【2022年最新】楽天市場で競合分析を行う際に必ず行いたいチェック項目
楽天市場で数年運用を続けた担当者にとって、特に悩ましい問題が「売上アップ」ではないでしょうか。
自店舗を開いたばかりの頃とは違い、実施できる施策も限られてきた今、どの施策が売上アップに結びつくのか、上手く判断できていない担当者もいることでしょう。
そこで今回は「楽天市場で競合分析を行う際に必ず行いたいチェック項目」と題して、楽天市場での売上アップを図る担当者に向けて、競合分析の手法を解説していきます。
この機会に自店舗と他店舗の差分を理解し、今後取るべきアクションを導き出しましょう。
競合分析を行う上で押さえておきたい3つの考え方
楽天市場で競合分析を行う際は、以下の3つの考え方を押さえることで、より着実に競合分析を進めることができます。
- 楽天市場のユーザーが注目しているポイントを押さえる
- 競合他社と自店舗の差分を理解する
- 差分を基に道筋を立てる
楽天市場で自店舗を数年運用しているEC事業者様にとって、競合他社、あるいは競合店舗との差分は大まかに認識できているかと存じます。
しかし、楽天市場での売上が伸びない状況が続いているのであれば、今回の記事でご紹介する3つの視点がお役に立てるかもしれません。
競合分析とはよく見聞きするものの、「『楽天市場での競合分析』については知らなかった」というEC店舗担当者の方も、是非参考にしていただければと思います。
楽天市場のユーザーが注目しているポイントを押さえる
まず1つめの視点・考え方が「楽天市場のユーザーが注目しているポイントを押さえる」ということです。
いきなり競合分析を行うのではなく、まずは楽天市場のユーザーがどんな所に注目して自社商品であったり、競合店舗の商品を見たりしているのか、という部分を知っていく所から始めることが重要です。
初歩的な取り組みにはなりますが、「自店舗が上位を取っているキーワード」や「これから上位を取りたいキーワード」を実際に検索窓に打ち込み、どんな検索結果画面が楽天市場のユーザーの目には見えているのか、を改めて知ることがポイントとなります。
例えば、ユーザーが注目しているポイントには以下のようなものがあります。
- 商品サムネイル
- ポイント還元率
- 販売実績(レビュー数)
- 翌日配達
楽天市場の検索結果画面は、各商品がカードタイプで表示されており、「サムネイル」「商品名・キャッチコピー」「価格」「ポイント還元率」「レビュー」「販売元(配達方法)」が1セットとして検索ユーザーの前に現れます。
今さら言うまでもない内容かもしれませんが、検索ユーザーにとって、例えばサムネイル画像の「奥行きや色使い、実績の獲得を示すアイコンの配置」などは、クリックするかしないかの判断材料となります。
また、同じ価格の商品が2つある場合、ポイント還元率の違いもユーザーのクリックを誘う1つの要素となり得ます。
このように、いつもは見慣れてしまって特に吟味しない検索結果のファーストビュー画面も、検索ユーザーにとっては「商品をクリックするかしないか」を決める大事なプロセスとなります。
このあと説明するように、RPP広告枠や自然検索枠での自社商品の占有率も重要なチェックポイントですが、どれだけ検索上位に自社商品を上昇させても、ユーザーの目に魅力的に映らなければクリック率を高めることはできません。
競合分析を行ってRPP広告枠や自然検索枠で検索順位を上昇させることは、自店舗の売上をアップさせるための1つの手段です。
RPP広告枠や自然検索枠での順位向上・占有率上昇を目指すと同時に、「どうすれば楽天市場のユーザーが商品を魅力的に感じ、クリックして商品を見てもらえるのか」も考えていかなければならないことを覚えておきましょう。
自然検索での最高表示順位とRPP広告の露出状況を確認する
楽天市場での売上のうち、約7~8割のユーザーが自然検索枠に表示されている商品を購入しているといわれています。
「RPP広告で出稿する広告枠の売上比率がもう少し多くても良いのかな?」と感じた方も多いかと存じますが、ユーザーも広告商品を素直に購入するのではなく、しっかり自然検索枠に表示された商品との差分を吟味して商品を選んでいることが分かるのではないでしょうか。
そうした楽天市場のユーザーの購買傾向を踏まえると、やはり自然検索枠で「どれだけ自社商品が上位を獲得できているのか」であったり、RPP広告で自社商品が「どれだけ露出できているのか(PC3枠、スマホ5枠のうち自社商品が何枠取れているのか)」といった点を把握していくことが重要になっていきます。
また、自然検索での自社商品の順位と、RPP広告の露出状況の確認は、楽天市場のユーザーが閲覧する1ページ目に絞って実施するのが現実的です。
なぜなら、楽天市場の検索ユーザーの多くは、検索結果の1ページ目で何らかのアクションを取りやすいことが分かっているからであり、RPP広告枠5枠、自然検索枠45枠の中で、どれだけ自社商品の占有率を高められるかが肝になってきます。
