公開日:2024年9月19日

【最新版】ECサイトにおける転換率(CVR)とは?平均値や改善策も解説

【最新版】ECサイトにおける転換率(CVR)とは?平均値や改善策も解説

昨今、インターネット上で商品を販売するECサイトの存在は当たり前となり、それにともなって、ECサイトに訪れるユーザーをどのように顧客へ変えていくのかが議論されるようになりました。いわゆる「転換率(CVR)」ですが、ECサイトにおける転換率(CVR)とは、サイト訪問者を顧客に変換できた割合のことを指します。

例えば、100人がサイトを訪問し、そのうち2人が商品を購入した場合、転換率は2%になります。

この転換率が高いほど、サイト訪問者を効率的に顧客へ転換できていると判断できます。

本記事では、ECサイトにおける転換率(CVR)について、その計算方法や平均値、そして具体的な改善策まで詳しく解説していきます。

そもそもECサイトにおける転換率(CVR)とは?


ECサイトにおける転換率(CVR)とは、Webサイトに訪問したユーザーのうち、商品購入や会員登録など、運営者が目標とするアクションを起こしたユーザーの割合のことです。

例えば、100人のユーザーがECサイトに訪問し、そのうち10人が商品を購入した場合、転換率は10%となります。ECサイトのビジネスにおいて、この転換率は重要な指標の一つとなります。なぜなら、転換率を向上させることで、大きく売上を向上できるからです。

転換率(CVR)の計算方法


ECサイトにおける転換率は、サイト訪問者数に対して、どれだけのユーザーが商品購入や会員登録といったコンバージョンに至ったのかを示す指標です。計算式は以下の通りです。

転換率(CVR)=転換数÷訪問数×100(%)

例えば、1ヶ月のサイト訪問者数が10,000人で、そのうち200人が商品を購入した場合、転換率は2%となります。ただし、転換率は、サイトの規模や業界、ターゲット層によって大きく異なるため、一概に平均値が決まっているわけではありません。

転換率(CVR)の目安や平均は?


ECサイト全体の平均CVRは約1~3%と言われています。 ただし、これはあくまでも目安であり、業界や商材、ターゲットなどによって大きく異なります。

例えば、顧客単価が低い日用品を扱うサイトと、高額なブランド品を扱うサイトでは、後者の方が一般的にCVRが低くなる傾向にあります。

下記に、業種別の平均CVRをまとめました。

このように、業種によって平均CVRは大きく異なるため、自社のECサイトの転換率が平均値を大きく下回っている場合は、改善の余地があると言えるでしょう。

次の章では、なぜ転換率の向上を目指す必要があるのかについて解説していきます。

なぜ転換率(CVR)の向上を目指す必要があるのか?


ECサイト運営において、転換率の向上を目指すことは、ビジネスの成功に直結する重要な要素だと言えます。なぜなら、転換率の向上は、以下の3つの点で大きなメリットをもたらすからです。

これらのメリットを享受することで、ECサイトは安定した収益基盤を築き、持続的な成長を実現していくことができます。逆に、転換率が低い状態が続くと、アクセス数や広告費が増えても収益に繋がらず、機会損失に繋がってしまいます。

各ECプラットフォーム(ECモール)において転換率を向上させるには?


ECプラットフォームによって、利用するユーザー層や販売商品の傾向が異なるため、転換率にも違いが見られます。例えば、楽天市場とAmazonでは、それぞれ以下のような特徴があります。

出店するECプラットフォームを検討する際には、自社の商品やターゲット顧客層と、各プラットフォームの特性との相性を考慮することが重要です。

楽天市場

楽天市場で売上を伸ばすためには、商品ページの改善やクーポン発行など、様々な施策が必要です。例えば、楽天市場では、独自のポイントシステムやセールイベントなどを活用することで、転換率を向上させることが可能です。

具体的には、以下の対策が挙げられます。

  • 楽天スーパーポイントを効果的に付与する
  • 楽天スーパーSALEなどのセールイベントに積極的に参加する
  • ショップレビュー、商品レビューの獲得に力を入れる

詳しくは以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:https://itsumo365.co.jp/blog/post-20781/

Amazon

Amazonで販売する際は、Amazon独自の販売システムを導入しているため、ユーザーの購買プロセスを理解することが重要です。例えば、Amazonプライム会員向けの配送サービスや充実したカスタマーサポートなどは、ユーザーの購買意欲を高める要因となっています。

Amazonは転換率を高める要素が多くありますが、競合も多い点が課題として挙げられます。そのため、Amazonで売上を伸ばすためには、SEO対策や広告運用などを駆使し、自社商品をユーザーの目に触れやすくする必要があります。

関連記事:https://itsumo365.co.jp/blog/post-3249/

転換率(CVR)が低くなる3つの原因とは?


