公開日:2022年2月1日

国内EC5兆円突破の楽天、新技術サービスと2022年の展望

国内EC5兆円突破の楽天、新技術サービスと2022年の展望

楽天グループは、2021年の国内EC流通総額(取扱高)が5兆円を突破したことを発表しました。本記事では、楽天グループの最新の技術サービスの展開や2022年の事業展望をお送りします。

巣ごもり需要一巡も拡大を継続

5兆円を突破した国内EC流通総額(取扱高)には、楽天市場のほかにトラベル(宿泊流通)、ラクマ等の流通額の2021年1月から12月までの合計(速報値)を含みます。

1997年の会社創設より、日本のEC市場をけん引してきた楽天市場ですが、今や社会のインフラを担うようになってきたとすら言えるでしょう。

成長は加速を続けており、特に2021年度は、巣ごもり需要を背景に大幅成長した前年度から一巡するも、引き続き二桁成長の力強い伸張を見せました。

(参照:「楽天グループ、2021年度の国内EC流通総額が5兆円を突破」2022年1月4日)

ドローンによるオンデマンド配送実験も

また、日本郵便と楽天グループの合弁会社であるJP楽天ロジスティクスは、2021年12月1日から16日の約2週間にわたり、千葉県市川市の物流施設から千葉市内の高さ100mを超える超高層マンションへのドローンを活用したオンデマンド配送の実証実験を実施しました。

都市部超高層マンションに向けたドローンによるオンデマンド配送は、同実証実験が国内初となったということです。

JP楽天ロジスティクスは今後も、同実証実験で得た都市部に向けたドローン配送の知見を生かし、ドローンを活用した配送サービスの実現に向けて取り組んでいく方針ということです。

また、物流テクノロジーではこうしたドローンに加えて、商品を専用のスマートフォン向け注文サイトで商品を購入することなどにより、自動走行ロボットにてスーパーの商品を一般住宅に配送するサービスプロジェクトにも楽天が参画しています。この自動走行ロボットについても今後開発が進んでいく見通しです。

(参照:JP楽天ロジスティクスほか「JP楽天ロジスティクス、都市部の超高層マンションに向けたドローンによるオンデマンド配送に国内で初めて成功」2022年1月11日)

 

モバイルとフィンテックのシナジー

楽天グループにおける国内EC流通総額の増大は、世界に先駆けてエンドツーエンドの「完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワーク」による携帯キャリアサービスの提供の実現を掲げる「モバイル事業」と急拡大する「フィンテックサービス事業」からのシナジーがあります。

これにより、累計発行数が2.5兆ポイントを超えた「楽天エコシステム(経済圏)」拡大の効果が顕著となってきています。

(参照:CEOコラム 「年頭挨拶」2022年1月4日)

10兆円の目標へ、サステナビリティを推進

さらに、楽天グループの2021年の年間グローバル流通総額は27兆円規模、グローバルメンバーシップも約16億人となり、グリーン社会の実現に向けたサステナビリティへの取り組みに関する世界的な責任も高まるなかで、楽天グループとしても、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにする「RE100」の取り組みに注力することを表明しています。

国内EC流通総額5兆円を達成した楽天グループは次なる目標として、10兆円突破を目指すことを掲げました。

更なる拡大を目指す楽天グループの2022年は本記事でご紹介した物流の新技術やモバイル・フィンテックサービスとのシナジー、グリーン社会実現に向けたサステナビリティの施策がキーワードとなって展開することが見込まれます。

楽天の最新動向については以下の記事もあわせてご参照ください。

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