公開日:2022年12月15日

【最新版】楽天市場へ出店の際に忘れがちな5つの対策を徹底解説

【最新版】楽天市場へ出店の際に忘れがちな5つの対策を徹底解説

これから楽天市場での売上拡大を計画していくなかで、「基本的な施策はおさえたつもりだが、なかなか効果が出ない」と感じている店舗様も多いのではないでしょうか。

そこで今回は「楽天市場へ出店する際に忘れがちな5つの対策」と題して、基本的な対策+αの部分を解説していきます。売上改善の突破口が見えず悩んでいる担当者も参考にしていただければ幸いです。

※当記事は2022年12月時点の情報を基に制作しています。記事閲覧のタイミングによっては情報が古くなっている可能性がありますのでご了承ください。

商品画像が利用規約に違反していないか確認する


楽天市場では、検索結果一覧に表示される「商品画像(1)」に関して、いくつかのルールが存在しています。

出店時に忘れがちな項目としてよく挙げられる部分になるため、利用規約に違反していないかどうかチェックしておきましょう。

ちなみに弊社では「サムネイル」と呼んでいますが、楽天市場では「商品画像(1)」と記載されているため、記事内では楽天市場の表記に合わせて記載していきます。

商品画像に関する利用規約について

商品画像に関する利用規約においては、下記の3点に注目してください。

1.テキスト要素について
まずは商品画像におけるテキスト要素ですが、画像内でのテキスト占有率を20%以下に抑える必要があります。

2.画像の枠線
枠線とは画像の4辺を囲う線のほか、L字・帯状などの要素を含み、辺の太さに関係なく、枠線の使用はできません。

3.画像の背景
写真背景か単色白背景のみを使用してください。

合成はNGですが、カラーバリエーションを表現するため色違いの商品画像を小さく切り抜いて合成することは可能です。その場合は商品のみ切り取られた画像を使用してください。

「白以外の背景色のベタ塗り」、「グラデーションなどのグラフィック表現」も禁止表現となっているため、作成時は注意しましょう。

以下の見出しで詳しく解説していきます。

見落としがちな商品画像の利用規約①

まずチェックしたいのが「テキストでの訴求過多により20%を超えてしまっているケース」です。

テキスト訴求が過多になってしまう原因には主に下記の2つがあります。

  • テキスト訴求における優先順位が決まっていない
  • テキストサイズのバランスの問題で画像判定で×になっている

「テキスト訴求における優先順位が決まっていない」に関しては、訴求を行う上での優先順位を箇条書きなどで可視化した後、優先度に準じてテキスト要素として追加していくことでメリハリのあるテキスト訴求が可能になります。

同時に、事前に優先順位を決めて訴求するテキストを決定しているため、無駄なテキストが含まれず、訴求効果の高い商品画像を効率的に作成できます。

「テキストサイズのバランスの問題で画像判定で×になる」に関しては、RMS上で「テキスト要素カウントツール」をDLし、画像をツールにかけることで、概算のテキスト占有率を算出できるようになります。

テキスト要素カウントツール上で「テキストの配置位置」や「微妙なサイズ調整」などを行うだけでガイドライン上問題なくなるケースも多いため、画像判定の問題をクリアできない方はぜひ一度試してみてください。
(※テキスト要素カウントツールは、あくまで概算になりますので、修正後の画像が問題ないか必ずRMS上で確認して下さい。)

見落としがちな商品画像の利用規約②

「画像の枠線」も見落としがちな利用規約として挙げられます。

枠線でない表現であっても、枠線に近しい装飾表現を「ガイドライン非適合」と判断する場合があるため、長方形のオブジェクトを使用する際は注意が必要です。

例えば、長方形のオブジェクトの中に文字を入れて装飾している画像も「帯表現」としてガイドライン非適合と判断される場合があります。

見落としがちな商品画像の利用規約③

見落としがちな商品画像の利用規約3つ目は「商品画像の背景」です。

写真背景であっても、白以外の「単色ベタ塗り」と同等に見える場合、ガイドライン非適合と判断される可能性があるため注意しましょう。

商品画像の利用規約と関連して、楽天市場のスマートフォンサイトのリニューアル内容を解説した記事も別途用意しているため、こちらも合わせて参考にしてください。

関連記事:楽天市場のスマートフォンサイトのリニューアルと今後の行方

楽天市場内のSEO対策を実施しているか


「楽天市場内のSEO対策」も見落としがちな対策として挙げられます。

具体的なチェックポイントについて下記で解説していきます。

楽天市場のSEO対策はGoogleのSEO対策と似ている?