ECサイトを運営していても、なかなか成果が出ない…とお悩みの方も多いのではないでしょうか。 転換率(CVR)が低くなる原因はさまざまですが、大きく以下の3つに分類できます。

上記のような原因によって、ユーザーがサイトから離脱してしまい、結果として転換率(CVR)の低下に繋がっていると考えられます。

ユーザー目線で設計されていない

ECサイトのデザインや構成は、ユーザーにとって使いやすく、分かりやすいものになっているでしょうか?
ユーザーが商品を探しにくかったり、購入手続きが分かりにくかったりすると、途中で離脱してしまう可能性が高まります。例えば、以下のような点が挙げられます。

このようなユーザー目線ではないECサイトは、転換率の低下に繋がってしまうため、改善が必要です。

適正な情報を訴求できていない

ECサイトにおいて、ユーザーが求める情報が欠落していたり、分かりにくく掲載されていたりすると、購買意欲が減退し、転換率低下に繋がります。ユーザーが商品を購入するまでに必要な情報は、商品によって異なりますが、例えば、家電製品であれば、下記のような情報が重要視されます。

商品ごとに必要な情報を網羅することで、ユーザーの不安を解消し、購入を後押しすることができます。

広告ターゲティングがずれている

せっかくサイトに訪問してくれても、購買に繋がらないユーザーばかりに広告を配信していては、転換率の向上は見込めません。 ECサイトへのアクセス数を増やすことは重要ですが、購買意欲の低いユーザーを集めても意味がないため注意が必要です。

ターゲット設定がずれていると、広告費用の無駄に繋がったり、クリック率(CTR)が低下したりする原因にもなります。 広告ターゲティングは、年齢や性別、興味関心、地域などの細かい設定が可能です。 自社商品と親和性の高いユーザーに適切な広告を配信し、転換率の向上を目指しましょう。
関連記事:https://itsumo365.co.jp/blog/post-19704/

転換率(CVR)を上げるユーザー目線の施策8選


ECサイトにおける転換率向上には、ユーザー目線に立った改善が欠かせません。ここでは、具体的な8つの施策を紹介します。

自社分析を綿密に行う

ECサイトの転換率改善において、まず最初に取り組むべきことは、現状を把握するための自社分析です。自社分析を綿密に行うことで、ECサイトにおける強みや弱みを客観的に理解することができます。

例えば、以下の項目を分析してみましょう。

これらの項目を分析することで、ECサイトの現状を把握し、改善すべき点を明確化することができます。

ペルソナを見直しターゲティング精度を上げる

ECサイトにおける転換率向上には、誰に商品を販売したいのかを明確化し、顧客ターゲティングの精度を高めることが重要です。

顧客ターゲティングとは、自社の商品やサービスに関心の高い顧客層を絞り込み、マーケティング活動を行うことです。顧客ターゲティングを行う際に役立つのが「ペルソナ設定」になります。

ペルソナとは、商品やサービスの典型的な顧客像を、年齢や性別、職業、年収、家族構成、趣味、ライフスタイル、価値観などの属性情報、行動パターンに具体的に当てはめたものです。

例えば、以下のような表を用いてペルソナを設定します。

ペルソナを分析することで、どのようなユーザーに、どのような方法で情報を届け、商品を購入してもらうかを想定できます。しかし、ペルソナ設定は一度行えば終わりではありません。なぜなら、市場のトレンドや顧客ニーズは常に変化していくからです。

定期的にペルソナを見直し、最新の情報に基づいて更新していくことが重要となります。

ECサイト内の導線を見直す

ECサイト内の導線とは、ユーザーが商品を閲覧してから購入に至るまでの経路のことです。 ユーザーが迷わずスムーズに購入まで進めるよう、分かりやすく設計されていなければなりません。

