公開日：2018年3月28日
最終更新日：2024年7月12日

Amazon出品者にとって、転換率（Conversion Rate: CVR）は非常に重要な指標です。転換率（CVR）とは、商品の閲覧数に対する購入数の割合を示す数値で、商品の魅力度を測る上で欠かせません。

高い転換率（CVR）を実現するには、以下の8つのポイントを意識する必要があります。

これらの施策を組み合わせ、戦略的にCVRの改善に取り組むことが重要です。本記事では、Amazonで転換率（CVR）を上げる8つの施策を細かく紹介していきます。

Amazonの転換率（CVR）とは

Amazonの転換率（CVR）とは、商品ページを訪れた人のうち、実際に商品を購入した人の割合のことを指します。つまり、以下の式で算出されます。

転換率（CVR）= 商品購入者数 / 商品ページ訪問者数 × 100(%)

例えば、ある商品ページに100人の訪問者があり、そのうち10人が購入したとすると、

転換率（CVR） = 10人 / 100人 × 100 = 10%

と計算されます。Amazonにおいて、この転換率（CVR）が高いほど、商品の売れ行きが良いということになります。
転換率（CVR）は常に商品ページごとに算出されるため、同一セラーでも商品ごとに異なる値が出ます。実際のAmazonの運営においては、この転換率（CVR）を参考に、より売れ行きの良い商品紹介ページづくりに役立てることができます。

なぜAmazonの転換率（CVR）が重要なのか？

Amazonの転換率（CVR）が重要な理由は主に2つあります。

1つ目は、転換率（CVR）が高いほど売上が伸びるためです。Amazonの購買プロセスにおいて、商品ページを閲覧した人が実際に購入に至る割合が高ければ高いほど、売上は増加します。

2つ目は、Amazonの商品ランキングが高まるためです。商品ランキングの算出基準の1つに注文件数が含まれていると考えられています。

このように、Amazon転換率（CVR）の改善は売上増加やAmazon内での露出拡大につながるため、Amazonビジネスにとって重要な指標といえます。

Amazon商品紹介コンテンツとは

「Amazon商品紹介コンテンツ」とは販売している商品詳細ページに画像やテキストなどの情報を追加することで商品の特色などをアピールできる機能です。
この「商品紹介コンテンツ」は「A+（エープラス）」と呼ばれています。

実際に商品紹介コンテンツ（A+）を導入した商品の転換率（CVR）が上がり、売上アップに繋がった事例が確認できています。

売上アップに繋がる理由は、画像とテキストを組み合わせた商品詳細ページを使用することで、商品の特徴や魅力をより具体的に訴求できるようになり、ユーザーの購買意欲を刺激することが可能になるからです。

Amazonではショップ間の差別化が難しいのですが、この「Amazon商品紹介コンテンツ（A+）」は店舗の努力によって差別化できる部分ですので、最大限活用して転換率（CVR）アップに繋げていきましょう。

詳しくは下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご活用ください。

関連記事：最新版:Amazon｢商品紹介コンテンツ(A+)｣作成方法とは？これで転換率（CVR）UPに期待

Amazonにおける転換率（CVR）の見方や平均値を解説

Amazonにおける商品の転換率（CVR）を確認する手順は以下の通りです。
1.セラーセントラルにログイン
2.「レポート」タグから「ビジネスレポート」を選択
3.ビジネスレポートの一覧から「ASIN別」を選択
4.以下の数値を確認

特に「ユニットセッション率」が重要で、この数値が高いほど転換率（CVR）が良いと言えます。h3：セラーセントラルにログイン

「レポート」タグから「ビジネスレポート」を選択

ビジネスレポートの一覧から「ASIN別」を選択

「セッション」「セッションのパーセンテージ」「ユニットセッション率」「ページビュー」「ページビュー率」の各数値を確認

Amazonで転換率（CVR）を向上させる施策8選

Amazonで転換率（CVR）を向上させる施策として、以下の8つが挙げられます。

商品価格を見直す

Amazonでは、商品価格が転換率（CVR）に大きな影響を与えます。高すぎると購入を見送られがちで、安すぎるとブランドの信頼性が損なわれる可能性があります。
適正な価格設定には、以下の3点を意識する必要があります。

商品価格の適正化により、転換率（CVR）アップに加えて利益率の最大化も期待できます。定期的な価格見直しをおすすめします。

商品画像やサブ画像を改善する

Amazonでは商品の魅力を伝える上で、画像は非常に重要な要素となります。商品画像の質が高ければ高いほど、ユーザーに商品の価値を訴求しやすくなり、購買意欲を高めることができます。

商品画像の改善ポイントとしては、以下の点が挙げられます。

また、商品画像の枚数にも注目が必要です。一般的に画像が多いほど、商品の魅力が伝わりやすくなります。商品の魅力を最大限伝えるために、商品画像やサブ画像の改善に注力することが重要です。

