公開日：2021年12月14日
最終更新日：2024年7月24日

スマートフォンの普及に伴い、ECサイト（Electronic Commerce、電子商取引サイト）の利用は広がっています。消費者にとってECサイトは、いつでもどこでも商品を購入できる便利なショッピング体験を提供してくれます。

一方で、ECサイトの運営者側にとっては、新しいビジネスチャンスが広がる半面、リアル店舗とは異なる新たな課題にも直面することとなります。

このように、ECサイト運営はリアル店舗とは異なる特性があり、新たなノウハウが求められます。本記事では、ECサイト運営の基本から必要なスキルまでを初心者向けに分かりやすくご紹介します。

そもそもECサイト運営とは？

ECサイト運営とは、ECサイトで継続的に売上が発生するように、お客様から見えるコンテンツの制作・整備を行ったり、スムーズな購買体験を提供するために受注からお届けまでの流れを丁寧かつスピーディーに行ったりする業務を指します。

ECサイト運営の業務内容は多岐にわたるため、1つずつの業務を分けて覚えると、それぞれの業務の関連性が見えづらくなってしまいます。

したがって、ECサイト運営担当者は、業務内容が「フロント業務」と「バックヤード業務」に分類できることから知っておくことが重要です。

また、ECサイト運営は通常複数人で実施されることが多く、フロント業務担当者とバックヤード業務担当者、そして全体の進捗や連携を管理するディレクターなどの役割が必要とされます。

とはいえ、中小企業やベンチャー企業の中には、それぞれの業務に対して適切な人材配置が実現していない場合もあり、1人のEC運営担当者が「EC運営のほぼ全ての業務を担当している」といったケースも少なくありません。

フロント業務も細分化すれば「コンテンツ制作」や「ECサイト管理」、「マーケティング・プロモーション」などの役割があります。

また、バックヤード業務では、「商品情報登録」「受注管理」「在庫管理」「出荷」「アフターサービス（カスタマーサポート）」などが挙げられ、ECサイト運営担当者のリソースでは、各業務の施策を十分に実施できないこともあるでしょう。

もし1人で自社ECの運営を任された場合は、EC事業を成立させるための最低限の作業から優先順位を考えていく必要があります。

考え方として、まずは商品の受注から出荷までのバックヤード業務を万全にして、余裕ができ次第、新たなコンテンツ制作や、マーケティング・プロモーションなどのフロント業務を実行していきます。

仮に社内の人材が不足しており、EC運営を1名で実行する必要がある場合は、マーケティング業務を自動化する「MAツール」や、メール配信などで顧客と良好な関係を構築する「CRMツール」の導入を検討しましょう。

フロント業務

EC運営のフロント業務担当者は、ECサイトのページ制作やサイトに掲載する写真や文章などのコンテンツ制作、売上を伸ばすためのプロモーション（広告管理、口コミ管理）などが主な役割です。

ECサイト運営におけるマーケティング業務は幅広く、Googleや各ECプラットフォームの検索エンジン対策、インターネット広告、アフィリエイトなどの業務に加え、SNSやコンテンツマーケティングなどの「集客施策」も含まれます。

また、それらのマーケティング施策に伴うサイトの導線設計やバナーの設置、訴求力のあるページに作り変える「サイト改善」もフロント業務担当者の仕事です。
これらの施策では、多様化したニーズやトレンドをしっかりと分析・把握することが不可欠であり、効率良く自社商品の見込み客へとアプローチする必要があります。

バックエンド業務

EC運営のバックヤード業務担当者は、ECサイトの商品管理・登録作業、在庫管理や梱包・出荷など、顧客には見えない業務を行います。

また、商品の受発注から返品、キャンセル、顧客の質問・クレーム対応などもバックヤード業務担当者の役割に含まれます。

ECサイト運営における管理業務は幅広く、商品の登録作業といっても楽天市場やAmazonなど、各ECプラットフォームごとに決められたルールに沿って登録を行う必要があるため、出品するECプラットフォーム・媒体の数が増えれば増えるほど、登録作業に時間がかかってしまいます。

さらに商品の受発注管理は在庫管理だけでなく、入庫時の検品や保管した商品を良好な状態で保存しておく必要があるため、管理工数も考慮すると、バックヤード業務担当者の作業は多岐にわたります。

また、商品のラッピング対応を受け付けていれば、倉庫内で商品をピッキングし、梱包して出荷したり、ギフトラッピングやラッピング資材の同梱を行ったりすることもあります。

