楽天レビューを増やす5つの方法|施策時の注意点・禁止事項も解説
楽天市場での成功を目指す企業にとって、レビューの獲得は大きな課題の一つでしょう。
レビューを促進する施策はいくつもありますが、効果が頭打ちになってしまう施策も存在します。
そこでおすすめしたいのが、楽天市場でのレビュー獲得を効果的に進めるための「戦略的なレビュー施策」の活用です。
しかし、「具体的にどのような施策が効果的なのか?」・「レビュー施策を導入する際の注意点は?」など、疑問や不安を持つ方も多いでしょう。
株式会社いつもは、これまで数々の国内EC販売事業者に対して、EC運営の戦略立案を支援してきた実績があります。
本記事では、株式会社いつもが保有する知見をもとに、楽天市場でレビューを獲得する施策について以下の項目を解説します。
- ECサイトにおけるレビュー獲得の重要性
- 楽天市場でレビュー施策が重要な理由
- 楽天市場の5つのレビュー獲得施策
- レビュー施策の本質
- レビュー施策における禁止事項
- 悪いレビューへの対処方法
- 楽天市場のレビュー施策に関してよくある質問
楽天市場の運用効果を最大化したい方、レビューを効果的に増やしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、楽天市場の運用に関する具体的な疑問や相談がある方は、お気軽に株式会社いつもまでお問い合わせください。
※閲覧時期により本記事でご紹介の情報は変更・更新されている場合がございます。
ECサイトにおけるレビュー獲得の重要性
レビューはECサイトにおいて、ユーザーが商品を選ぶ際の重要な要素です。
具体的には、以下の3つの点でレビューは重要な役割を果たしています。
1.信頼性の向上
購買行動モデルは変化しており、ユーザーは他の購入者の経験を重視し、レビューが多く評価が高い商品や店舗に対して信頼感を抱きやすくなっています。そのため、レビューの多さは信頼性の向上に大きく寄与するのです。
2.SEO効果
検索アルゴリズムでは、レビューの件数と内容がSEOに影響を与えるといわれています。レビューが多い商品は検索結果の上位に表示されやすく、結果的にアクセスが増加するのです。
3.購買意欲の促進
購入者のポジティブなレビューは、ユーザーの購買意欲を大きく刺激します。特に新規顧客に対しては、他のユーザーからの高評価が購入の決め手となることが多く、レビューの多さが売上増加に直接つながっていきます。
ECサイトの目的である売上の向上に対して、さまざまな点でレビューの獲得は必須といえるでしょう。
楽天市場でレビュー施策が重要な理由
楽天市場において、レビュー施策が特に重要視される理由は3つあります。
- 商品のクリック率(CTR)が高まる
- 売上の増加に直結する
- 店舗の信頼性向上につながる
それぞれ具体的なメリットを挙げながら詳しく解説します。
商品のクリック率(CTR)が高まる
レビューが多く評価が高い商品は、楽天市場の検索結果や商品一覧で目立ちやすく、クリック率(CTR)が高まります。
具体的には、商品画像や価格だけでなく、レビューの平均評価や投稿数が検索結果には表示されます。
価格や知名度が同程度の商品が並んでいる場合、ユーザーは自然とレビューの高い商品をクリックするでしょう。
クリック率が高まることで商品ページへのアクセスが増え、結果的に売上の増加にもつながっていきます。
売上の増加に直結する
特に楽天市場では、売上の公式が下記のように整理でき、
レビューは「アクセス数」や「転換率(CVR)」に大きな影響を与え、売上の増加に直結する重要な要素です。
多くのユーザーがレビューを購入の決め手としている傾向があるため、ポジティブなレビューが多い商品は転換率が高まり、自然と売上が伸びていくでしょう。
出典:総務省「第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~」
総務省の統計によると、20代から60代の全世代において、80%以上の人が「レビューを読んだことで、購入する商品を決定した経験がある」と回答しています。
さらに、レビューが多い商品はおすすめ商品としてピックアップされることが多いとみられており、アクセス数の増加によってさらなる売上増加が期待できます。
実際に、レビューが多い商品は楽天ランキングで上位にランクインすることが多く、これがさらに多くのレビューと売上を呼び込む好循環を生み出しています。
店舗の信頼性向上につながる
レビューの内容は、店舗の信頼性に大きく影響します。
特に、新規店舗やまだ実績の少ない店舗にとって、良いレビューを集めることは信頼性を高める絶好の機会です。
