公開日：2023年11月28日
最終更新日：2024年1月4日

Amazonという巨大なECプラットフォームにおいて、自社の商品を印象付け、消費者に魅力を伝えるためにはどうしたらよいでしょうか。その答えの一つとして、Amazonブランドストーリーが存在します。
Amazonブランドストーリーでは、商品だけでなく、ブランド自体の価値を強調し、消費者に深く訴求することが可能です。本記事では、そんなAmazonブランドストーリーのメリットと注意点、そして作成方法について徹底的に解説します。
これからAmazonで商品販売を始める方や、すでに販売を始めているがさらに効果的な販売促進を行いたい方はぜひ最後までご覧ください。

Amazonブランドストーリーとは？

Amazonブランドストーリーとは、Amazonが2021年12月に提供した機能の一つで、自社のブランドや商品の背景を描くためのストーリーテリング機能です。売り手は自社ブランドの起源、価値、ミッションなどを画像・コンテンツを用いて紹介することができ、その商品がどのように消費者の生活を豊かにするかを感情的に伝えることができます。

Amazon ブランドストーリーは、通常の商品説明やスペックだけでは伝えきれない商品の魅力や、ブランドの信念をユーザーに伝えるためのスペースとなります。また、ブランドストーリーはAmazonが用意したデザインやレイアウトを使用して作成されるため、視覚的に魅力的な形でユーザーに訴求することが可能です。

Amazonブランドストーリーのメリット

Amazonブランドストーリーのメリットとして、以下の5つがあげられます。

販促費を使わずに商品を販促できる

Amazonブランドストーリーを活用すれば、販促費を抑えつつも自社商品を効果的にアピールできます。通常、商品の広告や宣伝には大量の広告費が必要となりますが、Amazonブランドストーリーではその必要がありません。
Amazonブランドストーリーは、自社の商品ページに無料で導入可能です。
コンテンツが充実していれば、ユーザーは自社の商品ページを訪れるだけでブランドや商品の魅力を直感的に理解できます。

これまで以上に商品の魅力を訴求できる

Amazonブランドストーリーを利用することで、これまで以上に商品の魅力を訴求することが可能です。通常の商品紹介では伝えきれない商品開発の背景やブランドの理念など、深みのある情報をシェアすることができます。

例えば、自社製品が環境に配慮した素材を使用している場合、製品開発の過程やその理由をブランドストーリーに組み込むことで、購入者により深い理解と関心を持ってもらうことができます。また、商品の使用方法やライフスタイルにおける活用例など、具体的なシーンを訴求することも可能です。

自社のブランディングを強化できる

Amazonのブランドストーリーは、自社のブランディングを強化するための最適なツールです。伝えたいメッセージがストレートに伝わるように、自社のブランドイメージやブランドメッセージを自由に表現できます。

例えば、ブランドの起源やブランドが掲げる価値観、商品開発の背景などをストーリーとして綴ることができます。顧客に対して、自社の商品がただの消費財ではなく、一つ一つにストーリーや思いが込められていることを理解してもらうことが可能です。

自社の他の商品も紹介できる

Amazonブランドストーリーは、自社の他の商品も紹介する絶好の場所となります。具体的には、ブランドストーリーのページ内で、主要な商品だけでなく、関連商品や新商品の紹介も可能です。

ユーザーはブランドの製品群を一覧で見ることができるため、ブランドの全体像を把握しやすくなるメリットがあります。

例えば、あるブランドがスニーカーを主力商品として販売している場合、そのブランドストーリー内でTシャツやキャップなど、他の関連商品を紹介することで、一貫したブランドイメージを消費者に伝えることができます。

また、新商品の発売情報を迅速に消費者に伝えるためのプラットフォームとしても活用することができます。これにより、新商品の認知度向上と早期の購入促進を実現できます。このような機能を活用することで、ブランド力の向上と商品の販売促進が可能となります。

消費者心理に訴えられる

Amazonブランドストーリーは、消費者心理に直接訴える強力なツールです。個々の商品の特性を説明するだけでなく、企業の理念や価値観、商品がいかにして生み出されてきたのかといった背景を紹介することができるため、消費者はその商品に対する信頼感や親近感を持つことができます。
具体的には、以下のような効果が期待できます。

消費者の意志決定を促す：人々は、企業の価値観や理念に共感する商品を購入する傾向があります。そのため、ブランドストーリーを通じてこれらを効果的に伝えることで、消費者の購買決定を後押しすることができます。