楽天市場のSEO対策は、「楽天SEOを上手く対策できた場合、楽天市場内の検索ユーザーを引き込める可能性が上がる」という点で、GoogleのSEO対策と共通しています。

また、楽天市場における検索経由の売上のうち、約75%は検索結果1ページ目からの流入で発生しているため、自店舗の商品をいかに楽天市場の検索結果で上位表示させられるかどうかが重要になっています。

GoogleのSEO対策では、検索キーワードとページ内のコンテンツ内容が一致するかどうか(ユーザーニーズとの一致)が検索ランキングの重要な因子として認識されていますが、楽天市場のSEO対策でも、商品ページ内に含まれているキーワードが検索エンジンにおける参照範囲として知られています。

その中でも「商品ページの商品名」や「商品説明文」、「キャッチコピー」の優先度が高いため、これら3つの対策箇所にキーワードの追加を行い、文章の最適化を行うことで検索順位を上げ、流入の間口を広げることが可能になります。

楽天市場のSEO対策の詳細は別記事で紹介しているため、SEO対策を細かく実施していきたい方は合わせてご覧ください。

関連記事:【2022年度最新版】正しい楽天SEO対策!初心者でもわかるSEO対策10のポイント

見落としがちなSEO対策①

上述した「商品ページの商品名」や「商品説明文」、「キャッチコピー」に対策キーワードを含めていく対策は実施した上で、楽天市場内のSEO対策で見落としがちなSEO対策を紹介します。

まず挙げられるのが「季節キーワードの対策」です。

季節キーワードとは、例えば「母の日」や「敬老の日」、「クリスマス」など、記念日やイベントの時期に需要が急激に高まるキーワードのことで、「カーネーション」などの具体的な商品名を指す検索キーワードもあれば、「母の日 ギフト」といった記念日・イベント名と組み合わせた検索キーワード(サジェストキーワード)もあります。

季節キーワードは、2~3ヶ月スパンで常に入れ替わるキーワードであるため、1つひとつのイベントにおける競合の数も少なくなる傾向にあり、丁寧に対策していくと効果が出やすいのが特徴です。

大まかな対策の流れですが、「クリスマス」の季節キーワードを対策する場合、2〜3ヵ月前(9~10月)から検索対策を行い、イベントまでに検索順位をできるだけ上げておくことで、需要の最盛期に売り上げを大きく伸ばすチャンスが生まれます。

いきなり12月に入ってクリスマス関連のキーワードで対策を行っても検索ヒット・検索上位化は難しいため、早めに対策しておくことで売上実績を作っておき、自然検索でも上位に上がるような状態を作っておくことが季節キーワード対策としてベストな状態といえます。

自然検索で上位に上がっている状態を事前に作っておき、ここぞという時に楽天RPP広告などで広告枠の占有率を高めていく施策が実行できれば、高い費用対効果が見込めるでしょう。

見落としがちなSEO対策②

次に見落としがちなのが「商品ページ統合」です。

商品仕様や価格が一緒の商品をバラバラに商品登録している場合、販売実績やレビューが分散してしまうため、「本来1つの商品登録であれば検索上位化できた商品も、2ページ目・3ページ目のランキングで止まってしまう」といった事態に陥る可能性があります。

商品のカラーバリエーションやサイズ違いなどは、仕様や価格が同じ場合は、商品ページを統合し、一つの商品に販売実績を溜め続けられるように対策していきましょう。

回遊率を高める工夫ができているか


楽天市場のSEO対策は対策しているものの、商品ページや店舗ページに訪れたユーザーの回遊率を高める施策は実行できていない店舗様が多い印象です。

個別の対策キーワードでどれだけユーザーが流入しても、自店舗に訪れたユーザーが他の商品ページに回遊しなければ、売上が個別ページの作り込み・品質に依存してしまい、店舗全体としての売上改善に繋がっていきません。

回遊率を高めると、「普段検索流入の少ない商品ページ」の売上が改善される可能性が高まるため、自店舗のボトルネックを解消する施策としても有効です。

商品ページ内の回遊率(滞在時間)を高める重要性

商品ページ内の回遊率(滞在時間)を高めることが重要なのは、ニーズマッチしなかったユーザーを自店舗の別ページで引き留める役割を持っているからです。

店舗でどれだけ商品ページを作り込んだとしても、流入したユーザーが欲しいと思っていた商品とズレが生じていた場合、ユーザーは離脱してしまいます。

一度離脱したユーザーを再び店舗に引き込むことは難しいため、一度来訪したユーザーを店舗内に引き留めることが重要です。

ユーザーが離脱する前に、店舗内の様々な「カテゴリ」や「商品ページ」へ誘導できれば、楽天市場全体から検索して探し直すのではなく、自店舗のカテゴリの中から色々な商品を見つけてもらえる状態に持ち込めます。