このように、バックヤード業務は売上に直結しない作業が多くありますが、顧客満足度に大きく関わる業務であるため、ミスなく遂行できる体制を築く必要があるのです。

※「在庫管理」の一環で、「商品の仕入れ」と「商品撮影」を同時に行うオペレーションも存在します。この場合は、バックヤード業務担当者が業務を担当します。

ECサイト運営とリアル店舗（実店舗）運営の違いとは？

ECサイト運営とリアル店舗運営では、業務内容や必要なスキルに大きな違いがあります。主な違いは以下の通りです。

このように、ECサイト運営ではWebマーケティングやシステム管理などのオンラインスキルが不可欠です。
一方、リアル店舗運営では店舗運営や接客対応など実店舗運営に関するスキルが重要となります。双方で業務内容や必要なスキルが大きく異なるため、その違いを理解しましょう。

ECサイト運営の基本業務

ECサイト運営の基本業務は以下の10個の業務フローに分けられます。

ECサイト運用の業務フロー

ECサイト運営では、さまざまな業務が複雑に絡み合いながらサイト運営が行われています。

ここでは、ECサイトで商品が売れてからお客様に届くまでの一連の流れを業務フローとしてご紹介します。

これらの業務は、ECサイト運営において非常に重要であり、それぞれが密接に関係しています。各業務の内容を理解し、それぞれの業務を効率的に行うことで、顧客満足度の向上や売上アップに繋がるでしょう。

①商品企画（フロント業務）

ECサイト運営における商品企画は、顧客ニーズを捉え、売れ筋商品を見極めることが重要です。

具体的には以下の点に留意する必要があります。

ターゲット層や市場動向を綿密に分析し、適切な商品企画を行うことが求められます。このような工程を踏むことで、競合他社との差別化にもつながり、ECサイトの売上向上に大きく寄与します。

②仕入れ・製造（フロント業務）

ECサイトで販売する商品の仕入れや製造は、フロント業務の重要な役割です。

ECサイトで取り扱う商品の種類によって、仕入れ先や製造方法が異なります。

【自社製造の場合】
・自社工場や外注先で製造
・原材料の調達が必要

【仕入れの場合】
・メーカーや卸売業者から仕入れ
・適切な仕入れ先の選定が重要

仕入れや製造においては、以下の点が重要視されます。

また、トレンドや需要の変化に合わせて、柔軟に新商品の企画・調達ができることも求められます。仕入れ先や製造ラインとの密な連携が不可欠です。

③ECサイト制作（フロント業務）

ECサイト制作は、フロント業務の重要な要素です。お客様が利用するECサイトの設計・構築を行います。

主な作業内容は以下の通りです。

お客様に快適な購買体験を提供するため、UIデザインやユーザビリティにも注力します。また、スマートフォン対応などレスポンシブWebデザインにも配慮が必要です。

特にスマートフォンでアクセスするユーザーは表示速度が遅いとすぐに離脱してしまうため、表示速度はCVRに直結すると覚えておきましょう。
ECサイトは企業の重要な顔となるため、プロフェッショナルな制作が不可欠です。自社内での対応が難しい場合は、ECサイト構築の専門事業者に委託して対策していきます。

④商品登録・サイト更新（バックエンド業務）

ECサイト運営において、商品登録やサイト更新作業はバックエンド業務に分類されます。この業務は、お客様に商品情報を正しく伝えるだけでなく、ECサイトの魅力向上にも大きく貢献します。

商品登録では、下記の情報を正確に入力する必要があります。

サイト更新作業では、新着情報や売れ筋ランキング、キャンペーン告知などを適宜行います。そうすることで、ECサイトの最新情報を発信し、お客様の関心を惹きつけることができます。

また、商品登録やサイト更新作業では、ミスが許されません。内容に誤りがあれば、お客様に不信感を与えかねないため、チェック体制を整備し、複数人で確認作業を行うことが求められます。

⑤Webマーケティングによる集客（フロント業務）

ECサイトで売上を伸ばすためには、ターゲット層にサイトを認知してもらい、アクセスを集める必要があります。そのためのWebマーケティング施策として、主に以下の取り組みが欠かせません。

これらWebマーケティング施策は、ECサイトの売上に直結する重要な業務です。計画的に実施し、アクセス解析で効果を検証しながら、PDCAサイクルを回していくことが求められます。

参考記事：ECサイトで活用したい基本のWeb広告８種類と運用ポイントまとめ

⑥受注管理（バックエンド業務）

ECサイトで商品が購入されると、受注処理が発生します。この受注管理業務は、ECサイト運営において、非常に重要な業務の一つです。

受注管理では、以下のようなことを行います。

受注管理は、ECサイトの売上や顧客満足度に大きな影響を与えます。受注ミスがあると、商品の発送遅延や、顧客からのクレームにつながる可能性があるため、受注管理業務では、入力ミスがないよう細心の注意を払う必要があります。また、ピーク時の対応など、受注量の変動にも柔軟に対応できる体制が重要になります。

