公開日:2023年7月11日

楽天市場へ出店直後に意識したい3つのポイントと施策を解説

楽天市場へ出店直後に意識したい3つのポイントと施策を解説

楽天市場に出店したものの、なかなか売上が上がらない店舗も少なくないでしょう。

楽天市場へ出店してから半年から1年経っても売上が上がらない理由には、出店時の費用や月のランニングコストの見積もりが甘いほか、競合調査をしっかりと行わずに価格設定を行っている場合などが考えられます。

そこで今回は楽天市場へ出店直後に抑えたい3つのポイントを中心に、店舗がとるべき対策を解説していきます。

楽天市場へ出店直後に確認する3つのこと


楽天市場へ出店した直後に確認すべき3つの事柄を以下にピックアップしました。

  • 出店後に固定で発生するランニングコストを確認する
  • 競合調査を行い価格設定する
  • キャンペーンやセールを利用する

3つの事柄について詳しく説明していきます。

出店後に固定で発生するランニングコストを確認する


楽天市場では、出店する際に出店手数料(60,000円)が必要なほか、月額の出店料(19,500円 ※1番安いプラン)、システム利用料など、様々な費用が発生します。

今回は月商140万円未満のコストを抑えた出店を検討している場合を想定し、「かんばれ!プラン」の月額費用(ランニングコスト)を算出してみます。

例えば、目標月商「50万円」、予想客単価「~3,000円」、商品ジャンル「日用品」だった場合は、以下のような試算結果になります。

参考:月額コストと手数料の詳細|楽天市場出店
目標月商が50万円の場合、月額のランニングコストは約6万円です。

また、「がんばれ!プラン」の場合は、月額固定の「月額出店料(月額19,500円)」を、出店時に12か月分支払う必要があるため、234,000円+初期登録費用(出店手数料)60,000円=「294,000円(税別)」を用意しておかなければなりません。

つまり、月商50万円の売上があっても、初月は月額6万円のランニングコストのほか、約30万円の費用がかかることになります。

取り扱う日用品の利益率にもよりますが、50万円の売上のうち、36万円は出費として出ていくため、出店当初は赤字になることも少なくないでしょう。

ポイントは、どの時点で黒字化を目指すのかを定めた計画をしっかりと立て、達成していく為の戦略立案と実行が重要です。

「どの段階で黒字運営に変わるのか」「広告やSEO施策にどの程度予算を割けるのか」といった次のステップまで見通せているとよいでしょう。

競合調査を行い価格設定する


楽天市場への出店時には、しっかりと競合調査を行って価格設定を行うことが大切です。

どれだけ準備を行って出店しても、自社商品が売れないのでは利益が上がらず、半年後・1年後には運営資金が回収できない事態に陥ってしまう可能性があります。

そのため、出店前・出店時には「競合ショップの調査」を徹底しましょう。

まず自社と似たような商品を取り扱うショップや、検索上位表示を狙いたいキーワードの競合を洗い出し、販売規模などを考慮してライバル店舗を決めていきます。

このショップをベンチマークとし、イベント期間中のセール企画や、特設ページの作り込みなどを参考にすることで、自店舗が今後取るべき施策が見えてくるでしょう。

売れているショップには、他の競合店舗がやっていない工夫や努力が隠されているため、特にセール期間中などは注意深く施策を追っていくことが重要です。

そして、ベンチマークとしたショップの施策内容を追うと同時に、どのくらいの売上が立ち、どのくらいの人員を動員して施策を回しているのかを予想していきましょう。

売れているショップでは、セールの1~2か月前から広告を出稿し、セール期間中に入札単価を引き上げるなどして広告枠における露出を増やしていきます。

また、イベントに合わせた各種検索対策や、イベント時のポイント変倍など、毎月の固定費とは別に発生している変動費があります。

こうした固定費+変動費のバランスにも目を向けつつ、自店舗の商品の価格設定を行うことが大切です。

競合よりも価格を下げられない商品や、利益率を上げられない商品を、ベンチマークとしたショップはどのように攻略しているのかを調査するのもよい勉強となるでしょう。

関連記事:【必見】楽天市場へ出店し失敗する原因や注意点、解決策まで徹底解説!

