公開日:2022年9月27日

【目指せ!月商300万円】ECサイトで売上を伸ばす考え方と施策を解説

目指せ!月商300万円-top

楽天市場などのECプラットフォームで店舗を出店しているEC事業者様にとって、「月商300万円」の壁は予想以上に高いものです。「アクセスに伸び悩んでいる」「アクセスは伸びているのに転換率が上がらない」といった声を多く耳にします。

そこで今回は、運営して半年、一年経っても「なかなか月商が伸びていかない」「思うように売上の波を作れない」といった状況のEC事業者様を何度もサポートしてきた弊社だからこそ分かる「月商300万円を突破できる店舗とそうでない店舗の違い」を徹底的に解説していきます。

「月商300万円」を1つのゴール(目標)として設定し、どうすれば達成できるのか?という視点で記事をお読みいただけますと幸いです。

楽天市場で月商300万円を突破できる店舗とできない店舗の違い

01楽天市場で月商300万円を突破できる店舗とできない店舗の違い

楽天市場で月商300万円を突破できる店舗とできない店舗には、実はある特徴があります。

まず月商300万円を突破できる店舗ですが、当たり前に出来ることとして、下記の事柄を実施しています。

  • 在庫をしっかり用意できている
  • 商品登録がきちんと行えていて、商品数がある程度ある
  • 販促施策や広告投資を行っている
  • PDCAをきちんと回すことができる

EC初心者の方はぜひ知っておいて頂きたいのですが、どれだけ売上アップのポテンシャルを秘めている店舗(アクセス数が多い、客単価が高い、等)でも、バックヤード業務がスムーズかつ効率的に行われていなければ、短期間に大きな売上を作れません。

もちろん販促施策や広告投資を行って大量にアクセスを集めたり、店舗に訪れたユーザーを購買に繋げたりすること(転換率を上げること)は売上アップの起爆剤になりますが、EC事業である以上、商品の受注→発送までの流れをスムーズに進行できていることが前提条件になります。

こうしたEC事業を行う上で「当たり前」とされる事柄を徹底している店舗が、月商300万円を超えていきます。

関連記事:ECサイト担当者の業務内容と知っておきたい売上目標設定の考え方

その一方で、月商300万円を超えられない店舗も、「在庫管理」と「商品登録」はクリアしている店舗様が多い印象です。

しかし、在庫管理と商品登録ができていても、販促施策や広告施策、PDCAサイクルをしっかり回す、といった戦略が効果的でない店舗様は月商300万円を超えられません。

また、戦略を立てていても、日々1つずつタスクを実行できない店舗様は、いつまでも同じ課題で悩み続けるため、月商300万円の壁を超えることや、売上を維持するのは難しいでしょう。

例えば、楽天スーパーSALEなどの年間イベントで急激に自店舗商品の需要が増加し、大量の注文が入ったとします。

ここで月商300万円を超えられない店舗様は次のような課題に頭を悩ませることになります。

  • 需要予測ができず、在庫を切らしてしまった
  • 想定外の注文数により、バックヤード業務がパンクした
  • バックヤード業務を最適化していなかった為、人件費が増加した
  • 人員を総動員して対応した為、その後の作業に遅れ・支障が出た

反対に、月商300万円を超えていく店舗様なら、

  • 今回のセール結果をしっかりと数値データで時系列に管理を行う
  • 需要増加時のバックヤード業務のマニュアルを作成する
  • セール時の人員確保施策の検討する