⑦在庫管理（バックエンド業務）

ECサイトで販売する商品の在庫数を適切に管理することは、スムーズな運営のために欠かせません。在庫切れにより受注できなかったり、逆に過剰在庫で無駄な保管費用がかかったりすると、経営を圧迫する恐れがあります。

そこで、以下のような在庫管理が重要になってきます。

バックエンド業務の中核を占める在庫管理を怠ると、お客様へのサービス低下に直結します。ECサイト運営において、この業務は特に重要です。

⑧梱包・配送 （バックエンド業務）

ECサイトで受注した商品は、お客様へ確実に届ける必要があります。そのため、梱包作業と配送手配は欠かせません。

梱包作業では、商品を丁寧に梱包し、商品に応じた適切な緩衝材を使用します。特に、割れ物や重量物は十分に注意を払いましょう。梱包の際は以下の点にも気をつける必要があります。

梱包後は、お客様の住所に合わせ、最適な配送業者を選定します。配送オプションとして、以下のようなサービスがよく利用されます。

配送時の破損リスクを最小限に抑えるため、梱包と配送業者の選定は慎重に行う必要があります。

⑨アフターフォロー（バックエンド業務）

アフターフォローとは、商品が顧客に到着した後の対応のことを指します。ECサイトを運営する上で重要な業務に位置づけられます。

具体的には以下の業務が含まれます。

顧客満足度を高め、リピート購入につなげるためには、アフターフォローを怠らず、丁寧な対応を心がけることが欠かせません。また、顧客の声を真摯に受け止め、サービス改善に生かすことも大切です。

このように、アフターフォローを通じて顧客対応の質を高め、リピーター確保につなげていくことが肝心です。

⑩分析・改善（フロント業務）

ECサイトの運営では、継続的な分析と改善が欠かせません。アクセス解析ツールなどを使って、以下の項目を定期的に分析します。

分析結果を基に、以下のような改善施策を実施していきます。

ECサイトの運営では、アクセス解析などを活用し、サイトやマーケティングを継続的に改善していくことが求められます。

参考記事：【最新版】自社ECサイトを分析する手順と、おさえておきたいKPIの指標を徹底解説

ECサイトの構築や運用にかかる費用

ECサイトを構築・運営する際にかかる費用は、以下のように様々な項目に分かれます。

自社で開発する場合は構築費用がかさみますが、ECパッケージを利用すれば初期費用を抑えられます。また、運営体制によって人件費がかかります。

さらに、サイト運営を軌道に乗せるまでは広告宣伝費がかさむことが予想されます。ECサイト運営には一定の資金が必要不可欠なので、事前に十分な準備が必要です。

参考記事：【最新版】ネットショップ出店サービスまるわかり！費用や機能も徹底比較 | ECマーケター by 株式会社いつも

ECサイト運用に必要なスキルとは？

ECサイト運営に必要なスキルとして、以下の5つがあります。

WEBマーケテイングスキル

ECサイト運営では、Webマーケティングのスキルが欠かせません。Webマーケティングとは、WebサイトやSNSなどのデジタル媒体を活用して、製品やサービスを宣伝・販売促進する手法のことを指します。

主なWebマーケティングの手法は以下の通りです。

これらの手法を組み合わせて、ECサイトへの集客を図ることが重要です。顧客の属性や行動特性を分析し、適切な媒体を選んで効果的に広告を配信できるスキルが求められます。

SEOスキル

ECサイトを運営する上で、SEOスキルは欠かせません。SEOとは、Webサイトの内容や構造を検索エンジンに適した形に最適化することで、検索結果の上位に表示されやすくする取り組みのことを指します。

検索エンジンはECサイト運営において重要な集客チャネルとなるため、担当者には以下のようなSEOスキルを保有していることが求められます。

また、検索エンジンの動向を常に把握し、アルゴリズムの変化に応じてサイト対策を行う必要があります。

参考記事：自社ECサイトの売上アップにつなげるSEO対策とは？重要性や注意点も徹底解説

クリエイティブスキル

ECサイト運営においては、商品やサービスを魅力的に見せるための様々な創造的な取り組みが欠かせません。そのためには高いクリエイティブスキルが求められます。
具体的には以下のようなスキルが必要です。

これらのスキルを組み合わせることで、顧客に魅力的に訴求できる様々なコンテンツを作り出すことができます。クリエイティブなアプローチは、ECサイトの集客力や売上向上に大きな影響を与えるため、重要なスキルセットと言えます。

商品企画スキル

ECサイト運営においては、商品企画力が非常に重要なスキルとなります。お客様のニーズを的確に捉え、それに合った商品を企画・開発できることが求められます。
商品企画には以下の能力が必要です。

