公開日:2014年10月1日

CRM・顧客管理の成功ポイント


まず、CRMの意味として「CRMとは(Customer Relationship Management)、顧客の長期価値を最適化するため、顧客を選択・管理する経営戦略である」と表されます。
多くの企業で、CRMは「顧客データを管理し分析するシステムである」と考えられていますが、本来CRMとは、システムではなく「顧客関係を構築し、顧客価値を創造する戦略」なのです。 戦略の次に、顧客関係構築には何が必要か?というプロセスを考える人々が必要になり、最終的にプロセスの自動化やデータ分析といった情報技術(CRMアプリケーション)を利用することになります。


CRM導入の必要性

CRMの導入により、企業力を高め、下記のような経営戦略の実現にも大きな効果をもたらします。

●顧客満足度向上、顧客ロイヤリティ向上
●ブランディング
●CRMで顧客獲得

“顧客獲得して、売上を伸ばす” これを実行していく中で、「顧客」「顧客獲得」にもそれぞれ意味や必要なことは異なります。
一般的に「顧客獲得」と言うと、新規顧客開拓などのようにイベントや広告等のマスマーケティング活動による顧客獲得、また、WEBを利用した新規顧客接点や潜在顧客の発掘などを指す場合が多く、以前の営業/マーケティング活動の中心でした。これに対して、CRMにおける「顧客獲得」は、主に「顧客維持」を意味します。

 

「長期的顧客獲得」(顧客維持)のためには、

●顧客への商品・サービスレベルの向上
●顧客に適確な情報提供、コミュニケーション
●顧客にとって価値あるキャンペーン等の実施

等により顧客満足度を維持/向上させ良好な顧客関係を構築していかなければなりません。
(顧客定着率の向上、顧客離反率の低減)

 

ECにおいてCRMの代表格は「メルマガ」

メルマガの効果を疑問視する声は常に出るものですが、自社サイトにとってはまだまだ有効で、メルマガ経由の売り上げ比率が15%を超えるショップもあります。反響がある理由は、「自社サイトで購入してくれた人のリスト」へのアプローチです。
当社のデータでは、食品やアパレルで自社サイトの年間売上約1億円以上販売するサイトのうち、1,400〜1,500万円程度がメルマガ経由による売り上げです。食品系やアパレル系のECは特に相性が良いようです。またPCをアクティブに使う40代以上は、メルマガを閲覧する傾向が強いと言われています。
メルマガは、セグメント配信や時間帯指定配信などもできるので、マーケティングデータとしても有効です。セグメント毎に開封率や購入率を分析すれば、もっとも反響の大きかったメルマガを検証することができます。
しかしこれらの検証は、ある程度数がないとできないので、最低1,000件はリストを集めるようにしていくことが重要です。

 

初回購入時のメルマガ登録者を増やすことから

メルマガのリスト作りにおいて大切なポイントは、単なるメルマガ会員募集にならないこと。購入者とメルマガ登録者が紐づくようなリストを作っていかなくてはいけません。つまり、購入時にその場で「メルマガ配信可能」に了承をもらう仕掛けが重要になる、ということです。
特にリピート顧客を増やしていきたい美容・食品・アパレルECは、購入者の70%がメルマガ登録者になることをひとつの目標にしたいところです。
メルマガ登録者を増やす施策はいくつかありますが、一つは購入時(後)に特典を訴求する方法があります。「メルマガ登録でポイントを付与!」「メルマガ登録でお買い物がもっと便利に!」など、購入時にメルマガを登録するメリットを提示することで、登録モチベーションを高める作戦です。
メルマガのサンプルを見せるのも良いでしょう。たとえばメルマガ登録のご案内をポップアップで出し、そこにサンプルを表示するなど。「こういうメルマガだったら良いかも♪」と思ってもらえれば、それだけ登録率も上がっていきます。
購入者のリスト=メルマガのリストという意識で、メルマガ登録者数を増やしていきましょう。

 

HTMLメルマガとテキストメルマガを使い分ける

メルマガには、画像中心のHTMLメルマガと、テキスト中心のテキストメルマガの2種類あります。メルマガを効果的に活用していくには、どちらかに偏るのではなく、両方使い分けることが大事です。なぜならそれぞれに良さがあるのと、一方に偏ってしまうとつまらないメルマガになってしまう恐れがあるからです。
ペースは、月にHTMLメルマガを2〜3回、テキストメルマガを1〜2回くらいの割合で配信していくと良いでしょう。アパレルは写真で見せた方が効果が高いので、HTMLメルマガを多めに。美容健康関連は、お役立ち情報満載のコンテンツ型が受けるので、商品情報中心のHTMLメルマガと、読み物コンテンツ中心のテキストメルマガを半々くらいにすると良いでしょう。もちろんHTMLメルマガをコンテンツ型にしてみるのも面白いと思います。

 

メルマガのパターン

(1)商品を多く掲載する「カタログ型メルマガ」
(2)商品を数点ピックアップし、断面やこだわりを図解で紹介する
「商品紹介型メルマガ」
(3)セット商品1つをピンポイントで紹介する「セット商品販促型メルマガ」
(4)限定・お買い得など反響を狙った「キャンペーン告知型メルマガ」

以上、ECと相性の良いメルマガを中心にCRMについて説明してきましたが、Eコマース拡大やオムニチャネルにはCRM・顧客管理が重要テーマとなります。獲得した大事な顧客リストをランク分けしたり、どのような商品を購入したか?などの分類することも重要となりますが、人手で実施することは不可能に近いです。ツールを活用して半自動化でCRMを行っていくことが必須となります。

 

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