多くのユーザーは、購入前に他のユーザーの意見を参考にし、安心して購入できるかどうかを判断しています。
出典:総務省「第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~」
総務省の統計においても、60%以上の人が「レビューをある程度参考にしている」ことがわかります。
レビューの質と量は、信頼性という観点からも、楽天市場における店舗運営の成功に直接影響する要素なのです。
楽天市場の5つのレビュー獲得施策
楽天市場で、レビューを効果的に獲得するためにおすすめな施策を5つ紹介します。
1.レビュー投稿に対して特典を付与する
2.同梱物でレビュー投稿を促す
3.投稿されたレビューに返信する
4.購入者にフォローメールを送信する
5.梱包や配送の品質を高める
具体的にどのようなことを実施するのか、一つずつみていきましょう。
レビュー投稿に対して特典を付与する
レビューを投稿してくれたユーザーに対して特典を提供することは、非常に効果的です。
どれだけ良い商品・サービスであっても、ユーザーが自発的にレビューを投稿することは少ないでしょう。
そこで、次回購入時に利用できるクーポンや無料サンプルをプレゼントすることで、ユーザーのレビュー投稿を促すのです。
特にクーポンの配布は効果的で、レビュー投稿の促進だけでなく、リピート率の向上も期待できます。
ただし、特典を提供するタイミングには注意が必要です。
楽天市場のガイドラインでは、レビュー投稿前に特典を提供することは禁じられているため、必ずレビュー投稿後に特典を付与するようにしましょう。
また、複数の特典を用意して投稿率を測定するなど、レビュー施策においても効果測定・改善をおこなうことが重要です。
同梱物でレビュー投稿を促す
商品と一緒にメッセージカードやパンフレットを同梱し、レビュー投稿を促す方法も非常に有効な手段です。
たとえば、「お手元に届いた商品にご満足いただけましたら、ぜひレビューをご投稿ください。」といったメッセージを添えると、ユーザーはレビューを書く動機を感じてくれるでしょう。
また、「レビューを投稿していただいた方には、次回使えるクーポンをプレゼントします」など、簡易的なプレゼントを用意して、レビュー投稿を促すこともおすすめです。
レビュー投稿を促す際には、レビュー投稿ページにアクセスできるQRコードを付けて、投稿までのハードルをできる限り低くするといいでしょう。
投稿されたレビューに返信する
レビューへの返信も、楽天市場における効果的なレビュー獲得施策の一つです。
ポジティブなレビューには感謝の意を表し、ネガティブなレビューには誠実に対応することで、ユーザーからの信頼を高められるでしょう。
たとえば、「ご購入いただきありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます」といったシンプルな返信でも、ユーザーは自分の意見が尊重されたと感じ、満足度が高まります。
さらに、返信することで他のユーザーにも「この店舗は対応が丁寧だ」といった印象を与えることが可能です。
レビュー数が多すぎてすべてに返信しきれないという場合は、低評価レビューのみでも返信するようにしましょう。
購入者にフォローメールを送信する
購入後一定期間が経過した後にフォローメールを送信し、レビュー投稿を促すことも効果的です。
たとえば、「商品をお届けしてから1週間が経ちましたが、使い心地はいかがでしょうか?もしよろしければ、レビューを投稿いただけると幸いです。」といったメールを送ることで、ユーザーにレビュー投稿を思い出させることができます。
また、このメール内で特典情報を提供することで、レビュー投稿の意欲を高めることも可能です。
同梱物でレビュー投稿を促す施策と似ていますが、タイミングをずらすことで、再度ユーザーにレビュー投稿を促すことができます。
しかし、レビュー依頼だけのフォローメールは楽天市場の規約で禁止されているため、商品の状態確認や購入のお礼などと併せた文章を考えましょう。
梱包や配送の品質を高める
梱包や配送の品質を向上させることも、レビュー獲得において有効な施策です。
ユーザーは商品の品質だけでなく、梱包状態や配送のスピードにも敏感なため、これらが良好であれば、高評価につながる可能性があります。
商品の質自体を上げることが難しい場合でも、梱包や配送であれば改善できる余地があるかもしれません。
梱包や配送に関するトラブルを未然に防ぎ、低評価のレビューだけでも回避していきましょう。
レビュー施策の本質は「良い商品・サービス」を提供すること
レビュー施策において最も重要なのは、やはり「良い商品・サービス」を提供することです。
