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【2024年版】楽天市場における転換率(CVR)の平均値とは?改善施策と事例もご紹介

【2024年版】楽天市場における転換率(CVR)の平均値とは?改善施策と事例もご紹介

楽天市場は現代のEC業界で欠かせない存在となっています。その中でも、特に注目される指標が「転換率(CVR)」です。

転換率とは、サイト訪問者が商品を購入するまでに至る割合のことを指し、この値が高いほど集客したユーザーを取りこぼしなく顧客に転換できていることになります。しかし、平均的な転換率を知らなければ、その数字が良いのか悪いのか判断することは難しく、また転換率を上げる方法も知らなければ改善施策を立てることもできません。

そこで本記事では、楽天市場の転換率について詳しく解説し、CVRの改善施策と成功事例をご紹介します。今日からすぐに実践できる施策を紹介していますので、自社のEC売上改善に役立ててください。

楽天市場における転換率(CVR)とは?


楽天市場における転換率(CVR)とは、サイト上での表示回数に対する購入者数の割合を示す重要な指標です。具体的には、「自社商品の閲覧者数のうち、何人が商品を購入したか?」をパーセンテージで表します。その数値が大きいほど、多くの顧客が商品を購入しているということで、ビジネスの成功を示す一つの指標となります。

具体的な計算方法は以下の通りです。
CVR(%) = (購入者数 ÷ 商品アクセス数) × 100

楽天市場だけでなく、他のECサイトでも同様の計算式が用いられていますが、サイトの特性や業界により、用いられる指標や平均転換率は異なります。

楽天市場で目安とされている平均転換率(CVR)


楽天市場における平均的な転換率(CVR)は概ね3%前後とされています。これは、訪問者100人に対して3人が購入に至るという意味です。ただしCVRは、商品ジャンルや商品の価格帯、シーズンなどによって大きく変動します。

※指定ジャンルの複数のサブジャンルTOP10の平均値から算出
例えば、高額商品である家電はさまざまな商品との比較が入るためCVRが低くなりやすいです。一方、食品はリピート購入が多いためCVRが高い傾向にあります。したがって、自社の商品やサービスがどの範囲に収まっているかを確認し、それに対する施策を考えることが重要となります。

楽天市場で転換率(CVR)をアップさせる5つの施策


楽天市場における転換率(CVR)をアップさせるために、以下の5つの施策を実行しましょう。

  • RMSで転換率の低いページを把握する
  • 回遊率を高めるサイト作りを意識する
  • レコメンド商品の設定を徹底する
  • 店舗外へユーザーを誘導しない
  • 決済方法を増やす

RMSで転換率の低いページを把握する

まずRMS(店舗運営システム)を活用して転換率の低いページを把握しましょう。RMSのアクセス解析機能を使えば、店舗内の各ページがどれだけ売り上げに貢献しているか、具体的な数値で見ることができます。

例えば、ページ別の訪問数と注文数を見比べることで、多くの訪問があるにも関わらず注文につながらない「転換率の低いページ」を見つけることができます。

こうした流入数が多く、転換率の低いページは改善の余地があり、優先的に対策を講じるべきといえます。具体的な改善策としては、商品説明の見直しや、レイアウトの改善、レコメンド商品の見直し等が考えられます。

また、一定のアクセス数はあるが転換率が著しく低いページなどは、流入キーワードと商品ページの内容に乖離がある可能性が高いと考えてよいでしょう。例えば、該当の商品ページが1人暮らし用の商品なのであれば、流入キーワードに「1人暮らし用」や「単身者向け」などのキーワードを含め、複合キーワードとして狙う方法もあります。

流入キーワードを2語、3語と増やすほど、流入数自体は減っていきますが、その分ユーザーのニーズは明確になっていくため、流入キーワードと商品ページの内容に乖離がなくなり、転換率の向上が期待できるでしょう。

回遊率を高めるサイト作りを意識する

楽天市場で転換率を上げる重要な一手が、ユーザーの「回遊率」を高めることです。具体的には、ユーザーが店舗内をより長く、より多く閲覧することで、購入につなげやすくする施策を指します。

まずは商品ページ設計に注目しましょう。商品詳細だけでなく、商品の魅力を引き立てる写真やビジュアル、レビューや口コミも掲載することで、顧客の購買意欲を引き出すことができます。

次に、関連商品の紹介も重要です。購入を検討している商品と関連性の高い商品を提示することで、ユーザーの興味を引きつけ、店内での滞在時間を延ばすことができます。

そして、使いやすいサイト構造を心掛けることも大切です。無駄なクリックや混乱を避けるため、直感的に操作できるUI/UXデザインが求められます。

昨今はスマホ閲覧ユーザーが増えているため、スマートフォンユーザー向けのUIやUXに調整し、ユーザビリティを高めることも重要です。

楽天RMSでは昨今増加傾向にあるスマホ閲覧ユーザーに対応するため、「商品の並び替え・絞り込みソート機能」などを公開しています。

楽天RMSに実装されたスマートフォンユーザー向けの新機能については、下記の記事で詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。

関連記事:楽天RMS-新機能の活用法

レコメンド商品の設定を徹底する

楽天市場で転換率を上げるためには、レコメンド商品の設定を徹底することが重要です。レコメンド商品とは、顧客の購入履歴や閲覧行動から推測される「次に買いそうな商品」を自動的に表示する機能のことを指します。

このレコメンド機能は、顧客の興味・関心を引いて購入意欲を刺激するため、購入確率が高まり、結果的に転換率(CVR)向上に繋がります。

まずはRMSでレコメンド商品の設定を行い、それを商品ページやカートページに表示させるようにしましょう。また、表示する商品は定期的に見直し、最適な提案ができるように管理することも重要です。このような工夫を凝らすことで、初回訪問したユーザーからリピーターへと顧客を育て上げることが可能となります。