ユーザーを「楽天市場で欲しい商品を探す」というマクロな検索状態から、「店舗内で欲しい商品を探す」というミクロな検索状態へと移行させられるため、検索あたりのコンバージョン数(転換率)を高められます。

見落としがちな回遊率の向上対策①

「大バナー」での訴求は全ページに一括反映できるため効率が良いですが、ページ上部にまとめて表示されるため、縦スクロールでページ閲覧を行うスマートフォンユーザーが来訪した場合は、すぐにページ中心部へと下ってしまい、大バナーが認知されない可能性があります。

大バナーでの訴求と共に、商品説明文の中でも「類似商品」や「バナー」などを訴求し、回遊を促すことが重要になってきます。

見落としがちな回遊率の向上対策②

「楽天スーパーSALEなどのイベント時における特設ページ(カテゴリページ)の未作成」も回遊率を下げてしまっている可能性があります。

例えば、楽天スーパーSALEなどのイベントにおける目玉商品や、実績を付けたい商品が自店舗にあるものの、その商品を紹介する特設ページを作成していないことで、自店舗内で露出できず、「ユーザーが商品ページに流入しない」といった事象が起こります。

そもそもイベント時はお得な商品を訴求し、商品ページの店舗内回遊を強化することが重要になるため、大バナーなどで訴求を行い、カテゴリページへのアクセスを促しましょう。

見落としがちな回遊率の向上対策③

また「サイズ違いや容量違い商品の訴求」を行うと回遊率アップが期待できます。

実店舗でイメージすると分かりやすいですが、例えば洋服屋さんに入店して気になった商品を見つけた際に、自分のサイズが置いていなかった場合、店員さんに「在庫の確認を行う」もしくは「自分の素振りをみて店員さんが気が付いて声をかけてくれる」といったケースが想定できます。

しかし、ECサイトの場合は、目の前に店員さんがいないため、その画面に商品が表示されていなければ、ユーザーはそのまま離脱してしまいます。

この実店舗における店員さんの役割を「サイズ違いや容量違いの商品訴求」によって補っていくことがECサイトの回遊率アップにおいて重要になるため、来訪したユーザーを長く自店舗に引き留めるためにも、実施してほしい施策になります。

また別記事で自店舗の商品をユーザーに見てもらう方法について解説しているため、こちらも合わせてご確認ください。

関連:楽天店舗の商品をお客様に見てもらうには?

検索連動型広告は設定できているか


楽天市場広告には、検索連動型の広告メニューがいくつか存在します。

検索連動型の広告は、キーワードを検索したユーザーに広告を表示するため、ニーズが顕在化したユーザーを刈り取る施策として高い効果を発揮します。

対策キーワードと流入ページの商品購入率(コンバージョン率)が高い組み合わせが見つかれば、検索連動型広告を活用して売上の最大化を図れます。

楽天市場の広告について

楽天市場の広告には大きく分けて「運用型広告」「ディスプレイ広告」「ニュース広告」の3つがあります。

その中でも「楽天RPP広告」「クーポンアドバンス広告」「ターゲティングディスプレイ広告」などに代表される「運用型広告」が店舗の売上拡大において重要です。

各広告の特徴の詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。

関連記事:【最新版】楽天広告の特徴と広告種類による違いを理解する

見落としがちな検索連動型広告のポイント①

検索連動型広告の運用において「KPIを設定していない」店舗様が多い印象を受けます。

そもそもKPIを設定しないと広告効果を測ることができないため、自店舗の広告運用目標達成に向けて本来かけるべき広告予算が分からなかったり、広告費をかけ過ぎてしまっている可能性もあります。

KPIは広告を適切に運用する上で重要なポイントになるため、例えばRPP広告なら、経由売上を重要視するのか、消化金額なのか、クリック数なのか、ROASなのか、といった具合で広告効果の良し悪しを判断する指標を決めておく必要があります。

見落としがちな検索連動型広告のポイント②

「広告の露出状況に応じた入札単価の調整」が重要になります。

検索連動型広告は、大前提「広告」であるため、表示されていなければそもそも意味がありません。

そのため広告の露出状況に合わせて入札単価を調整しなければ、競合との入札競争で負けてしまい、いつまで経っても狙った対策キーワードで広告を露出できずに無駄な時間を過ごしてしまいます。

RPP広告の場合、従来までは実際にキーワードを検索して自店舗の商品の露出状況を確認しており手間がかかっていましたが、直近で新機能が実装され、キーワード設定を行っている場合に限り、「キーワード検索順位ダウンロード」から順位の確認が行えるようになったため、露出状況の確認作業の手間が大幅に省けるようになっています。