ブランドロイヤルティを高める：共感や信頼感を持った消費者は、同じブランドの他の商品も試す可能性が高まります。これは長期的に見て企業にとって非常に重要な要素となります。

Amazonブランドストーリーの注意点

Amazonブランドストーリーを対策する事業者は、「Amazonブランド登録」を済ませておく必要があります。Amazonブランド登録は、Amazonで出品する商品が自社ブランドの商品であることを証明するもので、登録によって、販売事業者は「活用できる広告の増加」「ブランドオーナー特有のコンテンツ増加」「販促手段の増加」といったさまざまなメリットを享受できます。
しかし、Amazonブランド登録には、商標権・ブランドロゴ・商品画像の3つが必要になるため、数か月先から計画して登録作業を行う必要があります。特に商標登録には時間を要するため、早めに行動することが重要です。
Amazonブランド登録のメリットやデメリット、申請方法の手順は下記で解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事：https://itsumo365.co.jp/blog/post-19430/

Amazonブランドストーリーの作成方法

Amazonブランドストーリーの作成は下記の手順で行います。

商品紹介コンテンツをクリック

Amazonブランドストーリーの作成を開始するには、まず最初に「商品紹介コンテンツ」をクリックする必要があります。

このコンテンツは、Amazonセラーセントラルのトップページにあります。画面の左側にあるメニューバーから「在庫」を選択し、表示された一覧の中から「商品紹介コンテンツ管理」を見つけてクリックします。

商品紹介（A+）コンテンツの商品詳細ページをクリック

「商品紹介（A+）コンテンツ」の画面が表示されたら、「商品紹介（A+）コンテンツの作成を開始する」と書かれたボタンを選択しましょう。
Amazon商品紹介コンテンツ（A+）のメリット・デメリット、作成方法については下記の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事：最新版:Amazon｢商品紹介コンテンツ(A+)｣作成方法とは？これで転換率UPに期待

ブランドストーリーを作成

次にブランドストーリーを作成していきます。
「商品説明の強化」「その他のコンテンツタイプ」と2つに分かれたカードが表示されるため、「その他のコンテンツ」から「ブランドストーリー」を選択します。

背景画像をクリック

まずは背景画像を決めていきましょう。
画面左下の「背景画像を追加する」を選択します。
背景画像をアップロードするためのポップアップが出てきますので、デスクトップ表示用（1464×625px）とモバイル表示用（463×625px）の2種類の背景画像をアップロードしましょう。

ブランド説明を入力

背景画像をアップロードした後は、ブランドの説明文を入力していきます。
ブランド説明の設定は任意となっており、背景画像での訴求を強化したい場合にテキスト入力を行ってください。
ちなみにブランドの説明に関しては、次ステップの「モジュール」でも設定が可能です。

モジュールを選択

最後にAmazonブランドストーリーで使用できるモジュールを選んでいきましょう。
モジュールとは、ブランド紹介に使用できる商品訴求の型のようなもので、現在使用できるモジュールは4種類となっています。
モジュールには「4つの商品画像＋ASIN」のみが記載されたシンプルなタイプをはじめ、モジュール内にテキストを埋め込み商品画像と説明テキストで訴求できる「ブランドカードについて」、ブランドのQ&Aをテキストとしてまとめた「ブランドカードに関する質問」、背景画像にブランドストーリーが掲載されたモジュールを掲載する「ブランドカードメディア資産」の4タイプがあります。
いずれのモジュールも訴求性が高いものですので、定期的に効果検証を行いながら自社ブランドにとって最適なモジュールを選択できるようにしましょう。

まとめ

Amazonブランドストーリーは、販促費を使わずに自社の商品を効果的に販促すると同時に、ブランディングも強化する非常に有効なツールです。また、消費者の心に訴えるストーリーテリングにより、自社商品の魅力をこれまで以上に伝えることができます。
しかし、その効果を最大限に引き出すためには、注意点を理解し、適切な作成方法をマスターすることが重要です。特に、背景画像の選択やブランド説明の入力、モジュールの選択はブランドストーリーの品質に大きく影響を与えるため、慎重に行う必要があります。
今回の記事で、Amazonブランドストーリーのメリット、注意点、作成方法について詳しく説明しました。是非とも、ご自身のビジネスに活用してみてください。

Amazonブランドストーリー に関するよくある質問