店舗外へユーザーを誘導しない

ユーザーが楽天市場内で完結できるよう、必要な情報は全て店舗ページ内にて提供することがベストです。そうすることでユーザーは迷わずに購入手続きを進めることができ、結果的に転換率(CVR)の向上に繋がります。

楽天市場では外部リンクの設置は原則禁止」になりますので、楽天市場で店舗運営を行う担当者様はご留意ください。

決済方法を増やす

楽天市場での転換率を上げるためには、ユーザーの利便性を追求することが重要になりますが、その一環として「決済方法を増やす」ことが挙げられます。
楽天市場では、現在以下のような決済方法が利用可能です。
1.クレジットカード
2.銀行振込
3.後払い決済
4.代金引換
5.Apple Pay
6.コンビニ決済(セブンイレブン・ローソン、郵便局ATM等)
7.PayPal(ペイパル)
8.ショッピングクレジット/ローン
9.オートローン
10.リース
11.請求書払い
12.Alipay(支付宝)

これらの決済方法になるべく多く対応することで、購入者の購入時の手間を減らし、無駄な離脱を防ぐことができます。特に楽天ペイやクレジットカードなどの即時決済は、スムーズな購入体験を提供できるでしょう。

また、新たな決済方法を導入する際は、その情報をユーザーに適切に伝えることも重要です。商品ページや決済画面に明示的に表示することで、購入を後押しすることができます。

成功事例のご紹介


以下では楽天市場における転換率の向上によって売上が拡大した事例を紹介していきます。

【事例紹介】匠ソリューションズ株式会社様

高品質な布ナプキンブランド「JEWLINGE(ジュランジェ)」を展開している匠ソリューションズ株式会社(本社宮城県)は、自社ECサイトや楽天市場店など5つのネットショップを運営しています。

同社は2018年12月から、いつも.の制作代行サービス「SUGOUDE(スゴウデ)」を契約しており、楽天市場店のページ改善に取り組んだ結果、店舗の転換率が向上して売上が拡大し、2020年における楽天市場店の年商は過去最高となりました。

課題:2018年に社内のデザイナーが退職したため、ECサイトの制作リソースを補う必要があった。

対策:2018年12月に定額制の制作代行サービス「SUGOUDE」を契約。2019年2月と2020年3月に契約アカウントを追加(合計3アカウント契約)。

成果:主に楽天市場店のページ改善に取り組んだ結果、店舗の転換率が向上して売上が拡大し、2020年における楽天市場店の年間売上高は過去最高となった。

事例記事:https://itsumo365.co.jp/voice/19801

【事例紹介】株式会社ダリヤ様

「サロンドプロ」や「パルティ」などのヘアカラーブランドで知られる株式会社ダリヤ(本社愛知県)は、「エブリ」など一部のブランドを展開しているアンナドンナ事業部のEC事業を強化するため、いつも.の「楽天鉄則コンサルティングサービス」や「楽天RPP広告運用代行サービス」を契約しています。

2017年4月から、ページ改善やキーワード対策、セール対策など、さまざまな施策に取り組んできた結果、楽天市場店の2021年6月時点の転換率(コンバージョン率)が契約前の3.1倍に向上するなど、大きな成果を上げています。

課題:2005年から運営している楽天市場店が、2010年代に入ると成長の踊り場を迎え、売上を伸ばす方法を自分たちだけでは見つけられずにいた。

対策:2017年4月に「楽天鉄則コンサルティングサービス」、2018年6月からは「楽天RPP広告運用代行サービス」を追加で契約。

成果:楽天市場店の転換率(コンバージョン率)が契約前の3.1倍に向上し、売上高も伸びている。

事例記事:https://itsumo365.co.jp/voice/19712

まとめ

楽天市場での転換率(CVR)向上は、まずRMSを用いて転換率の低いページを把握し、次に回遊率を高めるサイト作りに取り組みます。

丁寧な商品説明や流入キーワードの調整、ユーザーの関心を惹き付けるコンテンツを用意することで、各商品ページの転換率を高めることが可能です。

また、レコメンド商品の設定を徹底することで、ユーザーの購買意欲を引き出し、その結果CVRを向上させることもできます。ユーザーがサイトを離れることのないように、ページ内で全て完結する仕組み作りが求められます。

そして、多様化する決済方法にもなるべく対応するようにしましょう。ユーザーが購入をためらう原因の一つに、利便性の低い決済方法があげられます。楽天市場では様々な決済手段が提供されていますので、ターゲットユーザーが利用する決済方法に応じて対応を進めていきましょう。

いつも. マーケティングチーム
いつも. マーケティングチーム
いつも.のマーケティングチームです。
ECが大好きなメンバーが集まっています。国内からグローバル、自社からAmazon&楽天市場まで、ECにまつわるあらゆることを発信していきます!

楽天市場の転換率に関するよくある質問

 

楽天市場における転換率とは?
楽天市場における転換率(CVR)とは、サイト上での表示回数に対する購入者数の割合を示した値です。具体的には、「自社商品の閲覧者数のうち、何人が商品を購入したか?」をパーセンテージで表したものになります。この数値が大きいほど、より多くの顧客が商品を購入していることになるため、各商品ページにおける施策が正しく行えていることを示す1つの指標になります。
楽天市場における転換率の平均は?
楽天市場における一般的な商品の平均転換率(CVR)は、3%前後といわれています。しかし、大型家電などの高額商品は、購入検討期間が長くなる商品ジャンルに当たるため、他の商品ジャンルに比べて転換率が低くなる傾向にあり、1%前後になる場合が多いでしょう。
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