【2025年最新】Amazon Marketing Cloud(AMC)の仕様変更を解説!
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Amazon Marketing Cloudとは?
Amazonが提供する「Amazon Marketing Cloud(AMC)」は、広告主にとって非常に有益なツールです。
Amazonが保有する膨大なデータを安全に活用し、ユーザーの行動を深く理解することで、広告効果の最大化が期待できます。
そんなAMCに新機能が追加されたことが「unBoxed 2024」で発表されました。
本記事では、AMCの概要から最新機能、活用方法までを詳しく解説します。
Amazon広告を最適化したいと考えているマーケティング担当の方は、ぜひ最後までご覧ください。
※閲覧時期により本記事でご紹介の情報は変更・更新されている場合がございます。
AMCの特徴
Amazon Marketing Cloud(AMC)は、Amazonが提供するクラウド型のデータクリーンルームです。
AMCの特徴として、まずデータの統合と詳細な分析が可能な点が挙げられます。
AMCではAmazonが保有する膨大なデータ(一部有料)を、セキュリティが施された安全な環境で利用できます。
また広告主は、自社で保有するファーストパーティデータを安全に連携させることが可能です。
これにより、今まで見えなかったAmazon内外のユーザー行動を可視化でき、データを基にした最適な広告運用が実現できます。
AMCではSQLというデータベース言語で記述することで、データを自由にカスタマイズしてレポートを作成できます。
ユーザーのIDを起因としてレポートを作れる点は、AMCの大きな特徴です。
IDによってユーザー一人ひとりの購買行動を追跡でき、経由した広告から購入に至るまでの経路を解析できます。
どの広告が最も効果的だったのか、どのユーザー層で最も売上が高いのかを特定できるため、最適な広告戦略を策定できるでしょう。
また、AMCでは膨大なデータを組み合わせて、カスタムオーディエンスを作成可能です。
広告主は独自のユーザーセグメントを作成して広告を配信できるため、これまでリーチできなかった潜在顧客層へ効果的なアプローチが可能となります。
そして、プライバシー保護対策が万全な点もAMCの大きな特徴です。
AMCでは、ユーザーの個人情報を保護するため、個人を特定できる情報を含まない形でデータが集計されています。
この仕組みによって広告主は、昨今厳しくなってきている法規制の中でも、安心してデータを活用できる可能性が高いです。
AMCを適切に活用することで、広告支出を最適化してROASを改善できるとともに、購入数の増加が期待できます。
AMCは単なるデータクリーンルームにとどまらず、ユーザーの行動を把握し、広告全体を最適化するための強力なツールとして注目されています。
unBoxed 2024で発表された最新のAMCアップデート
Amazonでは、年に1度のペースで、Amazon広告に関するさまざまなアップデートを発表する「unBoxed」というカンファレンスを開催しています。
2024年11月7日に開催された最新のunBoxedでは、AMCの新機能が発表されました。
unBoxed 2024で発表された大きな変更点は、下記の2点です。
1.スポンサー広告を利用しているすべての広告主がAMCを利用できるようになった
2.AMCで作成したカスタムオーディエンスがスポンサー広告の配信に活用可能になった
AMCはとても便利なツールですが、実は誰でも利用できるわけではありません。
AMCを利用するためには、AMCの「アカウント」と「インスタンス」が必要です。
まずアカウントは、Amazon Adsのパートナーしか開くことができないため、一部の広告代理店やEC支援事業者しか作成できません。
そしてインスタンスの開設には、下記2つの条件を満たす必要がありました。
1.Amazon DSPでの広告費が300万円以上
2.Amazon側の審査・承認
厳しい条件が設定されていたため、AMCは一部の大型広告主のみしか利用することができなかったのです。
しかし、今回の変更によってインスタンスの開設条件が撤廃されたため、スポンサー広告を利用しているすべての広告主がAMCを利用できるようになりました。
つまり、Amazon Adsのパートナーに依頼すれば、誰でもAMCが利用可能になっています。
もちろん、株式会社いつもは「Amazon Ads アドバンストパートナー」企業であるため、AMCのアカウントの開設が可能です。
AMCを活用したい・AMCについて具体的な相談がしたい方は、ぜひ一度弊社にご相談ください。
AMCのアカウントの解説が可能、かつ条件撤廃前から運用を行っているため、運用実績も豊富です。
もう一つの大きな変更点として、AMCで作成したオーディエンスをスポンサープロダクト(SP)・スポンサーディスプレイ(SD)広告に活用可能になりました。
※スポンサーブランド(SB)広告については12月以降に追って追加されると発表されています。
スポンサープロダクト広告では、AMCで作成したオーディエンスデータを基に特定ユーザーへの入札を強化できます。
特定のユーザー層に対してのみ広告露出を強化可能なため、適切なオーディエンスが作成できれば、ROASの向上が期待できるでしょう。
例えば、あるプロダクトの広告キャンペーンにおいて、入札単価を100円としており、AMCオーディエンス(未購入ユーザー)については「300%」入札を強化する設定をした場合を考えてみましょう。
AMCオーディエンスに対して入札が強化されているため、未購入ユーザーに対してのみ広告の露出が高まります。
この設定を適用することで、未購入ユーザー、つまり新規顧客の獲得率向上が期待できるでしょう。
このようにオーディエンスと入札強化設定を組み合わせることで、さまざまな目的達成にAMCを活用可能です。
スポンサーディスプレイ広告では、Amazon DSP広告と同様にAMCオーディエンスを活用できます。
オーディエンスの掛け合わせができないシンプルな仕様で、クリック課金型のため、パフォーマンス重視のプロモーションに最適な広告です。
AMCは広告効果を最大化させるために役立つ強力なツールです。
今回の仕様変更によって誰でもAMCを利用できるようになったため、これからはより精度の高い広告が増えていくでしょう。
競合優位性を保つためにも、Amazon広告を最大限に活用したい方は、AMCの導入を検討することがおすすめです。
株式会社いつもは「Amazon Ads アドバンストパートナー」としてAMCの運用サポートが可能です。
AMCを活用したい・AMCについて具体的な相談がしたい方は、ぜひ一度弊社にご相談ください。
AMCに関するよくある質問
- データクリーンルームはなぜ注目されているのですか?
- 個人情報保護法の規制強化やCookieの利用制限によって注目されるようになりました。
データクリーンルームの概要や注目を集めている背景は、以下の記事で詳しく解説しておりますので、合わせてご覧ください。
- AMCの活用でどんな効果が期待できますか?
- ROASの改善・購入数の増加が期待できます。
ROASの改善例について、以下の記事で詳しく解説しておりますので、合わせてご覧ください。
- AMCを活用した成功事例はありますか?
- はい。ユニセフや米国の飲料ブランドPoppiなどがAMCを活用し、広告効果を大幅に向上させています。
ユニセフは寄付者データの分析で目標を上回る成果を達成し、Poppiは新規顧客が16倍に増加しました。
AMCの詳しい活用事例は、以下の記事で解説しておりますので、合わせてご覧ください。