キャンペーンやセールを利用する


楽天市場への出店時にしっかりとランニングコストを確認し、競合調査を行っている店舗は、自然と「キャンペーン」や「セール」への参加を検討できているのではないでしょうか。

楽天市場には「楽天スーパーSALE」や「お買い物マラソン」などの様々なセールイベントが存在し、その度に多くの楽天ユーザーが楽天市場にやってきます。

年間セールイベントには、3月・6月・9月・12月の計4回行われる楽天スーパーSALEをはじめ、楽天ブラックフライデー(11月)、楽天大感謝祭(12月)などの大型イベントがあります。

特に年末に大型イベントが予定されているため、その時期に合わせて連続するセールイベントで勢いをつける店舗が多く存在します。

また、ほぼ毎月行われるお買い物マラソンも見逃せないセールイベントで、楽天スーパーSALEのショップ買い回りキャンペーンと同じ要領で、ユーザーはショップの買い回りを行うことでポイント還元倍率を上げられます。

これらの年間セールイベントとお買い物マラソンの特徴は、ユーザーにとってデメリットが非常に少ないセールイベントであることです。

1ショップ1,000円以上の商品を買う毎にポイント変倍が上がり、最大10倍まで上昇するセールイベントは他のECプラットフォームをみても珍しいでしょう。

普段から気になる商品に目を付けているユーザーは、この機会に大量に商品を購入し、多くのポイント還元を得ることができます。

ユーザーに大きくお得感を与えられるイベントに参加することは、リピーターの獲得や、新たな販売戦略の確立など、様々なメリットをショップにもたらすでしょう。

楽天市場に出店したばかりの駆け出しの店舗ほど、セールイベントへの参加をおすすめします。

楽天市場で行われる年間セールイベントや、様々なイベントの一覧は下記ページで紹介していますので、合わせてご覧ください。

関連記事:【最新版】必ず利用したい楽天セール種類とイベントカレンダーまとめ

出店後やるべき3つの対策ポイント


楽天市場に出店した後にやるべき対策ポイントとして、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  • SEO対策を行い露出を増やす
  • 商品ページを充実させ魅力を発信する
  • 楽天市場広告の違いを理解し活用する

楽天市場への出店後は、まず楽天市場内でのSEO対策(検索上位表示対策)を行うことが重要です。

楽天市場における自店舗流入の多くは「検索キーワード」からであり、「どの検索キーワードで自店舗商品を上位表示させるか」で大きく売上が変わります。

楽天市場の出店直後からSEO対策を行うことで、中期~長期的な集客を見込むことができます。

また、出店後もベンチマーク店舗の商品クリエイティブや商品ページの作り方を観察し、自店舗の改善に応用していくことが重要です。

各商品ページにおける特設ページへのバナーの貼り方などは勉強になる部分も多いでしょう。

そして顕在層へのアプローチを行うため、楽天RPP広告などを使った広告運用を行うことが大切です。

自然検索のみに頼ったSEO対策では、うまく売上を上げられないことも多いため、楽天RPP広告枠の獲得も視野に入れながら、より多くのユーザーが自店舗に流入する仕組みを構築しなければなりません。

SEO対策を行い露出を増やす

楽天市場に出店した直後にSEO対策を行うことで、自店舗への流入経路(間口)を広げることができます。

ユーザーが自店舗に訪れる仕組みを構築できれば、広告に大きな費用をかけることなく、毎月自動的にお客さんが集まる店舗へと成長していくことが可能です。

もちろんビッグキーワードやミドルキーワードで検索上位を獲得することは簡単ではありませんが、出店直後から試行錯誤を繰り返すことで、徐々にミドルキーワード・ビッグキーワードでも検索上位が取れるようになっていきます。