どれだけ効果的な施策を実施しても、商品やサービスそのものがユーザーの期待を裏切るものであれば、ポジティブなレビューを得ることは難しいでしょう。
ユーザーは、商品やサービスが予想以上に良かった場合、自発的にレビューを書いてくれることが多いです。
そのため、まずは商品の品質を向上させ、ユーザーの期待を超える体験を提供することに重きをおきましょう。
「良い商品・サービス」を提供できていれば、レビュー施策もより効果を発揮し、長期的に店舗の評価を高めることができます。
レビュー施策に関する禁止事項
レビュー施策を行う際には、楽天市場のガイドラインに違反しないよう、以下の禁止事項を必ず守ることが重要です。
- レビュー投稿前の特典付与
- 店舗関係者のレビュー投稿
- 高評価レビューを促す
レビューが欲しいからといって利用規約に違反してしまっては元も子もないため、禁止事項をしっかりと理解しておきましょう。
レビュー投稿前の特典付与
レビューを投稿する前に特典を付与することは、楽天市場のガイドラインで禁止されています。
なぜなら、ユーザーに高評価を強要する形になりかねず、正当な評価を得ることができなくなるためです。
特典は必ず、レビュー投稿後に付与するようにしましょう。
店舗関係者のレビュー投稿
店舗関係者やその知人がレビューを投稿することは、楽天市場では厳しく禁止されています。
このような行為は、レビューの公平性を損なうものであり、楽天市場からのペナルティを受けるリスクも高いです。
店舗の信頼性を高めるためには、正当なレビューを積み重ねることが不可欠です。
高評価レビューを促す
ユーザーに高評価レビューを依頼することも、楽天市場ではガイドライン違反とされています。
レビューはユーザーの自由な意思に基づいて投稿されるものであるため、店舗側が評価を操作するような行為は避けましょう。
どのような評価であれ、それを受け入れ、今後の改善に活かす姿勢が重要です。
悪いレビューへの対処方法
悪いレビューが投稿された際の対処法を2つ紹介します。
- 返信によって印象改善を図る
- 低評価を商品・サービス改善のヒントにする
悪いレビューを受けることは、店舗運営者にとって大きなストレスとなるかもしれませんが、逆に信頼を高めるチャンスと捉えて対応していきましょう。
返信によって印象改善を図る
悪いレビューには、迅速かつ誠実に返信し、印象改善を図ることが重要です。
返信する際には、ユーザーの不満を解消するための具体的な提案や改善策を提示し、問題解決に努める姿勢を示しましょう。
たとえば、「ご迷惑をおかけし申し訳ございません。〇〇の点については早急に改善いたします。」といった形で対応することが大切です。
このような返信は、投稿者だけでなく他のユーザーに対しても「この店舗は誠実に対応している」という印象を与え、店舗全体の信頼性を向上させる効果があります。
低評価を商品・サービス改善のヒントにする
悪いレビューは、商品やサービスの改善点を見つけるための貴重なフィードバックだと捉えましょう。
低評価の原因を分析し、具体的な改善策を講じることができれば、次回以降のレビューを良いものにするチャンスになります。
たとえば、梱包に関する指摘があった場合は、梱包方法を見直すことで今後のレビュー改善につながるでしょう。
悪いレビューも前向きに捉え、商品やサービスの質を向上させることが、長期的な店舗運営の成功には欠かせません。
まとめ
本記事では、楽天市場におけるレビューの獲得施策や注意点・禁止事項などについて解説しました。
楽天市場でのレビュー獲得は、店舗の信頼性と売上に直結する非常に重要な要素です。
レビュー施策を行う際には、前提としてユーザーにとって「良い商品・サービス」を提供することを意識しましょう。
また、楽天市場のガイドラインを厳守することは、適切な店舗運営において欠かせません。
適切なレビュー施策を実施し、楽天市場経由の売上を最大化させましょう。
楽天市場のレビュー施策に関するよくある質問
- 店舗側でレビューを削除することはできますか?
- 基本的に店舗側でレビューを削除することはできませんが、虚偽の内容やルール違反のレビューについては楽天市場に報告し、削除依頼を出すことが可能です。
- レビュー施策を始める際の最初のステップは何ですか?
- 既存のレビューを分析し、どのような改善点があるかを確認することです。分析にもとづいて、レビューを促進するための具体的な施策を計画しましょう。
- 商品ごとにレビュー施策を変えるべきですか?
- 商品の特性やターゲット層に応じて、レビュー施策をカスタマイズするのは効果的です。高価格帯の商品にはより詳細なレビュー依頼を、低価格帯の商品には短く簡潔な依頼をするなどの工夫が有効です。