例えば、以下のような改善を検討してみましょう。

導線を改善することで、ユーザーのサイト内回遊を促進し、購買意欲を高める効果が期待できます。

情報を整理する

商品やサービスについて、ユーザーが求める情報が整理され、見やすく伝わりやすい状態になっているか今一度確認しましょう。
例えば、下記のような点が挙げられます。

情報を整理することで、ユーザーが購入を検討する際に生じる疑問や不安を解消し、スムーズな購買体験を提供することができます。結果として、転換率の向上につながります。

決済方法を増やす

ECサイトで商品を購入する際、ユーザーは自分の使いやすい決済方法を選びたいと考えます。

もし希望する決済方法がなければ、購買意欲が減退し、カゴ落ちに繋がってしまう可能性もあるでしょう。ユーザーがストレスなく購入を完了できるよう、ニーズの高い決済方法を可能な限り導入していくことが重要です。

口コミ(レビュー)を増やす

購入を迷っているユーザーの背中を押す要素として、他のユーザーの口コミ(レビュー)は非常に有効です。商品やサービスに対して、第三者がどのような感想を持っているのかは、ユーザーにとって参考になる情報となります。

クーポンや特別セールなど特典を用意する

クーポンやポイント還元、期間限定セールなど、お得な情報をユーザーに提供する施策も効果的です。

ユーザーは特典を得ることで、購買意欲が高まる傾向にあるため、購買の後押しになる可能性があります。ここでは「今が買い時」と思わせることが重要です。

しかし、安易に値引きを行うとブランドイメージを損なったり、利益を圧迫してしまう可能性もあるため注意が必要です。クーポン配布やセールを行う際は、自社サイト全体の売上目標や、顧客獲得目標などを考慮し、戦略的に実施しましょう。

分析・解析を行う

施策の効果を最大化するため、アクセス解析ツールなどを活用して分析・解析を行うことも重要です。代表的な指標には下記のようなものがあります。

これらの指標を分析することで、ユーザーの行動を把握し、サイト改善に繋げることができます。

例えば、特定のページの離脱率が高い場合は、ページの内容に問題がある可能性があります。 ページのデザインやコンテンツを見直し、ユーザーが求める情報が得られるよう改善することで、離脱率の低下、ひいては転換率の向上が見込めます。

このように、分析・解析を通してユーザーの行動を理解し、改善を繰り返すことが重要です。

まとめ

転換率は、ECサイトの売上を左右する重要な指標です。

転換率を向上させるためには、以下のような施策を実施することが重要です。

  • ユーザー目線でサイト設計を行う
  • 顧客ニーズに合った情報発信や広告展開を行う
  • 導線の改善や決済方法の拡充など、サイトの使いやすさを追求する

これらの施策を通して、ユーザーにとって価値のあるECサイトを構築していき、転換率向上、ひいては売上拡大へと繋げていきましょう。

いつも. マーケティングチーム
いつも. マーケティングチーム
いつも.のマーケティングチームです。
ECが大好きなメンバーが集まっています。国内からグローバル、自社からAmazon&楽天市場まで、ECにまつわるあらゆることを発信していきます!

EC 転換率に関するよくある質問

 

転換率(CVR)の計算方法
A.ECサイトにおける転換率(CVR)は、サイト訪問者数に対して、どれだけのユーザーが商品購入や会員登録といったコンバージョンに至ったのかを示す指標です。計算式は以下の通りです。
転換率(CVR)=転換数÷訪問数×100(%)
例えば、1ヶ月のサイト訪問者数が10,000人で、そのうち200人が商品を購入した場合、転換率は2%となります。ただし、転換率は、サイトの規模や業界、ターゲット層によって大きく異なるため、一概に平均値が決まっているわけではありません。
なぜ転換率(CVR)の向上を目指す必要があるのか?
ECサイト運営において、転換率(CVR)の向上を目指すことは、ビジネスの成功に直結する重要な要素だと言えます。なぜなら、CVRの向上は、以下の3つの点で大きなメリットをもたらすからです。

・売上向上に繋がる
・広告費用対効果(ROAS)の改善
・優良顧客の獲得

これらのメリットを享受することで、ECサイトは安定した収益基盤を築き、持続的な成長を実現していくことができます。

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