【図版解説】Amazonバリエーション登録のやり方と注意点を徹底解説!
Amazonで販売する際、商品にはそれぞれカラーやサイズなどが存在するため、同じ商品であっても複数の選択肢をユーザーに対して提示する必要があるでしょう。
カラーやサイズごとに個別ページを作成して出品することも可能ですが、1つのページにまとめる方法があればとても便利ですよね。
ユーザーも商品を探しやすくなります。
そのような「あったらいいな」を実現した機能が、Amazonバリエーション登録です。
しかし、「バリエーションはどうやって登録するの?」「メリットやデメリットは?」といった疑問や不安を抱える方も多いでしょう。
株式会社いつもには、これまで数々の国内EC販売事業者に対して、EC戦略の立案からAmazonでの販売戦略までを支援してきた実績があります。
本記事では、株式会社いつもが培ってきた下記の知見を画像を交えて分かりやすく解説します。
- Amazonバリエーション登録とは?
- Amazonバリエーション登録のメリット
- Amazonバリエーション登録のデメリット
- Amazonバリエーション登録の手順
- Amazonバリエーション登録の注意点
Amazonでの販売を成功させたい方、バリエーション登録を活用して売上を伸ばしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、バリエーション登録に関する具体的な疑問や相談がある方は、お気軽に株式会社いつもまでお問い合わせください。
※閲覧時期により本記事でご紹介の情報は変更・更新されている場合がございます。
Amazonバリエーション登録とは?
Amazonバリエーション登録とは、サイズやカラー・容量など複数のバリエーションがある商品を、1つの商品ページ(カタログ)にまとめて出品できる機能です。
たとえば、Tシャツを販売する場合、S・M・Lといったサイズの違いを個別に商品登録するのではなく、1つの商品ページにまとめて登録できます。
これにより、購入者は一目で全てのバリエーションを確認でき、商品を選びやすくなるのです。
Amazonバリエーション登録では、親ASIN(Amazon Standard Identification Number)と子ASINという概念を使用しています。
親ASINはバリエーションをまとめたメインの商品ページを指し、子ASINは各バリエーションごとの個別の商品を指します。
たとえば、Tシャツの親ASINに対して、Sサイズの青いTシャツが1つの子ASIN、Mサイズの赤いTシャツが別の子ASINといった構造です。
この親子ASINの構造により、販売者は商品の管理が一元化され在庫管理や価格設定が容易になり、購入者は一目で全てのバリエーションを確認できるため、ユーザビリティーが向上します。
また、全てのバリエーションが1つのページに集約されることで、レビューや評価も統一され、商品ページの信頼性が向上する点も大きな特徴です。
バリエーション登録は、特に多くのバリエーションを持つ商品を販売する際に効果的ですが、他にはどんなメリットがあるのでしょうか、以下で詳しく解説します。
Amazonバリエーション登録のメリット
Amazonバリエーション登録は、販売戦略を効果的に推進するための強力なツールです。
バリエーション登録によって商品ページを1つにまとめることで、下記3つのメリットが得られます。
- 購入率アップ
- 商品管理が楽になる
- SEO効果が期待できる
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
購入率アップ
商品ページを1つにまとめることで、購入者が複数の商品を比較しやすくなり、結果的に購入率がアップするメリットがあります。
たとえば、Tシャツを販売する際に、サイズやカラーをバリエーションとしてまとめると、購入者は一目で全ての商品の選択肢を確認でき、複数の商品ページを行き来する手間が省けます。
これにより、購入の意思決定がスムーズになり、購入率の向上が期待できるのです。
また、関連商品の提案がしやすくなるため、追加購入の促進にもつながり、最終的な売上アップも期待できるでしょう。
商品管理が楽になる
バリエーション登録を行うことで、商品の管理が一元化され、在庫管理や価格設定が容易になります。
各サイズやカラーごとの在庫数を個別のページで管理する必要がなくなり、全てのバリエーションを一つの画面で確認・調整できるため、作業効率が大幅に向上します。
さらに、価格の変更やプロモーションの設定も一括で行えるため、更新漏れや設定ミスを減らすことも可能です。
このようにバリエーション登録を活用することで、全体的に管理コストが削減でき、運営の効率化も期待できるでしょう。