関連記事：Amazon サブ画像最適化で転換率（CVR）UP

商品紹介コンテンツ(A+)を活用する

商品の魅力を最大限にアピールするには、Amazon の商品紹介コンテンツ(A+)の活用が重要です。これは商品ページに自由にコンテンツを追加できる機能で、画像やテキスト、表などを組み合わせて商品の特徴を分かりやすく説明できます。

A+コンテンツの効果としては以下のようなメリットがあります。

実際の活用例として、商品の使用シーンを画像で示したり、仕様を表形式で整理したりと様々な表現が可能です。Amazonのガイドラインに則って作成することで、商品理解が深まり、より多くの購入に繋がります。

商品の特性に合わせたA+コンテンツを整備することで、Amazonでの転換率（CVR）向上が見込めるでしょう。

商品紹介コンテンツ（A+）については下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご活用ください。

関連記事：最新版:Amazon｢商品紹介コンテンツ(A+)｣作成方法とは？これで転換率（CVR）UPに期待

カスタマーレビューを増やす

商品のカスタマーレビュー数が多ければ多いほど、商品の信頼性が高まり、購買意欲が増すと言われています。レビュー数が多い商品は検索結果でも上位に表示されやすくなります。

とはいえ、カスタマーレビューを増やすのは簡単ではありません。自然なレビューを増やすには、以下の施策が有効です。

まずは上記のようなレビュー数と評価を目指しましょう。Amazonの検索結果で上位表示されるには、レビュー数を増やすことが重要なポイントとなります。

カスタマーレビュー対策については下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご活用ください。

関連記事：カスタマーレビュー対策を実施して、Amazonで転換率（CVR）をアップさせよう

FBAを利用する

Amazon出品者にとって、FBA(フルフィルメント by Amazon)は非常に重要なサービスです。FBAとは、Amazonの倉庫に商品を預け、注文受付、発送、返品対応などの一連の作業をAmazonに委託できるサービスを指します。
FBAの利用によって、以下のようなメリットが期待できます。

FBAサービスの利用は、Amazon転換率（CVR）の向上につながる重要な施策の一つです。出品者の皆様には、ぜひFBAサービスをご活用いただくことをおすすめします。

ベストセラーやAmazonおすすめマークの獲得を目指す

Amazonのベストセラーやおすすめ商品には、それぞれ専用のマークが付与されます。このマークは商品の信頼性や人気度を表すものとして、購買意欲を高める効果があります。

ベストセラーマークは、カテゴリー別のランキングで1位にランクインした商品に付与されます。主にトップ100位までの商品が対象となり、ランクに応じて以下のようなマークが表示されます。

一方で、Amazonおすすめ商品マークは、Amazonのレコメンドエンジンによってカスタマイズされた商品に付与されるマークです。おすすめ商品は、複数の要素から選定されていると考えられており、全ユーザーに対して同じマークが表示されます。

これらのマークが商品につくことで、商品の露出が高まり、より多くの顧客に商品を認知してもらえます。

プロモーション割引を活用する

Amazonでは、セラーによるプロモーション割引キャンペーンを設定することができます。一定期間、商品の値引きを行うことで、集客と売上アップが期待できるのがメリットです。

具体的には、以下の2種類のプロモーション割引があります。

プロモーション割引は、Amazonセラーセントラルの管理画面から簡単に設定できます。期間や値引き額、対象商品などを指定すれば、キャンペーンが自動で反映されます。

ただし、値引き額が大きすぎると赤字になる恐れがあるので、適正な水準に留めることが重要です。

適切なプロモーション割引を活用することで、Amazonユーザーの購買意欲を高め、転換率（CVR）の向上が見込めます。

スポンサー広告のキーワードを見直す

Amazonスポンサープロダクト広告を利用している場合、入札キーワードの見直しも転換率（CVR）改善に役立ちます。入札キーワードが適切でないと、そもそも商品ページに来訪者が流れてこないため、転換率（CVR）を上げる機会を逃してしまいます。

まずは現在入札しているキーワードの成果を確認しましょう。売上が伸びないキーワードは配信を停止し、新たな配信キーワードを追加することで、より関心の高い来訪者を集めることができます。

入札キーワードの選び方としては、以下のような方法があります。

キーワードを適宜見直すことで、より良質なユーザーを呼び込めるため、結果的に転換率（CVR）の向上が期待できます。

関連記事：【2024年最新版】Amazonスポンサーブランド広告の特徴と設定方法を解説

まとめ

本記事では、AmazonでECサイト運営する際の商品ページの転換率（CVR）を上げるための8つの施策をご紹介しました。

転換率（CVR）の向上には、商品そのものの魅力アップと、Amazonの各種機能の上手な活用が重要です。本記事で紹介した施策を参考に、ぜひAmazonでの売上向上を図ってください。

Amazonの転換率（CVR）に関するよくある質問