さらに、1ページ目における自社商品のRPP広告枠の占有率、自然検索枠の占有率を把握すると同時に、競合他社の占有率もチェックしておきましょう。
RPP広告枠、自然検索枠それぞれの占有率をExcelなどにまとめる
検索結果画面を確認して占有率をチェックした後は、RPP広告枠と自然検索枠での自社商品の露出状況をExcelなどにまとめていきます。
Excelなどに情報をまとめる際は、まず自然検索枠について、「自社が狙っているキーワード」「各キーワードでの自社商品の最高順位」「各キーワードにおける自社商品の占有数」を記載し、現状を視覚的に把握できるようにすることが重要です。
RPP広告枠における自社商品の占有率については、「狙っているキーワード」「1~5枠目の獲得状況(ショップ名など)」を記載し、ゆくゆくは「自社商品が全てのRPP広告枠を埋めている」といった独占状況を作れるよう対策を進めていきます。
検索結果画面における自然検索枠は、どれだけ注力しても、自社商品が枠を埋め尽くすことはありません。
これはおそらく「検索結果に多様性を持たせたい」楽天市場側の配慮だと考えられます。楽天市場の店舗運用担当者はこの仕組み・傾向を理解した上で、RPP広告枠での占有率を高める方法を優先度高く実行していくことが重要です。
ニーズを把握してRPP占有率を高める
RPP広告枠における自社商品の占有率を高めるには、検索キーワードからニーズを読み取り、楽天市場に「この商品とこのキーワードは関連性が高いですよ」と伝えることが重要です。
ただRPP広告における予算を増やしただけでは、狙ったキーワードのRPP広告枠全てを自社商品で埋めることは難しいでしょう。
そこで確認していただきたいのが、RMS上で閲覧できる「検索流入キーワード」と「実際に商品購入に繋がったキーワード」の2つです。
検索流入キーワードは、自店舗にアクセスしたユーザーがどんな検索キーワードを用いて流入したのかを示した結果となっています。
実際にアクセスが発生しているキーワードであるため、RPP広告枠での占有を狙いにいくキーワード候補として捉えることができます。
また、実際に商品購入に繋がったキーワードは「楽天サーチ」から確認でき、どの商品に対してどれだけアクセスがあり、そこから何%購入に繋がったのか(転換率)を知る指標となります。
この転換率が1%、あるいは0.1%など、0よりも高い値である場合には、そのトラッキングキーワードで追加の商品購入が望めることを意味しているため、RPP広告枠での占有を狙えるキーワード候補として捉えて良いでしょう。
こちらの転換率が0以上のキーワードの方が、検索流入キーワードよりも商品購入(CV)に近いキーワードとして捉えられますので、RPP広告枠で狙うキーワードや、RPP広告枠に表示させる商品の「商品名・キャッチコピー」として反映させると効果が出やすくなります。
関連記事:楽天市場のRPP広告におけるキーワードの見直し3つのポイント
関連記事:楽天市場、RPP広告のイベント時の対策と最新情報
競合他社と自店舗の差分を理解する
RPP広告枠と自然検索枠の自社商品の露出状況を確認した後は、競合他社・店舗と自店舗の差分を「商品ページ」「付帯サービス」で見ていきます。
RPP広告枠の占有率を高める施策だけでも大変骨が折れますが、競合他社との勝負に勝って楽天市場での売上をアップさせるには、先述したような検索結果のファーストビューに表示される商品サムネイルや商品名・キャッチコピーの改善、付帯サービスの改善なども実施していかなければなりません。
楽天市場での売上アップのために出来ることは山ほどあり、競合分析を通じて途方に暮れてしまう担当者もいることでしょう。
しかし、「千里の道も一歩から」という言葉の通り、1つずつ積み重ねていけば、いつかは競合他社・店舗に追いつき、さらにはリードをつけることができます。
まずはやるべき競合分析の種類を把握して、優先順位を決めて実行していくことが重要です。
ページ調査を行う
先述したように、どれだけRPP広告や自然検索で自社商品の順位を上げても、商品サムネイルが魅力的でなかったり、商品名・キャッチコピー、商品ページの構成が検索ユーザーのニーズに沿っていないものであれば、「なかなかクリックしてもらえない」「商品の購入(転換率)に繋がらない」といった事態に陥ってしまいます。
そうならないためにも、自店舗と他店舗の商品ページの比較は重要です。
では実際に実施していくページ調査の方法ですが、商品サムネイルやページ構成を1つずつ言語化していくことがポイントとなります。
例えば「母の日ギフト」の「ソープフラワー」で自社商品と他社商品の比較を行う場合、Excelなどに商品サムネイルを横並びにして、どういった差分があるのかを見ていきます。