SEO効果が期待できる
バリエーション登録を行ってユーザーレビューや評価が一つのページに集まることで、検索結果で上位に表示されやすくなるなどのSEO効果が期待できます。
上位表示できれば検索結果からのトラフィックが増加するため、新規顧客の獲得につなげることが可能です。
新規顧客の獲得からレビューがさらに集まることで商品の信頼性の向上も期待できます。
Amazonバリエーション登録の注意点
Amazonバリエーション登録は、3つの大きなメリットがある強力なツールですが、注意点も存在します。
- アクセス数が減る可能性がある
- 商品ページの離脱率が上昇する可能性がある
それぞれの注意点だけでなく対策まで解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
アクセス数が減る可能性がある
バリエーション登録によって商品を1つのページにまとめることで、個別の商品ページが減少するため、全体的なアクセス数が減る可能性があります。
たとえば、「Tシャツ」と検索してバリエーションが異なる3つのページが上位表示されていた場合、1つに統合してしまうと、単純に検索結果上の露出割合が減ってしまいます。
露出割合の減少によって全体的なクリック数が低下し、最終的にアクセス数が減少してしまう可能性があるのです。
また、特定のバリエーションに対する認知度低下といった懸念も想定できるでしょう。
アクセス数の減少に対しては、以下の対策が考えられます。
バリエーション登録によって、販売者は管理工数の減少などのメリットが得られますが、商品が売れなくなってしまっては元も子もありません。
対策によって一定のアクセス数は補完できますが、最終的にはメリットと注意点を天秤にかけて利用するか判断することが大切です。
商品ページの離脱率が上昇する可能性がある
購入者が、統合された複数のバリエーションに混乱して適切な商品を選べない場合、商品ページの離脱率が上昇する可能性があります。
特にバリエーションが多岐にわたる場合に見られ、購入者は選択に迷い、最終的に購入を諦めてしまうのです。
また、バリエーションごとの違いが明確に伝わらない場合、購入者が商品に対して不信感を抱くこともあります。
不信感は離脱率の上昇やコンバージョン率の低下を招き、最終的には売上に悪影響を及ぼしてしまうのです。
離脱率や不信感に対しては、以下の対策が考えられます。
それぞれの注意点について対策を講じることで、Amazonバリエーション登録の効果を最大限に活用し、販売戦略を最適化できるでしょう。
Amazonバリエーション登録の手順
Amazonバリエーション登録は、下記の手順で行っていきましょう。
1.新規商品登録用ページにアクセス
2.「Amazon で販売されていない商品を追加します」からカテゴリーを選択
3.バリエーションタイプの選択
4.バリエーションごとの基本情報設定
5.バリエーションごとの詳細設定編集
それぞれのステップで行うことを、図版を交えて解説します。
新規商品登録用ページにアクセス
まず、Amazonセラーセントラルにログインします。
ログインできたら左上のメニューから「カタログ」→「商品登録」を選択します。
すると、新規商品を出品するためのページにアクセスできます。
「Amazon で販売されていない商品を追加します」からカテゴリーを選択
次に、出品情報を作成していきます。
商品名は親ASINに設定されるもので、子ASINにも影響する要素なため、忘れずに入力しましょう。
続いて、販売する商品のカテゴリーを選んでいきます。
検索欄に商品を入力すると該当のカテゴリーが表示されるので、商品に最適なカテゴリーを選択しましょう。
商品が正しいカテゴリーに分類されるようにすることが重要です。
バリエーションタイプの選択
カテゴリーを選んだ後は、バリエーションの設定を進めていきましょう。
「この商品にはバリエーションがあります」というチェックボックスをクリックすることで、バリエーションの設定欄が表示されます。
設定が表示されたら、バリエーションのタイプを選択しましょう。
サイズやカラーなど、複数の選択肢から適切なものを選びます。
この選択は、後のステップで設定する各バリエーションの基準となるので注意しましょう。
バリエーションごとの基本情報設定
バリエーションタイプを決めたら、次に各バリエーションごとの基本情報を入力していきましょう。
ここでは、サイズやカラーなどの基本的な項目を入力します。
バリエーションごとの詳細設定編集
最後に、各バリエーションごとの詳細情報を編集していきましょう。
ここでは、各バリエーションの基本的な項目にくわえ、商品説明やセール価格の設定を行うことが可能です。