といった対応を取り、しっかりと売上を伸ばしていくでしょう。

このように目の前で生じている現象に課題を見出し、細分化されたタスクを1つずつしっかりと実行できることこそ、月商300万円を超えていく店舗の特徴といえます。

「そもそも何から手を付けたらいいか分からない」という店舗様は、まず目の前の状況から課題を洗い出す所からスタートし、1つずつやるべきことを消化していきましょう。

1.月商300万円を達成できているEC店舗の特徴

月商300万円を達成できている店舗様の4つの特徴を細かく解説していきます。

在庫をしっかり用意出来ている事

そもそも楽天市場では、在庫のない商品は、RPP広告も含めて検索結果に表示されなくなってしまいます。

「商品の在庫が十分にある」「確実に入荷予定がある」といったEC事業における基本ができて初めて月商300万円の大台は見えてきます。

こうした機会損失を防ぐためにも、在庫は極力切らさないように工夫しましょう。

2.商品登録がきちんと行えていて商品数がある程度あること

「商品登録の数」についてですが、楽天市場でいえば、「最低でも20〜30商品はラインナップとして揃えていた方が良い」という回答になります。

なぜなら、商品数が多ければ多い程、自店舗に訪れるユーザー数が増えるからです。

各商品ページの対策キーワードが増えると、自然とユーザー流入数も増加していきますので、商品登録時に意識しておきたい部分になります。

3.販促施策や広告投資を行っている

先行投資として、効果的な販促施策や広告投資を行っている店舗様は、成長スピードが速い傾向にあります。

大きく売上を上げるには、「アクセス数」「転換率」「客単価」いずれかの項目を改善することが重要ですので、販促施策や広告投資によってそれぞれの数値を着実に改善できる店舗様は売上300万円へと近づいていきます。

4.PDCAをきちんと回すことが出来る

月商300万円を達成し、それを継続できる店舗様は、PDCAサイクルをきちんと回せている傾向があります。

PDCAサイクルは、P(計画)・D(実行)・C(分析)・A(次のアクション)とポイントが分かれますが、特に大切にしていただきたいのは以下の3点です。

  • 現状分析
  • 改善策の確実な実行
  • 結果を分析した上で、次のアクションへ移る
現状分析

月商300万円未満の店舗様に共通する部分として、毎月の売上は確認していることが多いですが、アクセス数や転換率、客単価などの各種指標を細かく分析出来ていません。

例えば、アクセスが足りていないのであれば、まずは「どの流入経路からのアクセスが足りていないのか?」を調べる必要があります。

また流入経路を調査した結果、「検索経由のアクセス」が足りていないのであれば、「SEO対策を強化する必要がある」という次のアクションが導き出せ、「SEO対策を強化しRPP広告の運用を最適化していく必要がある」と結論付けることが可能です。

このように各種指標の分析結果から、課題点と要因を特定し、具体的な改善策を考える必要があります。

改善策の確実な実行

ただし、改善策を思いついても実行できなければ意味がありません。

PDCAサイクルの中で、D(実行)の部分が、最も時間的・人的なリソースが必要になってくる部分なので、タスクをしっかり実行できない店舗様が非常に多い印象です。

逆に言えば、タスクをしっかりと実行出来る店舗様は確実に売上が伸びていきます。

結果を分析した上で、次のアクションへ移る

実行した施策の効果検証を適切なタイミングで行い、分析結果から次のアクションにつなげていくことがとても重要です。

まずは立てた計画をきちんと実行するために体制を整え、「どういった成果が得られたのか?」を計るために「アクセス数・転換率・客単価」といった各種指標を用いて分析します。

分析結果を踏まえて、同じ課題が発生しないよう、実行した施策をもとにして新たな施策を考えていきます。

こうして施策を積み重ねていくことで、月商300万円の大台へと近づいていきます。

月商300万円未満のEC店舗の特徴

ここまで説明してきたことと反対に、「商品数が極端に少ない」、「単価が低すぎる」、「基本的なSEO対策が不十分」などの店舗様は、ほぼ間違いなく月商300万円に到達できていません。

また、施策や広告の結果だけを見て「効果が無い」と判断してしまうパターンも多く見受けられます。例えば、「RPP広告を運用したが、売上が上がらなかった」=「効果が無い」という判断の仕方です。

この場合、売上やROAS(費用対効果)だけを見て判断してしまっているケースが多いのですが、実は問題の本質は「広告以外」にあります。

そもそも広告の役割は「お客さんを連れてくること」です。
その後に購入するか否かは、ページの中身や、配送・ギフト対応などのサービス面、そもそもの価格設定など、様々な理由で競合と比較した結果、ユーザーが購入まで至っていない状況だと分析できます。

もちろん適切な場所に広告を露出させる必要はありますが、広告として集客出来ているのであれば、店舗様は「転換率を改善させる対策」を実行すべきです。

広告を例に挙げましたが、このように施策の結果から「効果が無い」と端的に結論付けず、「なぜ今回の結果となったのか?」「見落としている部分、考え方はないのか?」という視点から分析を行った上で、本質を捉える必要があります。

楽天市場で売上を伸ばすために必要な考え方

02楽天市場で売上を伸ばすために必要な考え方

楽天市場における検索経由の売上のうち、約75%は検索1ページ目からの流入で発生していることが分かっています。

つまり、検索1ページ目に自社商品を表示できなければ、狙っているキーワードで検索ヒットしていても、70~80%の確率で販売機会を逃している計算になります。
ですので、楽天市場のSEO対策では「狙ったキーワードでいかに検索1ページ目を取るか?」が重要です。

そこで店舗様にぜひ意識していただきたいのが「自走モデル」という考え方です。
自走モデルが楽天市場のSEO対策においていかに効果的か、その仕組みと考え方を紹介します。

楽天市場で商品が売れ続ける「自走モデル」の仕組みとは?

