンテンツ、争議を引き起こす可能性のある商品、偽造品、危険な商品やサービス等はGoogleポリシーにより掲載が禁止されています。
また、商品の情報が不足している場合や、価格、在庫状況が実際と異なる場合も掲載ができません。そのため、掲載を考えている商品がGoogleのポリシーに違反していないか、また商品情報が適切に記載できているかを事前に確認することが大切です。
具体的に掲載できない商材の例はこちらを確認してください。
まとめ
本記事では、Googleショッピング広告の基本的な概念からメリット、デメリット、そして出稿方法まで詳しく解説しました。
Googleショッピング広告は、具体的な商品を前面に出すことで消費者の関心を引きつけ、検索結果の上位に表示されるという大きなメリットがあります。一方で、フィードの作成や更新に手間がかかること、キーワード単位の入札調整が難しいというデメリットも存在します。
しかし、適切な管理と理解をもって活用すれば、高い効果を出すツールとなり得ます。特にECサイトやネットショップを運営している方には、強力なマーケティング手法の一つと言えるでしょう。
Googleショッピング広告に関するよくある質問
- Googleショッピング広告とは何ですか?
- Googleの検索結果ページやGoogleショッピングタブに表示される広告です。商品の画像、価格、店名などの情報が記載され、検索ユーザーが商品を直感的に理解することができます。
- Googleショッピング広告を掲載する際の注意点を教えてください。
- 「フィードを常に最新の状態にしておく」「ショッピング広告が掲載できない商材を理解しておく」の2点が特に大切です。詳しくは、本記事をご確認ください。