各バリエーションが持つ特徴を明確に示すために、適切な画像や詳細な説明文を用意しましょう。
また、各バリエーションに対してSKUコードも記載しておくと、商品管理や売上把握に役立ちます。
SKU(Stock Keeping Unit)とは、在庫管理における最小の管理単位を表す用語で、在庫管理や注文処理の際に非常に重要な識別コードです。
ASINとは異なり、Amazon側から自動で設定されることはないため、出品者が任意で設定することが求められます。
子ASINの登録が完了すると、親ASINのタブ内に自動で組み込まれます。
セラーセントラルのメニューから「在庫」→「全在庫の管理」を選択して、適切にバリエーションが登録できているか確認しましょう。
詳細なAmazon商品ページ(カテゴリ)の作り方については、下記の記事で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
参考記事:Amazon商品ページ(カタログ)の作り方とは?手順や売れるポイントも解説 | ECマーケター by 株式会社いつも
Amazonバリエーション登録で注意すべき点
Amazonバリエーション登録では、下記の2点に注意しましょう。
- 商品ページのテーマを統一する
- 分かりやすい商品画像と説明文を用意する
それぞれどのような点に注意するべきか解説します。
商品ページのテーマを統一する
バリエーション登録を行う際には、商品ページのテーマを統一することが非常に重要です。
バリエーションは、サイズやカラー・容量など、商品に共通する要素で分類しましょう。
たとえば、Tシャツの商品ページに、サイズ違い(S・M・L)やカラー違い(赤・青・緑)をバリエーションとして登録するのは理にかなっています。
しかし、全く異なるデザインや用途の商品を同じページにまとめると、商品の統一性が失われ、購入者に混乱を招く可能性が高いです。
たとえば、スポーツ用Tシャツとカジュアル用Tシャツを同じバリエーションに含めるのは避けるべきでしょう。
統一されたテーマは、購入者が商品を簡単に理解し、比較できるようにするために重要です。
統一されていない場合には、購入者の不信感や混乱を招き、最終的な売上が減少してしまう可能性があるので注意しましょう。
分かりやすい商品画像と説明文を用意する
バリエーション商品を効果的にアピールするためにも、分かりやすい商品画像と説明文を用意しましょう。
商品画像は、バリエーションごとの違いを明確に伝えるために不可欠な要素です。
各バリエーションがどのように異なるのかを視覚的に示すことで、購入者は商品が選びやすくなります。
たとえば、カラーバリエーションの場合、それぞれのカラーが鮮明に写っている画像を掲載することが重要です。
また、サイズやデザインの違いが一目で分かるように、モデルなどを用意し着用画像といった詳細画像を追加することも効果的でしょう。
説明文では、各バリエーションの特徴や違いを簡潔かつわかりやすく記述することが求められます。
たとえば、サイズやカラー・材質などの違いを明確に説明し、購入者が迷うことなく商品を選べるようにしましょう。
各バリエーションのメリットや使用シーン・注意点なども記載することで、購入者に安心感を与え、購買意欲を刺激できます。
また、説明文にはSEO対策として重要なキーワードも適切に盛り込み、検索結果からの流入を増やす工夫も必要です。
上記2つのポイントを踏まえた商品ページを作成することで、購入者にとって分かりやすく魅力的なページが完成し、売上の向上につながっていくでしょう。
まとめ
Amazonバリエーション登録は、複数のサイズやカラー・容量などの商品を1つの商品ページ(カタログ)にまとめることができる方法です。
バリエーション登録を行うことで、購入者は全てのバリエーションを一目で確認でき、商品選びが容易になります。
また販売者側にもメリットがあり、商品カタログの統一感が高まることで、SEO効果や購入率の向上が期待できます。
Amazonでの販売を成功させるためには、バリエーション登録のプロセスをしっかりと理解し、適切に活用することが重要です。
上手に利用してより多くの購入者にリーチし、Amazonでの販売機会を最大化していきましょう。
Amazon バリエーションに関するよくある質問
- バリエーション登録によって売上が増えるのでしょうか?
- 購入者が商品を選びやすくなるため、結果的に売上アップが期待できます。
- バリエーションを後から既存商品に追加または、削除することは可能ですか?
- Amazonセラーセントラルから追加・削除が可能です。
- バリエーション登録を途中でやめた場合、どうなりますか?
- バリエーション登録を途中でやめると、未完成のバリエーションは表示されません。