さらに、商品ラインナップの構築や定期的な新商品投入など、常に新鮮で魅力ある商品を揃えるセンスも求められます。

これらの能力を身につけることで、お客様に喜んでいただける商品を提供し続けることができ、ECサイトの売上向上に大きく貢献できるでしょう。

カスタマーサポートスキル

ECサイト運営においては、お客様との良好なコミュニケーションを維持し、適切な対応を行うカスタマーサポートスキルが欠かせません。

お客様に寄り添った真摯な対応ができれば、お客様の満足度が高まり、リピート購入につながります。 カスタマーサポートスキルは、ECサイト運営において極めて重要なファクターと言えます。

ECサイト運営業務で売上を伸ばすコツ

ECサイト運営で売上を伸ばすためには、以下の3点が重要となります。

目標を立てる

売上目標だけでなく、訪問数、転換率、客単価など、売上を構成する要素に対しても具体的な目標を設定することが大切です。目標は現実的で達成可能なものを立てましょう。

今ある資源を整理する

目標達成に向けて、現在保有しているリソース(人員、予算、スキルなど)を洗い出し、足りないものは外部委託も視野に入れる必要があります。

優先順位を付ける

すぐに効果が出て取り組みやすい施策から着手し、時間はかかるが重要な施策は中長期的に取り組むなど、リソースと効果を勘案して優先順位を付けましょう。
まとめると、現状把握と分析を行い、明確な目標を立てた上で、リソースを有効活用しながら、戦略的に施策を実行していくことが、ECサイトの売上向上に繋がります。

参考記事：自社ECサイトの売上アップにつながる方程式を徹底解説 | ECマーケター by 株式会社いつも

ECサイト運営で悩んだ時に見直したい4つのポイント

ECサイト運営で悩んだ時に見直したいポイントは以下の4つです。

ECサイトの構成やコンテンツ

ECサイトの構成やコンテンツは、お客様の満足度に大きく影響します。構成として重要なのは以下の4点です。

また、コンテンツとしては商品情報以外にも、お客様の関心を惹くようなブログやメールマガジン、SNSなどのコンテンツ運営も重要です。

お客様対応（カスタマーサポート）

ECサイトを運営する上で欠かせないのが、お客様対応です。質問や問い合わせに迅速かつ丁寧に対応することが大切です。

お客様からの主な問い合わせは以下の通りです。

お客様対応では、メールやチャット、電話などあらゆる手段を用意し、お客様が気軽に問い合わせできる環境を整えましょう。また、よくある質問とその回答をFAQとしてまとめておくと便利です。

迅速で丁寧なお客様対応は、リピート購入につながるだけでなく、口コミの良し悪しを左右します。ECサイト運営において、お客様対応は極めて重要な業務といえるでしょう。

商品が到着するまで流れ

ECサイトでの商品購入から到着までの流れは以下のようになります。

商品到着までのおおよその目安は以下のとおりです。

お客様の利便性を考え、できるだけ早い配送をすることが重要です。ただし、配送業者の事情によっては、時間がかかる場合もあります。そのため、商品の発送から到着までの目安を明示しておき、お客様の期待に応えられるよう心がける必要があります。

また、発送後のお客様への配送状況の連絡も忘れずに行いましょう。そうすることにより、お客様の不安を和らげ、満足度の向上につなげることができます。

ECサイト上での数値分析方法

ECサイト運営では、サイトの売上やアクセス数、コンバージョン率など、様々な数値を分析することが重要です。分析を行うことで、問題点を発見し、適切な改善策を立てることができます。

主な分析項目は次の通りです。

このように、サイトの様々な数値を分析し、課題を発見することが大切です。分析結果に基づいて、サイトの改善を行うことで、売上アップにつながります。

コンサルティングや代行もおすすめ

ECサイトの運営は、前述の通り多岐にわたる業務があり、ノウハウの習得にも時間がかかります。特に初心者の方にとって、一からECサイト運営のすべての業務を自力で行うのは大変な作業となります。

そこで、ECサイト運営のコンサルティングサービスや代行サービスを利用することをおすすめします。

コンサルティングや運営代行を活用することで、ECサイト運営のノウハウを短期間で習得できます。さらに、人材の確保や育成、運営ミスのリスク回避にもつながります。

ECサイト運営に課題を抱えている場合は、ぜひコンサルティングや代行サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ECサイト運営は、フロントとバックエンドのさまざまな業務があり、商品企画からマーケティング、受注・在庫管理、配送など、トータルで行う必要があります。

リアル店舗と比較すると、ECサイトでは商品の見え方や情報発信が重要になり、Webマーケティングなどのスキルが必須となります。一方、対面によるサポートはリアル店舗に劣ります。

このようにECサイト運営では、Webマーケティング、SEO、デザイン、商品企画、カスタマーサポートなど、さまざまなスキルが求められます。

収益を上げるには、ECサイトの構成、顧客対応、商品の流れ、数値分析など、常に見直しを行うことが重要です。分からないことがあれば、ECコンサルティングや代行サービスを活用するのも一案でしょう。