なお、楽天市場において公式で公開されている検索ボリュームを確認する方法は2023年6月時点でありません。サジェストキーワードと、検索結果の総数が少なくなりすぎないように意識してキーワード対策を行ってください。

楽天市場におけるSEO対策の詳細は下記の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

関連記事:【2023年度最新版】正しい楽天SEO対策!初心者でもわかるSEO対策10のポイント

関連記事:楽天SKUプロジェクトと各ECサイト担当者の対応方法についてわかりやすく解説

商品ページを充実させ魅力を発信する

まずは商品ページの画像が楽天市場の利用規約に違反していないかどうかをチェックしましょう。

楽天市場で「商品画像(1)」とよばれる商品画像には、
1.テキスト要素
2.画像の枠線
3.画像の背景

の3つにルールが定められています。

それぞれの要素で見落としがちな利用規約は下記ページで詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

関連記事:【最新版】楽天市場へ出店の際に忘れがちな5つの対策を徹底解説

楽天広告の違いを理解し活用する

楽天市場には様々な広告が存在します。

楽天広告は大きく「運用型広告」「ディスプレイ広告」「ニュース広告」の3つに分かれます。

そして、楽天広告初心者におすすめの運用型広告には、「楽天RPP広告」「クーポンアドバンス広告」「ターゲティングディスプレイ広告」の3つがあります。

運用型広告は、いずれも店舗の広告運用担当者が、入札単価などを選べる仕様となっており、担当者の経験やリテラシーに合わせて様々な広告戦略を立てられる広告フォーマットです。

特に楽天RPP広告は、楽天市場の検索エンジンで検索されたキーワードに連動して表示される広告で、PC画面なら3枠、スマホ画面なら最大5枠表示されます。

顕在的なニーズの表れといえる検索行動を経たユーザーに露出できる広告であるため、クリック率やコンバージョン率(CV率)も高く、売上に直結しやすい広告といわれています。

楽天広告初心者は、比較的成果が得られやすい楽天RPP広告からトライし、入札単価の調整や露出キーワードの調整などを実施していきましょう。

楽天広告の種類や、広告別の特徴などは下記ページで詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

関連記事:【最新版】楽天広告の特徴と広告種類による違いを理解する

まとめ

楽天市場への出店直後は、月額のランニングコストをしっかりと把握し、売上を伸ばしていく運用となるよう競合調査も実施していく必要があります。

競合調査の際は、競合店舗やベンチマーク店舗が行っているセールイベント対策を観察し、自店舗の運用に取り入れられるポイントがないか探っていくことが大切です。

さらに楽天市場におけるSEO対策や、楽天広告の運用など、継続的に売上が立つショップになるよう、1つずつ確実に対策を行っていきましょう。

楽天専門チーム
株式会社いつもが誇る楽天専門チームが、楽天における最新の集客支援の施策や運用のポイント、広告戦略についてお送りします。

楽天専門チームは、楽天専門のマーケティングセンターとして、全国の楽天運営企業から大手メーカー、楽天受賞店まで豊富な実績を有しています。
また現在の楽天の動向や今後の動きなどを常に把握し、「今」ではなく「その後」の動きに合わせた対策を行うことができるのが強みです。

本ブログでは、国内での最新事例から、今後起こるであろう楽天の仕様変更での対応策まで、幅広くお伝えします。

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楽天市場に出店直後によくある質問

 

楽天市場へ出店したら初めに何をすればよいですか?
楽天市場へ出店後は、「ランニングコスト」「競合調査」「キャンペーンやセール」の3つを確認するようしましょう。詳細は本記事をご覧ください。
楽天市場へ出店直後に対策すべきことを教えてください。
「露出の増加」と「商品の魅力の訴求」を図れているか意識してください。具体的な施策は本記事よりご覧ください。
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