これまで面倒に感じて実施していなかった店舗様も、この機会に露出状況に応じた入札単価の調整を日々の業務に盛り込めるのではないでしょうか。

見落としがちな検索連動型広告のポイント③

「実績に応じた入札単価の調整」も重要です。

出稿商品のKPIに対する実績確認を適宜実施しながら、入札単価の調整を行うことで、広告が垂れ流しになることを防げます。

「上位表示できているからOK」ではなく、限られた広告予算を無駄にせず、他商品の広告費に回すイメージを持つことが重要です。
(※広告枠の占有や特定商品での露出が目的であればその限りではありません。)

楽天市場内で開催されるイベントには対策した上で参加できているか


楽天市場では年間通じて様々なイベントが開催されるほか、毎月1回以上開催される「お買い物マラソン」など、常に何らかのイベントが行われています。

「各イベントの特性を知った上でイベントに参加しているかどうか」で売上へのインパクトは大きく変わってくるため、イベント対策も忘れずに実施しておきましょう。

楽天市場で開催されるイベントとは?

楽天市場では1年を通して様々なイベントが開催されます。代表的なイベントには、年4回開催される「楽天スーパーSALE」、毎月1回以上開催される「楽天お買い物マラソン」などがあり、いずれも楽天市場に訪れるユーザー数が増加する機会となるため、しっかりと対策して自店舗にユーザーを引き込むことが重要です。

楽天市場の各セールイベントの種類や特徴については下記記事で解説しているため、合わせてご覧ください。

関連記事:【最新版】必ず利用したい楽天セールとイベント種類のまとめ

見落としがちなイベント参加時の対策①

誰もが一度は経験したことがある「楽天スーパーSALEサーチ イベント商品申請」の失念も見落としがちな対策といえます。

楽天スーパーSALE期間中は多くの楽天ユーザーが自店舗に流入しますが、その中でも特に大きな流入源となるのが「半額サーチ・割引サーチ」です。

「半額サーチ・割引サーチ」の対象商品にするために「10%以上割引可能な商品」は申請しておくことをおすすめします。

見落としがちなイベント参加時の対策②

「開催イベントのスケジュール感を把握していない」ことで、自店舗の注力商品を売りきれなかったり、競合店舗に競り負けてしまったりする事態が起こり得ます。

イベントには分単位で開催期間が設けられており、大型イベントでは期間が何日にもわたる長期戦が想定されるため、1つずつスケジュールを把握しつつ、余裕をもった施策準備が必要になります。

見落としがちなイベント参加時の対策③

「イベント特性の理解不足」も売上に大きく影響します。

例えば「楽天スーパーSALE」と「お買い物マラソン」など、イベントによって企画内容や特性は異なるため、各イベントの特徴をしっかり理解した上で、自店舗にとって有効な施策を実施し、売上拡大を図ることが重要になります。

まとめ

楽天市場出店に際して忘れがちな対策を5つに分けて解説しました。

忘れないうちに自店舗の対策スケジュールを立て、1つずつ地道に実行していきましょう。

【本記事の要約】
■商品画像(1)にはガイドラインが細かなガイドラインが定められている
・ランキングへの商品掲載はガイドラインを遵守した商品のみが対象となり、非遵守の商品はランキングから削除される可能性がある
・非遵守の商品は、違反点数の加点の可能性がある
■楽天市場内の検索ユーザーを引き込む為にSEO対策が重要
・前もった季節キーワードの対策を行い、需要期での刈り取りを行う
・商品ページ統合により実績の分散を防ぐ
■転換率を向上させる為の回遊対策が重要
・商品説明文でも回遊対策を実施し、回遊導線の見逃しによる離脱を防ぐ
・サイズ違いや容量違い商品の訴求し離脱を防ぐ
・カテゴリページへの導線を強化し、商品ページへのアクセスを促す
■広告運用の最適化
・KPIの設定
・広告の露出状況に応じた入札単価の調整
・実績に応じた入札単価の調整

いつも. マーケティングチーム
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いつも.のマーケティングチームです。
ECが大好きなメンバーが集まっています。国内からグローバル、自社からAmazon&楽天市場まで、ECにまつわるあらゆることを発信していきます!

楽天市場出店時の対策方法に関するよくある質問

 

出店時に忘れがちな対策とは、どんなものがありますか?
「商品画像の利用規約違反」「楽天市場内SEOの未実施」などがあります。他の施策についても消化しているので、詳細はぜひ本記事をご確認ください。
この忘れがちな対策だけで売上アップにつながりますか?
いいえ。基本的な対策を行ったうえで、「実施もれがないか」というチェックに本記事をご活用ください。基本的な施策については下記の記事も参考にしていただけると幸いです。
【目指せ!月商300万円】ECサイトで売上を伸ばす考え方と施策を解説
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