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Shopee(ショッピー)が日本から越境販売可能なマーケットにフィリピンを追加

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東南アジア・台湾で最大規模のEコマースプラットフォーム、Shopee(ショッピー)の日本法人であるショッピージャパン株式会社は、2021年8月より、越境販売可能な国にフィリピンを追加したことを発表しました。Shopeeの日本セラーはこれからフィリピン市場も選択できるようになります。本記事では、日本のセラーにとっての進出ポイントを探ります。

フィリピンで最も人気のECプラットフォーム

現在、Shopeeはフィリピンでも最も人気のあるECプラットフォームの一つです。

他の東南アジア諸国と同様にフィリピンの人口は若年層が多く、総人口1億800万人のうち28%が10~24歳で占めており、購買意欲の高い若年層がEC市場の成長を促しています。

同社によると、フィリピンのEC市場規模は、2019年に30億米ドル、2025年には120億米ドルになると予想されています。また、2021年第二四半期のフィリピンのGDP成長率は11.8%と、経済も急速な成長を遂げており、今後も上昇傾向が続くと予想されるとのことです。また、アンケート調査によると多くの人が2020年に「以前より多くオンラインで買い物をした」と回答しており、日本と同様に感染拡大の影響がECの利用を後押ししています。

また、2020年の第3四半期には月間平均アプリ訪問者数でShopeeが1位を記録し、特にフィリピンの若者の間では人気のアプリとなっています。

日本のセラーがフィリピンで成功するカテゴリー

同社によると、日本のセラーがフィリピン市場で成功する可能性のある商品カテゴリーは以下の9つです。

  • ホーム&リビング
  • ヘルスケア&パーソナルケア
  • 化粧品
  • ホビー&文具
  • 玩具
  • ベビー用品
  • 家庭用品
  • ゲーム機器
  • 食料品

特に「ホーム&リビング」が高いポテンシャルを持ち、「ヘルスケア&パーソナルケア」及び「ホビー&文具」は、ニッチな日本商品が売れるカテゴリーになると予測されているとのことです。

フィリピン市場では、Shopeeのテレビ番組を通じた販促、露出機会の増加も可能で、著名人が商品やお得な情報について紹介し、アプリが番組内容と連携されるため、紹介された日本商品は通常時平均と比較して7倍の売上アップが期待できるとのことです。更に条件を満たせば、ライブ配信を活用することで数千人の視聴者にリーチし、視聴者とのエンゲージメントを高めることも可能です。

クリスチャン多く、下半期の商戦が越境セラーのカギ

フィリピンはスペイン文化の影響を強く受けている関係で、人口の約80%がキリスト教を信仰しています。そのため、他の東南アジア諸国と違ってクリスマスを盛大に祝う習慣があります。クリスマス準備は早くて夏から始めるほどであり、毎年下半期に注文が大きく伸びる傾向にあります。

クリスマス時期はフィリピンのローカルセラーの多くが休暇に入ることから、この時期は越境セラーの露出と注文獲得のチャンスとなり、早い時期からの対策によって成果を上げることが期待できます。

本記事は以上です。
デジタルシェルフ総研では今後もフィリピンを含む東南アジア市場やShopeeの展開の最新情報をフォローしお届けします。

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