先ほど説明したように、楽天市場で継続的に売上を作るには、自店舗の商品を検索1ページ目に上げることが重要です。

自店舗の商品を検索1ページ目に上げる際は、ただRPP広告などを使ってランクインさせるのではなく、中長期にわたって検索1ページ目を維持できるよう戦略を立てていく必要があります。

下記のナンバーリストは、中長期的に検索1ページ目を維持するための仕組み「自走モデル」の施策の流れを端的に示したものです。

  1. キーワード対策などの基本的なSEO対策を実施
  2. 可能であればRPP広告を活用
  3. アクセス増加を確認後、転換率を上げる施策を実施
  4. 売上増加にともない、徐々にランキングが上昇
  5. 楽天RPP広告を使わなくても検索1ページ目の露出を維持できる(自走モデル)

楽天市場の検索ランキングに影響を与える要素には、直近の販売実績以外にも、口コミ数や星レビューの質、楽天市場ポリシーに準拠した運営を行っているか、などがあります。

自走モデルは、直近の販売実績以外にも、複数の要素が絡まって実現できるものと理解しておきましょう。

自社商品で「自走モデル」をつくる考え方

自店舗の商品を自走モデルに乗せていく際に意識していただきたいポイントは、売上上位の主力商品から対策を進めていくことです。

これは、全く売れていない商品よりも、売れている商品の方が既に販売実績があるため、自走モデルの構築までの時間を短縮できるという考え方に基づいています。

もし実績が少ない商品をゼロから自走モデルに乗せる場合は、楽天RPP広告などを活用し、販売実績にかかわらず検索上位に表示できるような仕組みを使っていきましょう。

広告を活用することで、通常よりも早いスピードで自走モデルを達成できるようになります。楽天RPP広告についての説明は、以下の記事により詳しく記載がございますので、ぜひ合わせてご覧ください。
関連記事:3つの具体策で効果を最大化!楽天RPP広告の最新活用法

また、冒頭で在庫を切らさないことが重要とお話ししましたが、在庫切れが続くと直近の実績がなくなるため、せっかく検索結果で上位化できていた商品も順位を落としてしまいます。

自走モデル構築に費やした努力も全て水の泡となりますので、在庫管理は徹底して行いましょう。

楽天市場で売上を伸ばす方程式

楽天市場に限らず、EC運営の売上は下記の公式によって構成されています。

売上=訪問者数(アクセス数)×コンバージョン率(転換率)×客単価

先ほどお話しした通り、売上金額を上げたいのであれば、これら3つの要素の何が足りていないのか?を分析しPDCAサイクルを回す必要があります。

今すぐ実践したい楽天市場の集客施策

03今すぐ実践したい楽天市場の集客施策

マストで実行したいのは「無料で実施できるSEO対策」です。

ただし1点だけ注意したいのは、SEO対策は、一度対策したからといって終わりではなく、サジェストキーワードの変化やユーザーニーズの変化に応じて、常に調整することが重要になる点です。

他にも「タグIDの設定」や、検索結果に表示される「商品画像(1)」の改善を行い、クリック率の改善を図る必要もあります。

関連記事:楽天市場で売上を伸ばすために実行すべき施策とは?チェックポイントを徹底診断 【セミナーダイジェスト】

楽天市場で配送時に顧客満足度を上げるポイント

楽天市場で配送時に顧客満足度を上げるポイント

月商300万円に達する店舗様や、楽天市場で高い売上を維持している店舗様は、顧客満足度を上げるために、配送時にいくつか工夫している所があります。

実際に、検索結果で上位化されている競合店舗の商品を購入してみると参考になりますが、大切なのは「ユーザー目線で競合店舗の対応を見ること」です。

例えば、あす楽対応や、配達日指定などはユーザビリティの向上と転換率向上につながるため、競合店舗の商品が対策しているのであれば、自社商品も対策を講じるべきでしょう。