すると検索結果画面で見ている時は気付かなかった「アイコンの配置」や「配色」、「バリエーションの多さを彷彿させるデザイン」などが見えるようになります。
こうした些細な気付きや感じたことをメモとして書き留め、差分を記録しておきましょう。
現状の差分を記録しておくことで、今は知見がなくても、後にその道のプロが見た際にアドバイスを提供できる可能性があります。
また、商品ページの構成についても、サムネイルやページ内の画像、テキストなどを要素に分け、構成の順序を可視化しておきましょう。
ページ構成をいくつかの要素に分けて書き出すことで、自店舗の商品ページと他店舗の商品ページで優先している要素が何かを割り出すことができます。
もし他店舗の方が売れている商品があるのならば、他店舗が優先度を上げて言及している要素を自店舗にも取り入れる施策が思いつくでしょう。
このように、他店舗との差分を可視化することによって、自店舗が行うべきアクションが見えてくることがあります。
逆をいえば、「他店と自店の差分が整理できない=自店の強みを創出できない」ということになりますので、この機会にやや手間はかかりますが、自店舗と他店舗の差分を可視化する作業を実施してみてください。
付帯サービスでの比較
商品サムネイルや商品ページの構成を比較した後は、付帯サービスにおける差分がないか探っていきましょう。
例えば、商品サムネイルや商品ページ以外の比較項目として、代表的なのは「送料」です。
やはりユーザーにとって送料は「無料」である方が魅力的に映るでしょう。同じ価格の商品であれば、なおさら送料が無料の商品を選びたいと思うはずです。
また、「配達スピード」もユーザーが重要視しているポイントとなります。
いわゆるリードタイムとなりますが、これは短ければ短いほどユーザーにとってメリットであり、先ほど例に挙げた「母の日ギフト」などは「まだ間に合う」などの関連キーワードとともに検索されることからも想像できるように、早く届くことが購入を決定付ける可能性があるのです。
このように、付帯サービスでの比較も、他店舗との差分を把握する上で重要なプロセスとなります。
検索結果や商品ページをぼんやり眺めていると気付けないことも、1つずつExcelなどに書き出してみると発見が多いと気付けたのではないでしょうか。
差分を基に道筋を立てる
競合分析を通じて他店舗との差分を把握した後は、その差分を基に改善の道筋を立てていくことが重要です。
とりわけ「付帯サービスの比較」の部分は、他店舗との差分が見えやすく、自社の強みを把握しやすい部分なので、自社の強みを伸ばすのか、あるいは弱い部分を補強していくのか、といった判断が必要になってきます。
それぞれ並行して構いませんが、まずは他店舗との差分を埋める所からスタートしていただきたいので、リソースが限られている場合は「自社の弱い部分を補強する施策」から取り組んでいただけますと幸いです。
また、他店との差分をもとに道筋を立てた後は、具体的に以下のような施策を展開していきます。
- 楽天スーパーDEALへの出品
- 店舗クーポンの発行
これらの施策は「どれだけ競合分析を細かく、正確に実施できたか」によって効果が変わっていきます。
「これまでに着手したが期待していた成果が得られなかった」といった店舗様は、弊社が作成したチェックリストで1つずつ分析項目を確認し、競合との差分を正確に言語化することで「何に注力すれば良いのか」が把握できるはずです。
現状よりも売上をアップさせるためには、細かな分析を通じて「勝算のある施策」を選び、着実に実行していくことが大切です。
感覚だけを頼りにせず、細かく項目を分けて言語化していく競合分析は、結果として「1つの施策で売上を最大化する施策」へと繋がっていきます。
まとめ
今回は「楽天市場で競合分析を行う際に必ず行いたいチェック項目」ということで、RPP広告枠と自然検索枠での自社商品の占有率や、商品サムネイル・商品ページ構成の改善、付帯サービスの比較・補強などにトピックを分けて解説しました。
いずれの分析作業も大変手間がかかりますが、売上アップには欠かせない重要なプロセスなので、作業を抜かりなく進めていただければと思います。
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楽天市場での競合分析に関するよくある質問
- 楽天市場の競合分析するために重要な考え方とは?
- ①ユーザーが注目しているポイントを押さえる
②競合他社と自店舗の差分を理解
③差分を基に道筋を立てる
詳しくはサイトをご確認ください。
https://itsumo365.co.jp/blog/post-17905/
- 楽天市場の検索結果においての競合分析で重要な部分は?
- 検索結果においての最高表示順位とRPP広告の露出状況を確認し、自社商品の占有率を確認することです。