また、商品が手元に届いて箱を開けたときに、段ボールの中にポツンと物だけ入っている状態は、ユーザーの要望にそのまま応えただけの状態なので、配送面でユーザーの期待を上回ることはありません(=感動が生まれない)。

もしユーザーの期待を上回る120%の商品を届けたいのなら、「同梱物を強化する」などの対応が必要になってきます。

顧客情報を活用して転換率の向上を目指す

楽天RMSで閲覧可能な顧客分析レポートや、行動分析レポートを活用することで、自店舗に来訪するユーザーの市場内での行動を分析できます。

例えば、顧客分析レポートを活用し、楽天内のイベントへの訪問・購入傾向から、自店舗のユーザーに刺さる可能性のあるイベント対応や企画を立案することが可能です。

顧客情報とバックヤード業務の連携を行う

楽天市場における顧客満足度を上げるために、顧客情報とバックヤード業務の連携を行うことも重要です。

楽天RMSの顧客管理機能や、CRMツールなどを活用し、顧客の購入履歴や直近の購入数、データから分かる傾向などを考慮し、バックヤード業務担当者と優良顧客対応について話し合っておきましょう。

例えば下記のような話し合い・調整の仕方があります。

  • 受注データから必要なメール送信・ノベルティ同梱を判断できるか
  • マーケティングチームが行っているキャンペーン・企画を把握しているか
  • 返品対応にスムーズに対応できるか
  • 過去のクレームを踏まえた対策(指紋を付けない等)が徹底できているか

一商品の販売だけを見ていると細かな作業のように感じますが、顧客がリピートし、優良顧客へと変化していくプロセスには、こうしたきめ細かな配慮が必要不可欠です。

関連記事:顧客満足度を向上させる物流側のおもてなしとは?

楽天市場で「月商500万円」達成に向けて

04楽天市場で「月商500万円」達成に向けて

ここまで紹介した施策を1つずつタスクとして実行していると、月商300万円の大台を超えて、月商500万円の壁が見えてきます。

この段階にくると、出荷量が増えてくるため、物流体制の強化を含めた社内体制の見直しやEC専属チームを発足させる必要があります。

EC運営の戦略面では、売上を上げるための飛び道具のようなものは存在しないため、月商300万円突破に至るまで行ってきた施策のブラッシュアップや、効果検証を含む一連のPDCAサイクルを高速で回していかなければなりません。

月商300万円突破までと大きく違う点として、月商300万円まではある程度基礎ができるようになれば達成できますが、月商500万円を目指すためには「楽天お買いものマラソン」や「楽天スーパーSALE」などのモールイベントへの積極的な参加がマストになってきます。

月商アップのステップアップとして、下記のページも参考にしてください。

関連記事:月商100万円からの3ステージで 楽天は月商1,000万円を狙える

まとめ

繰り返しになりますが、月商300万円を達成するためには、EC運営の基礎的な部分を整えて、やるべきタスクを1つずつ実行していくことが重要です。

楽天市場におけるEC運営の基礎的な部分を下記の6点に整理しましたので、普段から意識していただければと思います。

  • 商品数は最低20~30商品は欲しい
  • 在庫切れを極力起こさない
  • 基本的な集客施策であるSEO対策を行う
  • (広告データを得るために)なるべく早めにRPP広告を出稿する
  • 毎月の売上・指標をしっかり分析し、課題と要因を特定する
  • 課題に対する改善策を打ち出し、それを実行するこの一連の流れをPDCAサイクルとして回していく

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楽天専門チーム
楽天専門チーム
株式会社いつもが誇る楽天専門チームが、楽天における最新の集客支援の施策や運用のポイント、広告戦略についてお送りします。

楽天専門チームは、楽天専門のマーケティングセンターとして、全国の楽天運営企業から大手メーカー、楽天受賞店まで豊富な実績を有しています。
また現在の楽天の動向や今後の動きなどを常に把握し、「今」ではなく「その後」の動きに合わせた対策を行うことができるのが強みです。

本ブログでは、国内での最新事例から、今後起こるであろう楽天の仕様変更での対応策まで、幅広くお伝えします。

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ECサイトに関するよくある質問

 

月商300万円を達成できる店舗には、どのような共通点がありますか?
徹底した在庫管理や販促施策など、「やるべき事を着実に取り組んでいる」という点です。
顧客満足度を上げるため有効な施策を教えてください。
配送時に、配送時間以外にも「顧客目線」に立った工夫を行うことをおススメします。
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